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生まれ変わったら種でした 〜バロメッツで送るスローライフ〜  作者: K-ma


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異形の蜘蛛と種のようなもの







 蜘蛛の異形との決着を付けた紬。あとは戦後処理をして帰る

 

 しかし、ここで紬はとある判断に迷うこととなった。


 それは種のようなものについてだ。


 熱を見る魔法によって蜘蛛の異形の体内の一部に熱が集まっていき種のようなものを形成しつつあるのだろうとわかるのだが、その熱が集まる現象が紬が知る種のようなもののサイズを超えてなおも続いていて徐々に大きくなって行っているようなのだ。


 これは完全に集まりきるのを待つほうが良いのだろうかとも思いつつも、異形の死体は光になって消えてしまうという事情もあって下手に時間をかけることでせっかくの種のようなものを手に入れる機会を逃してしまう可能性を考えるとどちらの判断が正しいのか迷ってしまう。


 経験上、サイズが大きなものほど種のようなものから得られる能力は種類が多かった。蜘蛛の異形がこれまでに捕食したであろう獲物の数も多そうなので可能であるならば時間をかけていきたいと思う紬。


 種のようなものが大きくなった場合のメリットとデメリットを考えてみる。


 メリットとしては得られるであろう能力の数に期待が持てるという点だろう。


 ではデメリットとしてはどのようなものがあるだろうか?


 光へと消えるの死体の消失と共に種のようなものも消えてしまうという可能性。それに以前の剣鹿の群れでの出来事を考えると倒してすぐに種を取り出していたのでなにかしら時間をかけることでのデメリットが他にある可能性もありうる。


 結局紬は最後まで待たずに途中で種のようなものを摘出するという選択をした。


 剣鹿の群れが種のようなものを摘出するのに時間をかけなかった理由は紬の予想ではおそらく紬には関係なさそうだとは感じている。


 種のようなものを特定の魔素が集まって形成されたものだと仮定すると、大きくなればなるほどに魔素への耐性が低い鹿たちには負担も大きくなってしまうのだろうというのが紬の予想だ。


 その点でいえば、バロメッツは魔素に対する耐性は高いので大きな魔素の塊でも問題はないだろう。


 ならばなぜ大きくなる途中で取り出してしまうのか。


 理由は単純なことで、あまりに大きくなりすぎてしまうと飲み込むことが出来なくなってしまいそうだったからである。


 紬は熱を見る魔法によって見えている種のようなもののサイズが、飲み込むことが出来そうなギリギリのサイズの時点となってから取り出したのだった……。




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