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紬さんの生存日記23







 百四十四日目



 川下りは予想以上に好調でした。


 探索組の四体の羊は誰一人かけることなく順調なものでありました。


 それには普段の三体に加えて参加したメンバーの働きがあったからこそ。


 今回の探索班は一号、三号、四号に加えて、五号を加えたものとなっています。


 翼を持つ黄金の羊である五号。


 今まではその黄金の羊毛が目立って襲われるのではないか等の理由から留守番組となっていた五号ですが、カマキリの異形の種のようなものから手に入れた能力、光学迷彩の魔法を割り振ることで問題なく行動できるという結論に。


 その光学迷彩の魔法を使うことで筏とそれに乗る探索班をまるごと周囲から見えなくしてしまったことでこれと言った襲撃もなく流れていけました。


 激流によって何度か羊が投げ出された時も飛行能力を駆使しての救助を五号が担当したことも脱落者なしに繋がりました。


 まだ高い高度はやや不安が残るものの、度重なる飛行練習の結果ある程度の高さまでならば問題なく飛行できるようになっております。


 ちなみに今回の五号に割り振ってある能力は、察知の魔法、分枝の魔法、光学迷彩の魔法、硬化の魔法、鉱物生成の魔法、加重の魔法、浮遊の魔法となっています。


 能力の振り分け基準としては、察知の魔法は全羊に標準装備。分枝の魔法で飛行のためのストックを現地で増やすことができ、飛行時に分枝の魔法で根を伸ばして操ることで他の羊を運ぶことも可能。光学迷彩で目立つ黄金の毛を隠し、硬化の魔法で光学迷彩の膜の耐久性をあげることができる。鉱物生成の魔法は攻撃用で上空からの質量兵器として使い、加重の魔法でさらに威力を高める。浮遊の魔法は飛行の補助。


 そんな感じの理由での割り振りとなっています。


 ちなみに鉱物造形の魔法は今のところ四号が所持しています。カマキリの異形との戦闘で決め手が欠けていましたからね。そこらの地面などを変形させて突き刺すだけでも攻撃力は上がるでしょう。


 逆に一号は割り振られた能力は減りましたが眠りを誘う煙の魔法や水を生成する魔法があればなんとかなるんじゃないかと思います。


 残る三号の攻撃手段は毒性付与。


 とりあえず探索班それぞれに最低限の攻撃手段を持たせられた状態にはなったはずですが、実際に戦闘をしてみると問題点が出てくる可能性は否めません。


 まあ、なんとかなるでしょう。探索班が四体となったので、もし分断されるようなことになっても二体ずつでわかれて単独にならないようにできるようになったので生存率を高めてくれるでしょうからね。


 そんなことを日記にしたためているうちに探索班の耳が波の音を拾ったようです。


 そろそろ川下りも終わりなようですね……。





 



 日記形式は今回まで。


 次回から海岸探索スタートです。


 ナンバリングの日記形式は楽だったサブタイトル。それを考える必要があるのが面倒くさいと気力がやや下降中でございます……。

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