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日進月歩





 土器作成のための窯作りのためにカルデラの斜面に穴を掘っている時に新たな発見があった。


 紬は掘り出した土砂の処理に悩んでいたのだが、バロメッツの動かす魔法の制御下においたカルデラ湖の水を染み込ませることでまとめて動かすことができたのだった。


 重さが増してしまうために、ゆっくりとしか動かすことはできないという問題点がある。


 だがその泥状になったものを使った運搬が地味に便利であった。


 水だけであった場合だと重たい物を載せようとすれば、水を突き抜けてしまってどうにもならなかった。


 しかし、土砂を含んだ泥状の状態だと土砂のおかけで重たい物を載せても突き抜けることなく支えることが可能だったのである。


 このおかげで今まで運ぶことが困難だった重量のあるものを移動させることができるようになった。


 イメージとしてはベルトコンベアが近いだろうか? あるいはキャタピラなんかを想像するとそれらしくなるかもしれない。


 運びたいものの下に泥状のそれを挟みじわじわゆっくりと動かしていくことで運搬していくわけだ。


 時間はかかるが今までできなかったことができるようになったということに意味がある。


 普通に動かす魔法を使うだけでは運べなかった重さや大きさのものを移動することができるようになったということは、なかなか重要なことだ。


 とりあえず日記をつけていた石版くらいならば、まとめて動かすことができた。


 窯で作成する予定の土器の運搬にも一役買ってくれるだろう。


 今後の予定として樹海の方から土器作成のための粘土なんかもこの方法を使って運んでこようと紬は考えている。


 山の斜面もこの運搬方法で超えることが出来たならば、今後とれる選択肢も色々と増えてくるはずだろうし、動かす魔法の習熟にも繋がるだろう。


 日進月歩。紬はどんどん様々なことを吸収し着実にできることを増やしていっていた……。

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