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紬さんの生存日記19




 百二十四日目


 本日は新たに手に入れた魔法の検証をメインに行動しました。


 とはいえ、寄生奪取の魔法は試しようがなく、跳躍強化は跳ねるだけなので富養土の魔法の検証がメインでした。


 検証内容は富養土の魔法をかけた土壌で植物を育てるとどうなるか。


 魔素を含む水を与えるとほとんどの植物が枯れてしまうので魔法をかけた土壌でも大丈夫なのか少しばかり心配が残るといったところです。


 以前の実験と同じように複数のプランターや鉢植えを用意して、条件を少しずつ変えて検証を行っていきます。


 ちなみにプランターは前と同じで樹液立体印刷で作ったもので鉢植えは窯で焼成したものと鉱物造形の魔法で形成したものを使っています。


 実験対象が植物なので結果が出るのには時間が掛かりますがじっくりやっていこうと思います。




 百三十三日目


 今日も富養土の魔法の実験は順調です。


 既にいくつかの鉢から芽が出るところまで来ました。


 今日までの比較実験でわかったことは普通に植物を育てるのと同じように、余りにも養分が多すぎるとダメだということですね。


 ただ前世で嗜んでいた家庭菜園と比較すると少しくらい過剰でも問題なく育つ……いいえ、より早く育っているような印象を受けました。


 しばらくは富養土の魔法の強弱のさじ加減を練習することになるでしょう。


 それともうひとつ重要な効果が判明しました。


 比較実験のためにいろいろな条件下で試していたわけですが、その条件の一つにカルデラ湖の水を含ませた土、つまり魔素を多く含んだ土ではどうなるかと試した鉢がありました。


 このような条件では普通の植物では魔素にやられて枯れてしまうのですが、その土に植える前の段階で富養土の魔法をかけた鉢は普通に発芽して育ち始めたのです。


 富養土の魔法を使うことで含まれていた魔素を利用して効果を生み出しているために、出涸らし状態となった魔素では植物を枯らすことがないのではないかと思うのですが、本当のところどうなのでしょう?


 今後、そのあたりにも注目して比較検討をしていこうと思います。





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