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生まれ変わったら種でした 〜バロメッツで送るスローライフ〜  作者: K-ma


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針金虫の魔法





 寄生奪取の魔法。カマキリの異形に寄生していた異形のハリガネムシから得られた能力である。その効果は寄生した相手、宿主から様々なものを奪うことができるというものだった。


 宿主が取り込んだ栄養を奪い、思考能力を奪い、体の制御権を奪い、自由を奪う。


 この能力はそういうものだ。高いポテンシャルを秘めている能力ではあるが、前提条件として寄生しなければ使えない。なので現状では使いこなすことが出来ない能力である。


 そのため扱いとしては保留。今後入手する能力との併用で使えるようになれば御の字といったところだろうと紬は考える。


 そんな現状使えない能力よりもハリガネムシの異形から得た種のようなものからは有用そうな能力がふたつ入手することができていた。


 跳躍強化の魔法。カマキリの異形が高速で跳び込んできたのはこの魔法の効果であったらしい。その効果は次の跳躍時の踏切が強化される魔法を脚に与えるというもの。


 脚力強化の魔法と似ているが検証した結果、脚力強化と跳躍強化の魔法は併用可能であることがわかった。そして跳躍という点に関しては脚力強化の魔法よりも跳躍強化の魔法のほうが効果が高く消費も少ない点。それぞれの脚、つまり羊の四本の脚に効果があり、跳躍の踏切に使う本数で乗算的に跳躍力が高まることも判明した。


 カマキリの異形の高速飛び込みは脚四本分の跳躍強化がなせる速度だったらしい。


 もしもこれが二足歩行の生物が使う場合だと最大でも二足分の効果しか出せないことを考えると、四足歩行の羊にとってはより高い効果を望めるので羊の体には合っている能力と言えるだろう。まあ、完全に使いこなそうとするのならば四本脚で同時に踏み切り跳躍するなどという練習が必要ではあるが……。


 ともあれ高く跳んだり、速く跳び込んだり、素早く跳び退けたりできるようになるので便利な能力だ。


 そしてハリガネムシの異形から得たもうひとつの能力、富養土の魔法。土の養分を富ませるというものだ。


 まずは試しにと植物本体から伸びる根が届くギリギリの場所に使ってみたところ、そこは栄養豊富な土壌になった。


 富養土の魔法は痩せてしまった土壌でも回復が可能な能力だった。植物本体が成長時にかなりの栄養を吸い上げていたために付近の土壌は痩せつつあった。しかしこの魔法を使えば土壌を回復できるようになったのは良いことだと紬は嬉しく思うのだった……。




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