最終版第12話 新たな任務
【パート30】
ヴィクターが研究所へ帰っているところだった。
「おい。ヴィクター、何か気配を感じるぞ。」
「何?本当か!」
どこかから車のエンジン音が聞こえる。
「敵兵か?」
エンジン音がだんだん大きくなっていく。
「どこだ......?」
ヴィクターは当たりを見渡す。
1台の車が目の前に止まった。
その車を見るとヴィクターはホッと息をついた。
そこから出てきたのは軍服を着た老人だった。
「ヴィクター殿か!ヴィクター殿ではないか!!」
「グレイムさんか.....!」
「誰だ?敵ではなさそうだな?」
「ああ、軍にいた頃の上官だ。グレイム隊長、信頼できる人だよ。」
ヴィクターはこっそりと答えた。
「ヴィクター殿?誰と話しているのですか.....?」
「気のせいじゃないかな?」
「そ、そうでありますか.....。」
グレイムは少し俯いた。
「てっきり死んでしまったのかと......、ルーク殿は.....、ご一緒ではない様ですね......。」
「ああ......、そういうことだ.....。」
ヴィクターも少し俯いた。
「実は私共、お二人と連絡が取れないもので.....、捜索をしていたんですよ。」
「そうか....、悪いことをしたな。今、少し立て込んでてな。」
「左様ですか.....。これは提案なのですが、ルーク殿のお墓を造るというのはどうですか?皆、それを望むでしょう.....。」
「そうだな.....。あいつももっとちゃんとしたとこが良いって言うだろうからな。」
ヴィクターは指を差した。
「埋めたのはあっちだ。案内する。」
「ええ、向かいましょう。」
【パート31】
ルークの墓が正式に造られた。立派なお墓だ。名前が掘ってあって、沢山の花束が添えられている。
ヴィクターは自分の順番が来ると、墓にキンキンに冷えたコーラ瓶を置いた。
「人望が厚いヤツだな。全く。お前は超のつくほどのマジメだったからなあ.......、みんなお前が大好きだったんだろうな。これ、置いとくからな。ちゃんと飲むんだぞ。」
ヴィクターは少し微笑んだ。
それだけではなく、小規模だが葬式も執り行ってくれた。
忙しいはずなのに、沢山の人が来てくれた。
みんな泣いていた。ヴィクターも泣いた。
ヴィクターはバディとして言葉を求められた。
「俺たちは最高なバディだ。もう一緒に戦えないけどな......。こいつは超がつくほどマジメな男だった。だからこんなに花束が置いてあるんだろう。俺はその数を増やさなかった。アイツは花より団子なやつだった。アイツはコーラが好きでな.....。だから、墓に置いてやった。きっと天国でも飲みたいだろうからな......。お前たちも、コーラを置いてやってくれ......、ペプシの方だぞ.................................」
ヴィクターは積もる話を沢山した後、盛大な拍手を受けながら、椅子に座ってゆっくりと深呼吸をした。
(これで少しは報われたのかな....、お前も......。)
感傷に浸っていると、グレイムが隣に座った。
「分かってるよ.....、次はどこだ?」
「申し訳ない......、生きていると知ったらしく上から......。」
ヴィクターは立ち上がった。
「ああ、引き受ける。どこだ?その場所ってのは。」
【パート32】
「な、何!?進軍するのか?」
「ええ、もうすぐで国内の敵勢力は制圧できます。なので、シャドガルドへの進軍を......。」
グレイムは地図を見せた。
「残りの国内の敵勢力です。ここを叩けばあとは.....。」
「なるほど、そこをちょこっとやってくればいいんだな?」
ヴィクターは地図の目を通しながら言った。
「ちょこっとって......、地図で見るとそうかもしれませんが、結構な数がいます!お一人で向かうのは......。」
ヴィクターは身支度をしながら言った。
「大丈夫だ。あいつが死んでから、ただ泣いてたわけじゃない。俺だって強くなってる。」
「今よりも強いとは......、一体.....?」
グレイムは首を傾げて言った。
ヴィクターは振り返った。
「良い武器を作ってもらったんだ!」
ヴィクターは扉を開けて歩き出した。




