3番 美女とキモオタの本気恋愛
闇が勝つか?光が勝つか?世紀の大恋愛!
港に停泊してる豪華客船の船室で
綺麗で可愛いお姉さんと一緒に暮らす
そんな有り得ない程に幸せな日常が始まって
一週間を迎えた
「ワイ君おはよ〜♡」
「ぁっ、おはようございます…//」
一週間経っても
やっぱり慣れへん…
こんな美人なアカネさんと
毎日一緒のベッドで寝るなんて…//
まぁ、ガチ恋全開で心臓ヤバいけど…一緒に寝れるのは嬉しい…//
「ふぁ…」
アカン、あくびをしてもうた
そらそうか、アカネさんが隣やから緊張で中々寝付けへんし
昨日の夜は、
キングマイラとコダラー&シラリーとパワードゼットンの中で
一番強い怪獣はどいつかを脳内考察しまくって
ようやく寝付けたンゴねぇ
「かわいい…♡」
「えっ…//」
「ワイ君があくびしてるの、かわいいなぁって思って、
写真撮っちゃった…♡」
「えぇっ…//」
ワイは自他ともに認めるグロメンや
それなのに、アカネさんは
そんなワイの顔に、好きだって言ってくださる
この一週間で百回くらい
「かわいい」とか「好き」とか聞いた
すると
アカネさんへの疑心は消えていった
ドッキリとかやないんやって思った
けれど
だからこそ
ワイなんかの何処が良いのだろう、って思ってしまう
自己肯定感なんて、とうの昔に棄ててしまったから
「あっ…撮っちゃダメ、だった…?」
申し訳なさそうな顔に曇るアカネさん
スマホを握る手にぎゅっと力がこもった様に見えた
「あっいえっ!大丈夫ですっ、全然っ
いつでも、撮ってくださって構いませんのでっ」
テンパりながらワイはそう答えた
「そっか…良かったぁ」
安堵したように笑みを零すアカネさん
やっぱり、その笑顔がワイは好きや…//
「あっ、ずっと聞けてなかった事、聞いても良い?」
「あっ、はいっ、何でも答えますっ」
「ワイ君って、
ヒーロー、好き?」
「…」
完全にバレてた
アカネさんに、ワイが特撮オタクな事が
勿論ザ★とかUSAみたいなアニメも好きや
まぁ要するにワイは
ウルトラシリーズや仮面ライダー作品が大好きや
ゴジラ作品もガメラ作品も大好きや
でも、アカネさんは
それを受け入れてくださるのだろうか
もし拒絶されたら?
ワイにはそれがひどく恐ろしく思えて、何も答えられなかった
「あっ、えっとね
ワイ君の私物をここに持ってきた時に、思ったんだ
変身アイテム?のおもちゃとか、
怪獣さんの人形とかいっぱいあったから、
好きなのかなって…」
弁解するような、励ますような、
アカネさんはそんな感情が入り混じった顔を浮かべた
必死に頑張って
ワイだけに笑顔を向けているようにも見えた
だからワイは
全てを賭ける事にした
あばよ涙
「ヒーロー、好きです 大好きです!」
次の瞬間
アカネさんはワイを抱きしめた
「ぁっ……//」
「ありがとうっ
ワイ君の好きを、今日初めて知れて
嬉しいな……♡」
部屋の壁掛けモニターから
敵出現注意報が発せられたのはその時だった
「ねっ、ワイ君
お願いがあるんだけど……」
<ここは悪の組織、堕悪膩笨怩撓帝国軍の本部
またも悪い企みをしておるのだ>
検閲派大臣「次の作戦を考えねばならぬのだぞ?」
治安維持派大臣「ホテルでパーティーを開いて、反社会的勢力を味方に付けるのです
下級国民が抗議してきても黙らせられます」
公共福祉派大臣「怪人はどうするのだ?」
治安維持派大臣「我々が造ったのだぞ?こちらです」
<そのときだった>
サクラミル怪人「ワタクシは森羅万象全てを担当しております
いわばまさに最恐なのであります」
検閲派大臣「よさそうなのだ」
三大臣「ワッハッハ!」
<ホテル 入口>
サクラミル怪人「参加費は何と1人5000円
差額は事務所が負担するのであります」
暴力団員「へっへっ、恩に着ますぜ」
ウヨ兵「下級国民は立ち入り禁止だ!」
市民「反社がおるやんけ!」
サクラミル怪人「いわばですね、反社会的勢力の定義は困難であるとの閣議決定を行ったのであります」
市民「屁理屈ガイジやないか!」
ウヨ兵「政府に逆らうのか!!次は発砲するぞ!!」
彡(゜)(゜)「あのー、カジノ用の景品運搬に来ましたー…」
キモオタ君ことワイ君は
アカネのお願いでダンボール配達員に変装する事になりおったのだ
ウヨ兵「どうぞこちらへ」
彡(>)(゜)(任せとき、市民ニキ達)
<キモオタ君は市民にウインクをした
任せてクレメンス、という意志を込めて
しかしキモオタ君はあまりに顔面がキモいため
市民は凄まじい吐き気を催し、嘔吐物がウヨ兵に直撃しおった!>
ウヨ兵「ぐわっ!」
<ホテル79203>
サクラミル怪人「今日はいわばまさに前夜祭
明日は皆さんで桜を見るのであります」
官僚「天下り先の件はよろしく…」
派遣会社社長「それはもちろん…」
暴力団幹部「団長!カジノの景品はオレらのモンすよ!」
暴力団長「ああ、開けるとするか」
悪人だらけなのだ
<そのときだった!>
暴力団長「ぐはぁ!」
アッパーカットが直撃した
暴力団員「うお!赤いダンボールから手が!?」
アカネ達「フィーバー!」
ダンボールから飛び出すと同時に変身する5人
「アカネ·レッド!」
「ライオネ·オレンジ!」
「クララ·ブルー!」
「ロア·グリーン!」
「フィーロ·ピンク!」
5人「リライジャーファイブ!」
名乗りを決める5人
アカネ達はセーラー服姿に変身する
ヒーローなのだ
サクラミル怪人「おのれぇ!かかれ!」
ウヨ兵達「ウヨウヨー!」
アカネ「“五つの生命が怒りに踊る”よ〜♪
電光·フィーバークロス!」
クララ「Oui!」
ライオネ「Ла!」
ロア「ndiyo!」
フィーロ「Yeah!」
<アカネ達は
世界の踊りのテクニックを活かした
ダンスアクションという格闘技で戦うぞ>
アカネ「カンフーダンスチョップ!」
びしぃぃっ!
ライオネ「コサックダンスパンチ!」
ずどごぉ!
クララ「スパニッシュダンスキック!」
ずどぉぉ!
ロア「トロピカルダンスクロー!」
ずざしゃああ!
フィーロ「ディスコダンス投げ!」
どぎゃぁぁ!
5人は武士道の極意を心に秘めて戦うのだ
ウヨ兵達「ぐわぁぁぁぁぁ!」
どかぁぁぁぁぁん!
ウヨ兵や参加者は全滅しおった
サクラミル怪人「ぐぬぬ!」
ロア「また出やがりましたね、国民を苦しめる悪人総理!」
ライオネ「不思議な口調やなあ」
フィーロ「お前が言うんかい」
クララ「相変わらず締まらない面子…」
アカネ「お姉ちゃんハリケーン·お子様ランチ!」
フィーロはカラフルミラーボールを取りだし
必殺技の準備を始めた
「いくっすよー!
ライオネ!」
「任せんしゃい!
ロアちゃん!」
「了解です!
クララさん!」
「オーライ!
アカネ、クラウディングトライで!」
パスされたボールはビリヤードの如く部屋を跳ね回る
「OK!
エンドボール!」
ずどどがぁぁぁぁぁ!!!!!
サクラミル怪人「秘書よ〜!」
どかぁぁぁぁぁん!!!!!
悪の政治は敗北するものなのだ
ミラーボールが皿に変形する
中の料理は
«目玉焼きが乗ったバターご飯 プリン付き»
フランス·ソ連·ケニア·アメリカ·日本
5本のミニ国旗がご飯に刺さっていた
ご飯には、焼肉のタレや七味唐辛子も振りかけられているのだぞ
爆風音「ぶおお!」
料理が爆風で程よく温められたのだ
ホテルは無事に解放され、平和になったのだぞ
九官鳥「良かった良かった」
ロア「この星は犬や猫達に触れ合えるので、
私は保護施設に行ってきますね」
ライオネ「今日んあたしんセーラー服オレンジ色やったし、夏って感じがしてきたばい!
かき氷食いたか〜!」
フィーロ「おっ、ウチも食べた〜い!」
クララ「まだ春だけど…」
アカネ「どうかなっ
今日のご飯も美味しかった?♡」
彡(>)(<)「あっ、勿論ですっ//」
彡(>)(<)(ワイもアカネさんと一緒に音撃で戦いたかったけど、鍛えとらんからな…
キカイダーのジローみたいにギター弾いて登場とか
瀬川ニキみたいにJポーズとかやってみたいンゴねぇ)
「実はね、箱の中に入ってる時に
スマホでサブスクの契約しててね…」
「えっ…?」
「……ウルトラQ、一緒に見よっ♪」
「……はいっ!
一緒にウルトラシリーズ見れるなんて、幸せですっ……!」
ワイは必死に涙を堪え
心にJパワーを抱き
アカネさんと帰路に着いた
つづく
次回予告
《童貞のキモオタ君 彼は孤独だった
醜い容姿のキモオタ君と、綺麗なアカネの美しい恋愛が織り成す物語
甘い香りのアンパンバーガーが作られて
キモオタ君を喜ばせる
頑張れ!
レッド! ブルー! イエロー! グリーン! ピンク!
共愛戦隊リライジャーファイブ
「愛しい希望の詩」
みんなで応援しようね!》
<フリートーク>
今話の元ネタは
バトルフィーバーJ
サクラミル怪人のモチーフは
秘密結社エゴスのエゴス怪人
+某悪人総理です
お姉ちゃんハリケーンは
ゴレンジャーハリケーンが元ネタなんですよw(今更並感)