第八話
昨日は更新できませんでした。
すみませぬ....orz
俺の粒子属性について、分かってきたことがある。まず、操るものが遠くなれば遠くなるほど加速度的に魔力の消費が激しくなるというと言うこと。実用的に使うなら精々が数メートルと言うところだろう。次に、人や動物などの生きたものには直接使えないと言うこと。いきなり体が裂けて死ぬ即死魔法などは無理っぽい。だから今のところは空気中の水の粒子を集めて作った水球や氷球を高速で飛ばすぐらいしか実践では使えない。それでも十分嬉しいのだが。後は自分で考えた切り札とか。まあ練習すればするほど氷球を飛ばす速度も速くなってるしいいとしよう。
「ハアッ!」
そんなことを考えながら、アリーが放った斬撃を紙一重でかわす。ただしそこにギリギリの緊張感といったものは流れていない。物理的には紙一重だが、精神的には余裕を持ってかわしている。周りから見れば実力差は圧倒的だと言うことは想像に難くないはずだ。
「なんで、当たらない、のっ!」
「そりゃ、かわしてるからだろ」
「分かってるけどっ!そういう問題じゃない!」
高速で繰り出される斬撃を、後ろに少し下がることによってこれまた紙一重でかわす。鋭い風きり音がすぐ近くから聞こえるが、そんなことでひるむわけも無い。俺からしたら稚拙な剣だ。実際は一般人なら目視するのも難しいほどの鋭い剣筋なのだが、それが分かる者はこの場にはいない。
「こう、もっとびゅっってできないのかよ」
「お姉様だって教え方感覚的すぎますよ!」
肩で息をしながらそう答えるアリー。事実なので言い返せず、「うっ」と言葉に詰まる。しかし、この子育て甲斐がある。なかなかに物覚えがいいのだ。長年剣一筋の俺には遠く及ばないが。
「それよりもなんでいきなり剣の修行なんですか?」
アリーが手に持ったロングソードをヒュっと振りながら問う。
「そりゃあ、いつ追っ手が来るか分からないんだから今のうちに牙を磨いておくに越したことは無いだろ?バカンスに来てるんじゃないんだから」
「た、たしかに」
俺もここに来てから、いつも以上に訓練をしている。仕事にとられる時間が無いのだから当たり前と言っていいだろう。その成果もあってか最近では前よりも剣の切れが良くなっている気がする。
「ほら、素振り1000回な」
「うえっ、鬼教官.....」
「あ、やっぱ1200回な」
「ぎゃ~....」
そういいながらもしっかりノルマをこなそうとがんばるアリーは素直ないい子だな~。さて、俺も素振り始めるか。
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夕飯の場で。
最後の肉一切れをめぐって熾烈な戦いが繰り広げられていた。
「お姉様のほうが多く食べてたじゃないですか」
「俺のほうがでかいんだから当たり前だ。それに俺は素振りを5000回した。俺のほうが多いのが妥当」
「お姉様の武器って短剣じゃないですか」
「お前はちっこい」
「うるさい!」
二人の間に剣呑な空気が流れる。しばらくそれは続いたが、その沈黙を破ったのはアリーのほうだった。
「お姉様、その俺って言うのやめたほうがいいんじゃないんですか?」
確実に俺の気をそらしに来てるのは明らかだ。目が泳いでるし。そんなことでは俺はだませんっ
「その男口調が無ければ可愛いのに」
そんな事言われても何もこない。俺男だし。これだけは絶対に変わらない。
「俺は男だ」
「ほう、ならこれくらいは問題ないですよね」
もみもみもみもみ
「ほら~男ならなんでもないですよね~」
意地悪な笑みを浮べて勝ち誇ったようにそうのたまう。しかし甘い。俺にはその程度の攻撃は利かんのだよ。男だし。
「ほ、ほら~」
少しづつ勝ち誇った顔をしていた表情にひびが入っていく。
「あ、あれ?」
無言でアリーを見下ろす俺。その俺の胸をもみしだくアリー。どう見ても変態です。ありがとうございました。
「なんで....?」
戸惑って視線をはずしたその瞬間を俺が逃すはずもない。一瞬で皿の上から肉をさらい、俺の口へと運ぶ。その段階で気づいたようだがもう遅い。肉は口へと見事ゴールインした。
「だから男だと言っただろう?」
ぼーぜんとしているアリーに勝ち誇った顔でそういうと、咀嚼し終わった肉を飲み込んだ。
はい、なんかしてますね。