77)9歳 5月5日 娘たちの誕生日
「誕生日おめでとう!」
皆で娘のために集まって祝ってくれる。親父と母さんにアヴィンと妹たちもいる。お義父さんとお義母さんそしてサヒットにイーヴ、ノーラ義姉さんにガヴィンとガレン。総勢十六人ださすがに手狭って感じるわ。
「テメシスとセヴリナは何歳になったのかなあ」
と俺が聞くと。
「一歳!」
「一歳!」
ハハハ、ウチの娘たちが指を上げてるわ。かわいい。
「じゃあ今日は誕生日だから美味しいごはんを皆でたくさん食べようね」
と妻が言うと。
「うん!」
「はい!」
おーおー元気があってよろしい。そしてもう一回言おう、かわいい。おう、そうだな、『目に入れても痛くない』とはよく言ったもんだ。ヤマトもまんざらではなさそうじゃんか。ああ、その通りだな。そうか日本だったら二歳半くらいか。
こういう風に家族が集まってワイワイするのは楽しいよな。本当にうれしい。お酒もうまいし。最近は麺料理も増えたし。俺結構麺類が好きだったんだな。ああ、わかってるってあんまり飲まないよ。
で、次の日の朝。
「さあ皆さん田植えの時間ですよ!」
あ、こらそんな目で俺を見るな。いいじゃねえか。ここは俺とアヴィンと親父とサヒットとイーヴでやれば一日で終わるんだよ。
という事でこの五人で十枚の棚田の田植えを終え、次の日に俺が一人が田植えを終わらせた。しかしあれだな、今回は収穫と田植えの間隔がちっと短かったな。親父から馬を一頭一日ずつ借りて突貫で耕したし。今年の最後にやる苗作りはもう少し早めに初めてもいいかもな。
娘の誕生日の後にやった田植えから取れたコメは無事七月に収穫出来た。また親父とアヴィンの三人で三日かけてやった。そして玄米一人分とちょっとが取れたので、俺とボウアは大雨が来るまでのコメを確保することができた。
苗を作らない三期作も無事なんとかなりそうだわ。
自転車操業ってなんだ?