第十話
総合評価200pt突破!
皆様のおかげです、ありがとうございます!パソコンの前でニヤニヤしてます。
次に目指すはブックマーク100件!よろしくお願いします。
俺は獣形態、獣人形態、人形態になることができる。獣形態になったときは力、スタミナ、瞬発力などが他の二つよりも高くなる代わりに、見た目も大きめの狼のようになってしまって手先が使えなくなる。それに比べ獣人形態のときは手先も使えて力も人形態のときよりも強く、スタミナ、瞬発力も言わずもがな、そしてふっわふわの耳と尻尾が生えると言うなかなかにいい感じな形態。いつもはこの姿ですごしている。そして人形態。これは運動能力は普通の人よりも高いぐらい。もふもふも消えてあまり好きではない。
とそのとき。
背後からものすごい勢いでこちらに近づいてくる気配を察知した。しかしその気配には敵意、さっきは無い。その割には確実にこちらを目指して走ってくる。今はでこぼこクレーターの中で気を失っているアリーの上に乗っかって考え事をしていたので近づいてくる気配がアリーだということは絶対にない。しかし真っ直ぐ来ているということはどちらかの知り合いなのだろう。だとしたらアリーの知り合いだ。俺の知り合いと言ったらギルドの仲間ぐらいだからな。あれ?目から汗が....。
「おい、おい起きろ」
アリーの上から退いて肩を揺らして起こす。
「う、うぅ~ん」
体を起こして起き上がるアリー。周りを見渡して頭の上に?マークを浮べている。
「あれ?私何をして.....?何か大きな音がしてそっちのほうに向かったら.....あれ?なんだったっけ?」
どうやら俺の攻撃により記憶を失ったようだ。良かった良かった。俺の黒い彗星Gの記憶を失ったのならそれでいい。そうしてる間にも気配はものすごいスピードでこちらに向かっている。敵意は無いのが分かっているので無視しているが、このスピードは異常だ。人型生物にこのスピードは出せない。恐らく四足歩行型の生物だろう。
「いや、なんでもないぞ?忘れたのならそこまで重要じゃないってことだろ?」
「そう.....かな?ま、いっか」
納得してくれたのは結構。そろそろ気配が来るころなので一応身構えておく。
――ガサッ
来た。気配の来る方向に目を凝らす。その瞬間、恐ろしいほどの速度で何かが出てきた。その何かは、美しい銀の毛並みを持った美しい狼だった。その狼は普通の狼の三倍はあろうかと言う巨体で木をなぎ倒しながらこちらに全力疾走してきていた。そして止まるそぶりも無くこちらに突進し――真っ裸の女性になって俺に抱きついた。
「え?え?」
誰か状況説明を頼む。俺にはこんな知り合いいないし、ましていきなり抱きつかれるなんておかしい。女性の豊満な胸で視界が阻まれ、アリーが何をしているかは分からないが、恐らくアリーも呆然としているだろう。それよりやばい。胸が、生乳が顔に押し当てられて、やばい、ちょ、息が、こんなことで、死ぬなんて、やば、い、もう無理、しあわ、せ....。
「はっ、ごめんねっ!息ができないよね!」
窒息で死ぬ寸前、俺の状況に気がついて胸を離してくれる。
「ぷっはっ!」
思い切り息を吸い込む。あ、あぶない。胸で窒息するとかそれはないわ。息が整うと顔を上げて女性を見る。綺麗な銀髪をポニーテールにしている。瞳の色は吸い込まれるような深い蒼、そして全裸。いろいろとやばい部分が全部露出している。
「あ、あの、あなたは....」
「あぁよかった....!生きててくれた!」
感動した様子でわけの分からないことを言っている。そしてその間も外気にさらされ掏れる爆弾。っとそれよりも状況確認しないと。
「いや貴方はいったい――」
「ホントに良かった!」
また抱きついてきた。女性の身長は俺よりも高いのでその、爆弾二つが俺の顔を挟み込むように配置される。
「なんで全裸なんですか!」
ようやく顔だけを離して叫ぶ。が、特に気にした様子は無い。
「ああ、ああ、ああ!」
あ、これはまともに話ができないタイプの人だ。残念、相手が落ち着くまで待ちましょう。
~~~30分後~~~
「で、貴方は何なんですか?」
目の前には服を着て落ち着いた女性――フロルというらしい――がそこらへんにあった木を椅子にして座っていた。
「私はあなたの母よっ」
フロルはドヤ顔で言い切った。
「........」
流れる沈黙。その痛い沈黙を破って俺は質問する。
「まあ、それはおいておきましょう。なんで全裸で登場したんですか?」
「あせってて服を作るのを忘れてたんですよ、はい」
なるほど、と納得する。俺も姿を変えるときには意識すれば服ごと変身することができる。たとえば、服Aを着た状態で獣形態になるとする。その後何も考えずに人形態になれば裸で変身することになるが、ちゃんと服Aを着た状態で変身しようと意識すれば服Aを着た状態で変身することができる。
「そういうことなら仕方が無いですけど.....。貴方はいったい何者なんですか?」
「ふむ....母と言うのを信じてないようですね。ならば話しましょう。十二年前の出来事を――」
表情を真剣なものにしたフロルは、滔々と語りだした。
行間とか、これぐらいで良いですかね?
要望があれば言ってください。




