表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
69/194

紬さんの生存日記10





 六十五日目



 望遠鏡で観察を続けているけれど今日もサラマンダーに目立った行動はありません。


 今日の羊たちの振り分けは樹海探索に一号、三号、四号の三体。カルデラで留守番して魔法なんかの練習をしているのが五号、六号、七号の三体となっています。


 そして新たな仔羊が二体群れに加わりました。


 八号は五号と同じ翼を持つ黄金の羊です。やっぱり黄金の羊の成長にはかなりの時間がかかるのだと改めて確認できました。


 それから九号は特に色を指定することなく蕾に栄養を送った羊でしたが、その毛色は淡い青色。綺麗な空色。いわゆるスカイブルーでした。


 八号と九号の成長のために栄養を送る傍らで、次の羊のことを考えようと思っていたのですが、新しい蕾を用意することができませんでした。


 おそらく今の数が現在の羊の上限ということなのでしょう。


 今後さらに植物部分が成長すれば増やすことができるような気がしますが、今のところはこれ以上は羊を増員するのは無理みたいです。


 いえ、手段がないわけではありません。


 二号が死んだあとにその茎に新たな羊が成ったことからわかるように、既にあるものを使えばいいハズです。


 ただそれをすると起こる問題点として今いる羊のどれかが接続できなくなる可能性があります。


 今のところ判っているのは羊は育った茎にしか再接続できないということ。


 なので今ある茎を使って新しい羊を育てると、もしかしたらそれ以前にそこで育った羊が二度と接続することができなくなるかもと思ってしまうわけですね。


 まあ、可能性があるというだけで実際のところは判りません。案外試してみればなんの問題もなく新旧どちらの羊も再接続できるということもあるかもしれません。


 かといって安易に挑戦するのも躊躇われます。なのでとりあえず危ない橋を渡るのはやめておこうと思います。


 羊の増員はいったん休止。しばらくは探索とスキルアップに努めようと決めました。


 そんなわけで先ずはサラマンダーの動向を探り、一方で魔法などの技術の習熟に力を入れていく所存です。


 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ