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遊び人は復讐の道を行く  作者: 魔女の弟子
第1章 召喚と絶望と虚無感と
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......マジですか

異世界召喚といえば何だろうか。

僕はやはりチート能力だと思う。

何の取り柄もない少年が駄女神やら武器の精霊やらにもらったチート能力で成り上がっていく。

その過程に人は感動するのだ。

というわけで我々にもそのチャンスが来たわけであって。


「皆さんの視界の右上に青い十字架があるでしょう。それに意識を合わせてみてくだされ」


王にそう言われ見ようとすると確かに今までなかった不思議な模様印があるが見ようとするとそれも一緒に動いて行ってしまう。

......どうやってやれと?


「おお、こうか」


そういった日高の前に青い半透明の板が現れている!

くそ、あいつ!


「ちょっと見せていただきたいのですがよろしいでしょうか」

「別にいいっすよ、ええと」

「この国でレンド教の最高司祭をさせて頂いているフロルドというものです」


フロルドと名乗った男は40後半くらいの人で優しい笑みを浮かべてる。

ああ、いい人そうだな。

司祭って言ってたしそのうち相談とかしてみようかな。


「こ、これは!」

「どうしたのというのだ、フロルド」

「バイツ様!こここ、このお方は、勇者様です!」

「な、なんじゃと!」


勇者とは、ファンタジー系の物語で主人公になることの多い職業である。

多彩な魔法や強力な剣術を使いこなし、世界を救う。

勇敢で優しく、どんな悪も決して許さず仲間を信じ続ける。

無口だけど、怒るものがあればその怒りを鎮め、泣けるものあれば共に同じだけの涙を流す。

そんな正義、慈愛、勇気の象徴とも言える存在である。

そんな勇者が日高ぁ?

あんな自己中心的で嘘つきで暴力的で人をけなして楽しむナルシストが勇者だって?

言わせてもらおう、ふざけんな!


「お、俺もできた」

「私も」


そう言ったのは日高の取り巻きAB改め馬場と相澤だ。

馬場はそこまで気の強くない奴だ。

ブルーなオーガのゲームに出てくるた●しといえばわかるだろうか。

日高の後ろにいつもくっついて自分を守っていたイメージがある。

小学生の頃から強いやつの近くにいて、自分さえ良ければいいみたいな雰囲気を出していた

相澤は簡単にいえばビッチだ。

都合がいいから日高と一緒にいる感じ。

噂だと最高で8人と同時に付き合ったことがあるらしい。

それでもボロが出なかったってそれはある意味才能だと思う。

あいつが真面目に日高に恋してるだとか尊敬してるっていうのはありえない。

クラスの誰だって知っていることだけど日高は多分気づいていない。

脳みそお花畑なクズ野郎め。


「弓兵に......け、賢者!すごいじゃありませんか!」


その後もクラスの奴らがどんどん成功し職業が判明していく中、僕が最後となった。

『武闘家』や『魔法使い』と言った定番な職業や『薬師』、『鍛冶屋』などの生産職、果てには『怪盗』に『料理人』なんてのまであったのでかなり心配だ。

でも大丈夫だ。

ここで勇者なんかを超えるのを手に入れて、目にものを見せてやる!


「うぬぬ、こうか!」


やっと出てきてくれた、青い板を見ると日本語でも英語でもないよくわからない言語で書かれていた。


「こ、これは!」


「遊び人です!」

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