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最終版第13話 BLACK NINJA、参上。

【パート33】

「聞いてたか?スペキュラオス!」


「もちろんだ!全てをな!」


「試すのだろう?このスーツの戦闘能力を!!」


ヴィクターは頷いた。


「ああ!場所は.....、集中してるな。これなら移動も楽だな!」


ヴィクターは地図を見ながら言った。


「ヴィクター、何をしている?」


「どの方向に行けばいいか調べてる......。」


地図の角度を変えながら言った。


「ふむ。方向音痴なのか.....、教えてやろう。その位置は東だ。東に行け。」


「ああ、助かる。頭は弱いんだよ....。それで?スーツのエネルギー量はどのぐらいだ?」


「今は、グレイだ。この距離ならすぐ着くだろうな。」


ヴィクターは脚に力を込めて言った。


「よし!行くぞ!!」


ヴィクターは地面を蹴って、走り出した。周りの人々は強風か何かだと勘違いしているのだろう。


紙束を撒き散らしてしまった人、スカートが捲れそうになって押さえつける人、セットしたばかりの髪がぐちゃぐちゃになってしまった人たちは全員東を向いた。


ヴィクターは障害物を避け、住宅の壁を蹴りながら前へ進んだ。


「スペキュラオス!あとどのくらいだ?」


「あの森林の中だ!気をつけろ!今はグレイだが、ホワイトになったら、太刀打ちできなくなるかもしれない!」


ヴィクターは大きくジャンプして言った。


「心配するな。慣れてるからな。」


ヴィクターは敵の拠点の前にカッコ良く着地を決めた。


「ふぅ。決まったな。って、見張りの兵隊さんじゃないか。」


「ヴィクター、君の体の吸音力は凄まじい。着地してもバレていないようだぞ。」


ヴィクターは声を潜めて言った。


「じゃあ、あの兵隊さんから制圧していくぞ。」


【パート34】

「行くぞ!フェーズグレイ!!」


見張りをしていた兵隊が急に倒れた。


遅れて風が過ぎ去った。


「雑魚相手には相当有効だな.......これは.....。」


スペキュラオスが少し引き気味に言った。


「こんなに凄いとは俺も思ってなかったよ。さて、次は......、生体反応のスキャンみたいなことできるか??」


ヴィクターが目を輝かせて言った。


「私をなんだと思っている!光の神スペキュラオスだぞ!少しだけ目を瞑っていろ!」


ヴィクターが目を瞑ると、いつもは真っ暗なその場所に映像が映っていた。敵兵がたくさん歩いている。


「おお!すごいなこれ!」


「そうだろう!中のあらゆる鏡から見たのだ。」


「そうだったな......。"全を見る"だったか?」


ヴィクターは立ち上がって言った。


「ああ、そうだ。全てを見る。そろそろ行ったほうがいい。今がチャンスだ!」


【パート35】

「いや〜、楽勝だな〜!ヴァイスガルドの奴ら、全然来ないじゃねぇか!」


巡回兵が笑いながら言った。見た目は明るい黒人だ。


「そうでもないかもしれません。国内に残っているのは私たちだけらしいですから。」


マジメそうでメガネをしている。


「次は俺たち.....、って事か??」


二人は足を止めた。


「あそこ.....、見張りがいるはずだよな?」


「ええ、どうしたのでしょう。」


二人が見張りポイントに駆けつけた。


「おい.......、見ろよこれ.....。」


「見張り兵......、ですね.....。」


見張り兵が倒れている。死んではいないようだ。


「ああ、こちら巡回兵。見張り兵が倒れている。侵入者の可能性あり。繰り返す、侵入者の可能性あり。」


「探しましょう。」


「ああ。」


【パート35】

「侵入者との通報あり!総動員で迎え撃つ!!この基地を潰されるわけにはいかない!総動員で迎え撃つ!」


坊主で軍服を着た老人が言った。


「出動せよ!出動せよ!」


アナウンスが鳴り響く。


「侵入者らしいぜ?」


「おいおい、マジかよ。ここ潰されたら、おしまいだぞ?」


準備をしている兵士から話が聞こえる。


「防犯カメラ確認!Aホールに侵入者!繰り返す!Aホールに侵入者!」


招集を受けた兵たちがAホールに集まる。


そこには真っ黒の怪しげな格好を着ている男がいた。


【パート36】

少し遡って、


「敵兵が少なくなってきたな......、どこにいる?」


ヴィクターが辺りを見回しながら言った。


「いや、しっかりいるぞ!あの突き当たりを曲がったところから来るぞ!!」


「侵入者を発見!侵入者を発見!!応援を頼む!」


5人の敵兵が迫ってきた。


「迷わず撃てとの命令だ!撃て!!」


高速の鉄の弾がヴィクターを襲った。


「当たらないぞ!速いからな。」


ヴィクターは全てを避けきって、言い放った。


「な、何だ!あいつは!」


「当たったように見えたぞ!?」


「ひたすら撃て!!当たるまでだ!」


またも、弾丸が襲いかかる。


「全く.....、よし!」


ヴィクターは武器を生成しようとした。


「集中だぞ!イメージだ!ヴィクター!」


「ああ.......、行けそうだ。」


ヴィクターの手元が青白く光った。


「今度は成功だぜ.......!照明弾だ!」


「よくやった!」


ヴィクターは照明弾を投げた。


照明弾が光るこのコンマ数秒、ヴィクターは敵兵を壁に叩きつけた。


「な.....、んだ。アイ......、ツ......」


敵兵は気絶した。辺りが一気に静かになった。


「先を急ぐぞ。」


すると、スペキュラオスが言った。


「ヴィクター!フェーズブラック......、準備完了だ!」


ヴィクターはニヤリと笑った。


「やっと試せるわけか......。」


ヴィクターのいるAホールに敵兵たちが集まってきた。


「な、何だ!貴様は!ヴァイスガルドの差し金か!!」


漆黒の布で包まれた怪しげな格好をした男が言った。


「俺か?俺はな.....。BLACK NINJAだ。」

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