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第16話 呪われた子

視点がかわります。ご注意ください。

第1話から13年ほど前の出来事である。


【パート41】

シャドガルド王国で事件は起きた。


「キャーーーーー!!」


女性の叫び声が静寂を切り裂いた。

そんなときに駆けつけるのはいつだって彼らだ。

そう、" シャドウガーディアンズ "


「ちょっと通してくれ!君たち!現場を荒らしたりしてないだろうな??」


中年のヒゲを生やした警官が死体を確認している。


見た目からして、若い女性だ。だが、見た目とは釣り合わないほどに肌にシワが寄っている。生気を失ったような感じだ。


「夜道に歩いているところを一突き.......、じゃないな。外傷が見当たらないぞ?おい!どうなってる?」


メガネで若々しい新人警官が駆けつけた。


「バーンズさん、もう来てましたか。そうなんです。外傷が見当たらない。死因が全く分からないんですよ。どういうことでしょうか?」


中年警官は首を傾げている。


「どういうことだ......、??そんな事あるのか?毒物の可能性もあるか.....、こんなに健康そうなのに、病気ということは考えにくいな。よし、カイ!検死班に回せ。」


「了解!」


新人警官は走っていった。

民家に明かりが灯り始める。噂が夜の静寂をジワジワと侵食し始める。


「殺しだ!!人殺しだぞ!!」


「あのお宅の女性が......、可哀想にねぇ....。」


「恨まれるようなことでもあったんじゃないかしら。」


これが、13年もの間語り継がれる惨劇『影無し死体事件』の始まりである。


【パート42】

時代は戻って、第15話の続編である。


一人の青年がシャドガルドの街を走っている。


「ゼンさん!今日何か手伝えることある?」


青年はその場で駆け足しながら店に向かって呼びかけた。


「おう!アル!もうすぐで店が混み始めるから忙しいぞ!」


いわゆるコックさんの格好をしたおじさんがアルトに向かって微笑んだ。


「オッケー!任せといて!!」



赤い光りがアルトの顔を照らした。


「綺麗な夕日だな......、戦争なんてウソみたいだ。」


アルトが家の前のドアを三回ノックすると、母親がドアの鍵を開けた。


「あら、アル。おかえりなさい。ご飯できてるわよ。」


アルトのお母さんはエプロンが初期装備なのかと思うくらい似合っている。


「もうお腹すいたよ!いただきます!」


腹を八割ほど満たして、アルトは自室へ駆け込んだ。


「ノヴァ!何か新着情報は?」


アルトが話しかけたのは同じ部屋の妹。などではなく、彼が作ったAIだ。


「はい。本日の新着情報が二件あります。

1.ヴァイスガルド王国がシャドガルドに進軍を決定しました。

2.ヴァイスガルド国内のシャドガルド基地内に謎の黒装束の男が現れたようです。       」


鉄製のカラスの様なロボットが喋っている。


「詳細を説明!」


「はい。ヴェイスガルド王国がシャドガルドへの進軍を決定したようです。この件にはエイゼン・ウォーカーが絡んでいると推理できます。」


「ヤツが!?詳しく教えてくれ!!」


「はい。エイゼン・ウォーカーがシャドガルドだけでなく、ヴァイスガルド軍の内部も影の手に堕ちていると推測できます。進軍をする理由は.....、つまりそういうことでしょう。」


アルトは机を思い切り叩いた。周りの金属に音が伝わっていくのが聞こえる。


「クソ!もうそんなところまで!!全然時間がない!ヤツが影を拡大していくのも時間の問題だ.....」


「はい。ですが、これは朗報かもしれません。ヴァイスガルド国内の基地が制圧されました。ですが、注目するべきはそこではありません。そこに現れたと記録される謎の黒装束の男。超人的な動きでシャドガルド兵を圧倒して行ったとの記載があります。」


「超人的......、ま、まさか!!」


「はい。おそらくその通りでしょう。光の忍者が現れました。」


「よし!!今すぐヴァイスガルドに密入国だ!!協力を申し出よう!!」


「ナビゲーションを開始します。」

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