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紬さんの生存日記7




 三十一日目


 日記をつけ始めてひと月です。


 この世界の暦がどうなってるか未だにわかりませんが、前世基準でひと月ということで。


 そろそろ石版以外を用意しないと置き場所に困ります。


 一応、立体印刷のついでに作った薄い板状のものも有るのですが色が真っ赤なので、今の樹液をインクに使う方式だと同じ色なので読めません。


 染料になりそうな植物も探すべきでしょうか?


 さて、今日も五号のフライトはお預け。


 ただ角も立派になってきましたし、もうすぐ飛行に挑戦できそうな気がします。


 きっと行動範囲が広がることでしょう。夢が広がります。


 プランター栽培の方は山頂のものはやはり全滅。


 樹海付近の岩場の目立たないところで育てている方は普通に芽が出たあとも枯れることなく育っています。


 やはり場所が問題なのでしょうか?


 山頂付近の高度だと酸素やら温度に問題があるとかでしょうか?


 植物にとっての劣環境であるとするならば、そこでも生きていける私凄いと思いました、まる。


 あれ、作文? いいえ、日記です。


 若干の現実逃避から復帰。


 私が普通でないことなど今更です。


 とりあえず空になったプランターを放置しておくのも勿体無いので、もはや無作為に樹海から拾ってきた種やら苗やらを植えていきました。


 数撃ちゃ当たるというものです。


 もうどんな植物かも把握せずやっていますが、そろそろ何か成果が欲しいところです。枯れる芽ばかり見るのは忍びないのです。

 青果も食べたいですね林檎とか……。


 カルデラ側のプランターはそんな感じで行くとして、岩場付近のプランターは要観察といったところでしょう。


 カルデラ湖から水を調達できる山頂とは違って、付近に水場がないのが心配なところです。


 今まで樹海の探索は西側に偏っていましたが、他の方角にも範囲を広げて川のひとつでも見つけたいところです。


 五号が飛べたなら空から見つけられそうなので期待しておきましょう。


 もし川が見つかればその下流を目指すのもいいかもしれません。


 もしかしたら文明が見つかるかもと淡い期待を寄せてみます。


 文明社会が恋しいのです。


 世界四大文明のメソポタミア文明、エジプト文明、インダス文明、黄河文明はいずれも大河のそばで発展したわけですし、川のそばに期待するくらい許されますよね?


 まあ、肉食獣どころか恐竜がいて、それらを倒せるような鹿さんが闊歩するような土地で生活できる可能性がどれほどあるのかという問題もあるので望み薄なかんじですが……。


 いえ、希望は捨てずに前向きに生きましょう。


 

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