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調査船





 調査船インコーニタ。インコーニタとはラテン語で未知という意味を持つ言葉だ。


 案内版に刻まれた調査船インコーニタの文字は、この世界の言葉で未知という意味の船名を訳してインコーニタと刻んでいるのか、それともインコーニタという名その音で呼んでいたのかが気になるところではあるが、紬はおそらくは後者。この船の呼び名はインコーニタだったのではないかと考えていた。


 これだけの船を作る技術をもたらした者が中心となって建造した船に、未知という意味のラテン語で名をつけたのだろうというのが紬の予想である。


 未知を知るための調査船。それがこの船の役目だったのだろう。


 この船はこの島ではなく海の向こうの遥か遠くで造られ、海の先にあるものを求めて旅立った調査船らしい。


 そしておそらくこれらの技術は紬のような転生者がもたらし伝えたものだろう。


 案内版に刻まれた紬が知る文字はそこだけであったが、そもそもこの案内板に刻まれている文字は紬が読めないものも含めてその一箇所に固まっていた。この案内板の表記は絵で示されているようで、舵の絵や二段ベッド、瓶の入った箱の絵などで表記されている。


 日本語のみならずこの世界の文字についても識字率はそう高くなかったのかもしれない。


 前世でも見たことのある表記、フォークとナイフが並んだレストランを表す地図記号。そこへむかうと船内食堂だったのだろうその部屋にはテーブルと椅子が並び、奥の戸棚には食器などがしまわれていた。


 戸棚の引き出しには大量のフォークとナイフ、それに幾本もの細い木の棒……おそらく箸として使われていたのだろうものが入っていた。


 フォークとナイフは銀製なのか黒ずむ程度であったが箸らしき物のほうは木製でいくらか腐食しているために箸だと断言できない。ただその長さや太さを見る限り紬が知る箸と同じ程度のサイズであるし、フォークとナイフといった食器とともに引き出しにしまわれていた点を見ても、この棒は箸として使われていたと思って良さそうだった。


 やはり紬の前世と同じ世界の文化の片鱗、それも日本のものが所々で見られる。それらの知識を伝えた人物について知れるような手掛かりがないかと紬は調査船内部の探索を続けた……。






 久しぶりの更新。職場のマシントラブルのせいで納期がヤバイとなってバタバタしてるうちに結構間隔があいてしまいました……。


 修理頼もうとしたらメーカーさんが夏季休業期間中だったせいで5日ほど仕事が進まなかったという……。


 もうちょい仕事の納期が厳しいので次の更新予定は未定です。

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