表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
93/97

93)11歳 24月39日 棚田の完成



 今回の乾季も水車を作っていたので俺も一応南のほうまで行って作るのを助けた。まあこっちに最初に作ってもらったからな。少しはお手伝いできるかなと思ってたんだ。そうしたら村長が何人か人を送るからさっさと棚田を完成させろとさ。これは素直にありがたい。これで来年からは俺も一町の田んぼを持つ百姓になったな。


 この棚田が終わったことで俺もようやく色々違うことができるな。振り返ると水が最大の問題で、次に大変だったのは棚田作りだったな。これからはどうしよう?


 うーん、ヤマトの最初の案では塩づくりだったな。これはまあできそうだ。乾季に集中してやれば、しかも規模を大きくすればかなりの現金収入になると思う。ヤマトはどう思う? おい、投げやりだな。まあいいや。


 この塩作りの副産物としてにがりが取れるが今の所これは三和土を作るのに使うんだよな。まあ、これも悪くない。ああ、はいはい、豆腐は確かに美味しそうだが、お前は作り方わからないんだろ? 味噌も醤油だろ? もうその辺はあきらめろよ。え、あきらめきれない? まあじゃあ、頑張ってみろ俺は邪魔しないぞ。


 コメの収入が馬鹿にならないんだよな。これ実際に次の収穫が終わってみないとわからないが、下手したら当初の目的の税金分のコメと家族が食べるぶん以上にコメが取れるぞ。そうしたらこの余剰は少し貯めて残りは現金化だ。


 あとはなあ親父みたいに果樹とかを育てるってのもあるよな。順調に育っているし、来年からはその成果が見られしな。西の丘みたく食べかけのドーナッツを東の丘にも作ろうか? なにしろ西の丘では今までは乾季の終わりには干上がってた小川がまだチョロチョロ流れてるからな。


 あートイレと風呂もあったなあ。でもあれ現金収入に出来るのか? というか俺たちの家の屋根から雨水を貯める樽に水車での精米器に洗濯機。全部色々と試したものだよな。あれ、結構俺たち頑張ったな。なあこれってお前が昔よく言ってたチートじゃないのか? え、違う。なんでだよ? まあそうか派手なものはあんまりなかったな。でもはっきり言って生活は便利になったじゃないか。アヴィンもウチに泊まった次の日に風呂に入って感動してたし、銅のパイプをまた作って風呂に簡単に入れるようにしてくれるって言ってたぞ。ああ、はいはい。


 まあ、話を戻すぞ。目の前でやらないといけないのは田植えだな。まあ、これは正直言って人を呼ぶしかないな。親父とアヴィン、サヒットとイーヴ、できればノーラ義姉さんとガヴィンとガレン、そして俺とボウアとテメシスにセヴリナだ。まあ九人いれば二日で三十六枚分終わるだろ、で三日目に俺とボウアで終わらせる。


 この田植えに備えて馬も一頭ついに買ったしな。あと少し増やしたいよな。そうすれば荷馬車にも使えれるし、田んぼを耕すのも親父から毎回馬を借りなくてもいいし、堆肥も沢山できるしな。ああ、牛も欲しいな。え? 乳牛? うーん、確かに労力は馬に頼るなら乳牛がいてもいいのか。考えておくわ。


 ヤマトと会話しながらこの年は送った。


挿絵(By みてみん)

日本の棚田は素晴らしいですが、海外にも凄いところがあります。雨量の少ない所で段々畑を経営しているところではオレゴンのWolf Gulch Farmがあります。(Youtubeで検索しますと見れます。)ここでは年間300ミリの雨量だけで農業をしています。世界平均が880ミリで日本が1780ミリと考えるとちょっと信じられないですけど可能にしています。


『みてみん』様に棚田の完成した図を投稿しました。

https://33111.mitemin.net/i473335/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ