桜を見る。
大多数の人には季節外れの話かもですね。桜の話です。
もう桜も散り、葉が青々とした季節となりましたが、作者は桜が大好きなので桜の話をしたいと思います。
日本どこでも桜は様々に美しく咲き誇り、我々は昔から春を彩る物として珍重し愛でてきました。木々が沢山集まってパレットに塗ったようなのもいいですし、ポツンと1つ咲くのも趣深い。公園にその美しい様を見に行くのも良し、道を歩いているときに偶々出会った1本をふと、足を止めて感じ入るのも楽しみ方の1つ。
まあ、説明じみたものはこれまでにして。今回はよく知らない道を歩いていた時に見た1本と思い出を。
まあ、知らない道と言っても生活圏内で、あまり歩かない場所という意味で。でもあんまり知らない場所というのはそれだけでも少し心持ちを不安にさせるものですが、そうやってオロオロウロウロ彷徨っていたらある民家に咲き誇る1つの桜を見まして、しばらく見とれてしまいました。あの淡い美しさ、儚さは心をハッとさせる。ぼーっと眺めてしまう。その花々が風に揺れていた時に、小学校のある思い出が浮かんできました。
桜をスケッチするとかいう理科の学習をしていたとき、根っこに近い場所にフワリと桜が1輪。何故ここに咲くのかが気になって側で桜を見上げ眺めていた先生に質問したら、「桜からのサインなんだよ。」と教えて下さったのです。まだ無邪気であったのでニコニコと近寄ってスケッチの紙の一角をその花で埋めました。精一杯サインを出してくれているその花が愛おしかった。
……この思い出は今でも、ソメイヨシノに彩られ守られてはっきりと思い出せます。「桜からのサイン」とは、なんともロマンティックでまた桜を身近に感じられます。ふと、思い出すこの思い出はさらに桜のその柔らかさを味わえます。
皆さんはどのような思い出がありますか?
公園にも行ったのですが、某ウイルスのために桜が美しい場所は悉く入れませんでした。でも、そのおかげで誰にも踏まれずに淡いピンクの美しい絨毯が出来ていました。ほっこり。