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紬さんの生存日記18






 百十一日目



 鉄の捜索に出るにあたって、見つけた鉄を持ち帰るために荷車を作ろうと考えて試行錯誤中。


 一方で、荷車を作るなら山頂まで続くスロープがあったほうがいいんじゃないかな? なんて考えた私はここ最近使い倒している鉱物造形の魔法で登山ルートを整えていきました。


 鉱物造形の魔法の習熟も進んでいるので鉱物の表面の状態もかなり自由にできるようになっています。それこそツルツルからザラザラまでといった具合です。登山用のルートは荷車が通る予定なので車輪が滑らない程度に適度にグリップするように少しザラつくぐらいにしてみました。あとは実際に荷車で通って見た時に確認して調整することにします。


 真っ直ぐに道を伸ばすと流石に傾斜がきつくなり過ぎるので、九十九折(つづらおり)になっている何度も蛇行して曲がったスロープになりました。


 ただ道を作るだけだと目立ってしまって山頂にまで外敵がやって来るかもしれないと思ったのでスロープは下からは見えないようにしています。


 具体的にはスロープ部分だけ周りよりも低くなっている構造になっています。鉱物造形の魔法でスロープ部分の山肌だけ削り取った感じですね。


 なので山頂や上空からならば九十九折になった登山ルートの存在がはっきりとわかりますが、低地からだと今までの景色と変わらないように見えるようになっています。


 登りは傾斜がきついと大変だということで直線にしませんでしたが、下りだったら大丈夫かなと思ったので急勾配の直線スロープも一本用意しました。スロープというよりもスライダーと言ったほうが正しいかもしれません。使用方法は滑り台のように滑り落ちるような感じなのでこちらは表面を可能な限りツルツルになるようにしています。


 九十九折スロープの方を目立たないように工夫したのに、直線スロープが目立つようではいけないという理由から直線スロープは岩肌をくり貫いたトンネルを通るようになりました。


 山頂にある入り口は覗いても全く先が見えない穴にしか見えないので、傍から見れば奈落へ落ちる地獄の穴のようにも見えます。


 このスロープを使えばあっという間に下山できるので便利なのですが、滑り落ちている間真っ暗なのは結構怖いです。どうにか光源を用意したいところですがところどころに採光用の穴を空けるくらいしか思いつきません。少し穴を空けた程度ではあまり変わりそうにないのでもう少し別の手段を模索するつもりです。


 そしてこのスライダーは、ほぼ下山専用ですが浮遊の魔法を使ったら登ることも一応可能です。


 とりあえずこのスロープとスライダーで山頂と麓の行き来はかなり便利になりました。今後も気になるところに手を加えていってもっと便利にできればいいなと思っています。



 

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