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歌詞集

熱帯雨林生活

作者: 佐野隆之

ひどくベトつく 湿った空気がからみつく生活 ただ繰り返し

体から噴出す臭いは息苦しく 虚しさを引き寄せるだけで


 うがった思いをあざ笑い ため息に微笑む自分と自分は

 ただ……浅はかに寄せ集めた思いを見つめ返す


  それが思い出とか記憶だとか こだわり続ける凄惨(せいさん)

  涙ぐむ醜いもの それがすべてだろうと笑い

  からみつく 濡れた髪は 振り払うだけでは剥がれず

  いつまでもしがみついた あの女のように欲深く

  生きてゆけますか? 鏡の中の人よ……


孤立と孤独 浮かび上がるメッセージ ぶつぶつと独り唱えてみる

それは現実かどうかも分かりはしない 曖昧な触感が残る


 腐ってしまうほどの蒸し暑さに 恍惚と生かされている自分は

 ただ……浅はかに寄せ集めた思いを見つめ返す


  それはひらひらと輝いている 幻想的で柔らかくて

  ありありと浮かび上がる 両手に映る後悔の刻み

  脳幹を突き抜けていく ささやかな愛憎にじんで

  消しかけた記憶に残る 燦然(さんぜん)たる後ろ向きの足跡


  とりとめもなく求めるもの 俗欲的な愛情 激しく

  群がった欲望には苛立つ感情 空しく

  死んでくれますか? 鏡の中の人よ……


 たまに見上げる空は青い気がする

 たまに見上げた夜空は眩しい気がした

 もしもの世界は遠く 過ぎて残った現実は重い

 ただ……浅はかに寄せ集めた思いを見つめ返す


  それが思い出とか記憶だとか こだわり続ける凄惨さ

  涙ぐむ醜いもの それがすべてだろうと笑い

  からみつく 濡れた髪は 振り払うだけでは剥がれず

  いつまでもしがみついた あの女のように欲深く


  振りほどけぬ苦い呪縛 この生活に従順して

  生まれ歩み 駆けた世界 幻のようにあやふやで

  ろくに何も手を下さず 揺られ流された時間(とき)儚く

  欲すもの それは永遠 無造作に散らばり盛っていく


  生きてゆけますか? 鏡の中の人よ……

  死んでくれますか? 鏡の中の人よ……

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