表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
color²  作者: りくや
第一章 リアン第一支部入隊試験
20/40

第一章(20) 入隊試験(8)

今回セリフと説明が多くなっています

「ふー」


試験が終わったことで一息つく。

周りを見ると、係員が場外に落ちた男の元に駆け寄っていた。

その様子を見て、先ほどの戦いを振り返ることにした。


「当たり前だけど最初の試験よりもかなり戦闘が激しくなってる。

それに今回はまだ一対一の状況だったけど、次もそうとは限らない。

この後も様子を見ながら相手の動向を探ろうかなぁ」


そんなことを考えていると不合格者の集合が完了したようだった。

このままエントランスに案内されそうだったので係員の傍に近寄る。


「あっ、少し時間もらっても大丈夫ですか?」


係員に伝えると少しなら大丈夫と言われたので一人の男性の元へと向かう。


「お兄さんのおかげで何とか状況を打破することが出来ました。ありがとうございます」


そこには釵を使って戦っていた男性がいた。

チャクラムの大技を食らっていたが大きな怪我があるわけではなさそうだ。


「あぁ、君か。いや私は何もしていないよ。だが君の役に立たなら良かった。だが、私の力がなくとも状況は変えることはできたのだろう?」


何か別の案があったことを予想する男性。


「まぁできないことはないですけど、一番安全に状況を変えられる策はあれだと思っただけですよ」


「そうか、それならいいんだ。それともう一つ、私はもうお兄さんと言われる年齢でもないさ。すでに30を超えている」


「そう言われてもお兄さんはお兄さんですよ。まだまだお若いですし、あれだけの戦える力をお持ちですから」


チャクラムを使う男におっさんと言われていたが、まだそこまでの人ではない。

口があまりよくないだけなのだろう。


「君に言われたら仕方ないな。さて、不合格者は不合格者らしくこの場を立ち去ろうかね。

私の分まで勝ち進んで合格してくれ」


「はい、ありがとうございます。お兄さんの分も頑張ります!」


お兄さんと別れを告げる。

その横で一人の男が何かを喋っていた。


「くそっくそっ!あんなガキに俺が負けただと。あり得ねぇ……。くそっ!」


チャクラムを使っていた男が負けたことで怒りをあらわにしていた。

今回の結果に納得していないのだろう。


「あの悔しさを次に活かしてくれたら良いんだけど」


負けたとしてもその悔しさが強さに繋がる。

そうして僕も強くなってきたんだ。


係員が不合格者たちを案内したのを確認し、次の控室がある扉へと向かう事にした。

戦いが行われていた闘技場は、足音しか聞こえないほど静寂だった。


「さて、グランはどうだったんでしょうか」


扉の前に着き、扉を開ける。

先ほどの試験に呼ばれるのが遅かったこともあり、既に多くの人が勝ち進んでいた。

その中にはもちろんグランの姿もあった。


「おぉ!ハク!遅いと思って少し心配だったが、その必要はなかったみたいだな!」


直ぐに気づいてくれたこともあり、控室に来るのをずっと待っていたようだった。


「いや、そんなことはないよ。相手もかなり強者だったし、油断したら負けてたかもしれない」


「ハクは自分を低く見積もりすぎだぜ!実際余裕だったんだろ?」


そんなことはないと反論してくるグラン。僕のことをかなり高く評価してくれているみたいだった。


「余裕ってことはないけど、それでも自分の力が通用するってことは確かめれたから良かったかも」


「そうか!それなら良かったぜ!ハッハッハッ!」


相変わらずテンションが高いグランである。


「ちなみにグランはどうだったの?」


一応グランの様子も聞いておくことにした。

とはいってもおおよそ予想はついているが。


「俺か?とりあえず全員場外にぶっ飛ばしといたぜ!もっと楽しみたかったんだがなぁ」


聞くまでもなく予想通りでした。

集団戦になったら戦う場所も広くなる。つまりはより動きやすくなるから暴れ回ってそうだと正直思ってました。

お互いの戦況を確認した後も合格者が順番に入ってきていた。

次の二回戦が終わるまでは、試験についての詳しい説明はされないと言っていた。

合格者が全員控室に入ってきたら前のモニターの画面が点灯し、次の対戦相手の番号が表示されるはずだろう。

つまりはまだ全員がこの場にいないはずだ。もう少し時間があるということでもある。

それならこちらとしても都合がいいかもしれない。

グランに最初戦う部屋に入った時、違和感だったことを質問してみた。


「そういえば、一つ気になってることがあるんだ。グランは最初に戦った部屋とさっきの舞台に違和感とかなかった?」


「違和感?」


質問された意味が分からないという感じだ。

つまりグランには、違和感なんてものは感じなかったのだろうか。


「試しに考えてみて。まず今回の試験者は1500人って言ってたでしょ?つまりはそれだけの人数を戦わせないといけないってことでもある。ここまでは大丈夫?」


「あぁ、大丈夫だ」


真剣な表情で話を聞いてくれている。


「じゃあそれだけの人数を戦わせる『場所』はどうだろう。ここがリアン第一支部とはいえ、それだけの戦わせる場所があるかな。例年の試験内容だと、最初の試験は体力テストとか面接が行われた後に戦い関係の試験だったはず。これは、ある程度人数を最初に絞ることで戦わせる時間を少なくするためだったと思うんだ。試験の待ち時間が多くなるだろうし」


「なるほど、つまりはどういうことだ?」


「だけど今回は戦いだけの試験内容。つまりそれだけの場所を確保できたってことじゃないかな。だけど、戦わせる場所を増やすとなるとかなりの費用と時間がかかると思うんだ。試験は二年に一度行われるからかなり前から準備しておかないといけない。試験の妨げになる可能性だってあるかも」


確かにといった表情で一つの質問をするグラン。


「じゃあハクは違う方法で場所を増やしたって思うわけか?」


そうだ、その考えになればこの説があり得る。


「うん。恐らくだけど何か別のものを創ってると思うんだ。『空間』みたいな……」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ