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color²  作者: りくや
第一章 リアン第一支部入隊試験
24/40

第一章(24) 入隊試験(12)

「休憩してる暇はねぇぞ!」


休ませまいとこちらに向かってくる。


「ジャブ!フック!」


パンチを素早く連続で繰り出してくる。

しかしその攻撃を躱したり捌き続けるハク。


「おらぁ!アッパー!」


顎下からすくい上げてくるような攻撃をしてくる。


「っと!」


連続で素早い攻撃から突き上げる攻撃への変化。

ハクはその攻撃により大きく距離をとる。

しかし、格闘家の男を見るが攻撃をしてくる様子はない。


「二人では攻撃しないのかな」


「どこを見ているんだ!今の相手は私だぞ!」


道着の男が注意をしてくる。

戦いの中で余所見は命取りになるという教えだろう。


「裏!左右!」


こちらも突き上げるような攻撃を連続で仕掛けてくる。

だがハクには一度も命中することはなかった。


「ならば!」


連続攻撃を一度止めていつもとは少し違う体勢で力を込めている。


「せい!」


地面向けて拳を叩きつける。

衝撃波と地面の一部が壊されたことで瓦礫の破片が散らばってくる。


「うわっ!」


予想外の攻撃に後ろに跳んで回避をする。

その様子を見て格闘家の男も空に跳び上がった。

そしてそのまま跳び蹴りをしてくる。


「油断してんじゃねぇのか!ジャンプミドル!」


腕に目掛けて蹴り込んでくる。

空中にいることもあり上手く防ぐことはできないと判断する。なんとか両手で蹴りをガードした。

最低限のダメージで抑えることはできたが、跳び蹴りの反動で剣が吹き飛ばされてしまう。


「まずい……」


剣が飛ばされた方に着地と共に走っていく。

追い打ちが来ると思ったがそうではなかった。

そこには、攻撃をしていなかった道着の男が待ち構えていた。


「回し!」


体全体を使って蹴ってきた。

走っていた勢いを上手く殺して回避することができた。

だが一度の攻撃だけでは終わらず、連続で攻撃をしてくる。


「前!裏回し!」


連続攻撃を回避することができず、攻撃が命中する。


「くっ……!」


なんとか体勢を変えることで、後ろに蹴られつつ剣の位置にたどり着いた。


「次はこっちから行きますよ」


剣を拾って道着の男の方へ向かう。


「試しにやってみよう」


軽く攻撃をしてみる。

腕や足を狙う攻撃をしてみるが容易く防がれる。


「それなら!」


頭を狙う鋭い剣捌き。

相手は少し判断が遅れた。だがその攻撃を両手で防ぐ。

しかし攻撃はそれで終わりではなかった。


「ゴハッ!」


両手で防いだことで一時的に前の状況が見えなくなる。

そこに上手く蹴り攻撃を入れたのである。


「お返しはしとかないとね」


お返しをした後、そのままもう一人の男の方へと向かう。

一瞬後ろを確認するがやはり追ってはきていないようだ。


「もしかして……」


ハクは戦っている中で一つの点に気づいた。


「戦いの最中に考え事か?随分余裕だな!」


格闘家の男が直ぐ反撃しにきていた。

だが反撃が来ると分かっていたかのようにハクは蹴り攻撃をする。


「なにっ!?」


力強い蹴り攻撃が体に命中し、後ろへと下がっていった。

その様子を見て一瞬道着の男が攻撃を仕掛ける素振りを見せたが、攻撃はしてこなかった。

それぞれの相手と距離が取れたことで少し考える時間が生まれた。


「うん、多分合ってそう。でもどうしようかなぁ」


二人の攻撃を受けて分かったことをまとめる。

攻撃してくるのは基本『一人』だということ。

現状どちらかが攻撃してきている間にもう一人が攻撃してくることは今のところない。

邪魔したくない、もしくは本来の戦い方が一対一の勝負だからかもしれない。

次にどっちが戦うのかについては『場所』によるものだと思う。

交互に攻撃をする可能性もあるけど恐らく違う。

それだと手を組んでいるメリットがあまりにもなさすぎる。

けど場所の場合なら、片方が近ければその人が戦う。遠ければ戦わずに様子を見ている。

その方がある程度は連携を取りやすい。

そして、相手の立ち位置が変われば自分との距離も変わる。

様子を見ていた方に近づいたとしたら攻撃する人が変わるってことだ。

かといって戦っていない方が様子を見るだけではないと思う。

戦っている味方が不利になれば手助けには入ってくる。

さっき攻撃を仕掛けようとしてきたのも味方が攻撃を受けたからだと思うし。


「この作戦ならいけるかも。今の状況を簡単に打破するとしたらこれが一番有効だと思うかな。問題は自分自身だ……」


数秒考えた後、ハクは一つの案を思いついた。


少しだけ歩き、元居た場所から移動をする。

その後ハクは目を閉じ、剣を下に向けた。

そしてその場から一切動かなくなった。

男二人が様子を見始める。

目の前の少年は全く動く様子がない。

かといって自分たちも動こうにも動けない。

誰も戦っていない状況が続く。

しばらくして男二人はそれぞれ考え始めた。


「ついに諦めたか?いや、そんなはずはねぇ。あいつは俺たちを倒すって言ったんだ。

諦めるはずがねぇんだ」


「あの少年の作戦か?だが、動く気もないと見られる。それに剣も下に向けている。直ぐには攻撃してこないだろう」


男二人が考えた結論は同じだった。

今が好機であると。

何の作戦か分からないが、あの状態なら少なくとも二人の攻撃を同時に捌くことは不可能。

それに我々が攻撃を始めれば、少年も何かしらの動きは見せるはずだと。

アイコンタクトをして同時にハクの元へと向かう。

距離がだんだんと近付いていく。

しかし、ハクは一向に動かない。


男二人は確信した。

この少年は諦めたのだと。

それぞれが拳に全力の力を込める。

目の前の少年を倒すために。勝利に近づくために。

ほぼ同時に拳を前に突き出した。

そのまま少年の顔に渾身の一撃が命中する……はずだった。


相手のキャラについて一応補足しておきます。

まず道着の男についてです。戦い方としては空手を参考にしました。

格闘家の男に関しては、ムエタイを参考にしました。

それぞれ違う魅力があって良いですよね。

ちなみにどちらの競技もほぼ無知なので間違っているところがあれば申し訳ないです。

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