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02 先生


 そんなこんなで、今、森の中。


 場所は、エルサニア王都の北にあるヒメ湖周辺の森。



 なにせこの辺り一帯は、超強力で妙に特殊な結界のおかげで、


 魔物も動物も、気性が穏やかなこと、この上なし。



 つまりは、安心で楽しいモフモフパラダイス。


 小さな子どもたちが、森についてのアレコレを安全に学ぶには最適な場所なのです。




 えーと、小さな子どもたちというのは、


 今日、僕が引率している4人の女の子たち。



 モノカさんの娘さんの、マクラちゃん。


 バルモルトさんの娘さんの、ニケルちゃん。


 カミスさんの娘さんの、ハルシャちゃん。


 アシュトさんの娘さんの、マリモちゃん。



 同い歳であるこの4人、


 とっても良い子で、すっごく仲良し。



 遊びもお勉強も冒険も大好き。


 みんないっしょにできる機会があれば、


 みんなでがんばっちゃうのです。



 もちろん今日の"森の勉強会"も、ですよ。



 ---



「フォリス先生、あのきのこ、食べられるのかな?」


 触っちゃダメだよ、マクラちゃん。


 お店で売っているきのこは、昔からみんなが食べているものだから安全だって分かってるけど、


 自然に生えているきのこは、しっかり勉強した人以外は絶対に触っちゃダメ。


 残念ながら、この綺麗な色でおかしなかたちのきのこは僕も知らないものだから、触るのも食べるのも禁止、だよ。



「じゃあ、お絵描きしておいて、帰ってから調べてみるね」


 さすがはマクラちゃん、お勉強大好きなんだね。



「いっぱいお勉強して、どれが美味しいのかってこと、ちゃんと覚えておけば、お料理をもっと美味しくできるもんね」


 おみそれしました、さすがはチームモノカのお母さんにして、メイドネットワークでも話題のスゴ腕料理人。


 僕も覚えておきたいので、このきのこのこと、後で教えてね。



「はい、フォリス先生!」



 むふふ、先生なんて呼ばれると、ムズムズしちゃいますよぅ……



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