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74)9歳 23月5日-24月15日 来年への準備

 親方が乾季の時の川の状態を見たいと言ってウチに来たらしい。と言うか、もうすでに見たんだけど、ここまで来たんでウチにも寄ってくれたらしい。で、ボウアに俺は野良仕事してるって聞いて、棚田を作ってる俺の所に来たよ。


 そしてその時に家にある樽の大きさについて話したよ。


「うーむ、工房でも大きいと思ってたが、あれは本当にでかいな」


「そうですね。しかもあれが二つも必要なんですよ」


「そうらしいな、俺はそれを聞いた時信じられなかったよ。ちなみに古い樽はどうした?」


「あ、古いのはサヒットが全部回収していきました。工房にあるんじゃないんですか?」


「いやないぞ。それならあいつの小屋にあるのかもな」


「あ、確かに屋根が板ぶきになってましたね」


 でも俺は前行ったときに樽は見なかったぞ。え、家の後ろにあったかもしれない? へー良く見てたなお前。


「しかしな、おどろくなよ、サヒットは今幅五歩の樽を作ろうとしてる」


「本当ですか?」


 信じられん、あれよりもでかいのか。


「まあ、アヴィンが帰って来て蛇口が出来たからな。あれが無ければ作ろうとも思わなかったろうな。そんでお前の所の水不足も考えて出来るだけ大きいヤツを作ろうとしてるんだろう」


「あれ、じゃあ、丘のこっち側に住むつもりなんですか」


「さあ、そこは俺もわからん。お前確か鹿の駆除の時にサヒットの土地に池を見つけたと言ってたよな」


 ええい、いつまでも鹿の駆除を引きずるなよ。なんだよ鬼って。猪人だよ。


「ええ」


「まあサヒットも結婚するしなこれがあったほうが水汲みをしなくて済むから便利なんだろう」


 まあそうかもな。水汲みは実家に帰ったときにやったけど、確かに面倒なんだよな。


「話は変わるがな、あの川、乾季の時ってあんなに水があったか?」


「へ」


「いや、俺の記憶ではあの小川は乾季では水がかなり少なかった記憶があるんだよな。まあ、また来月も来るし、雨季が始まってからも来るよ。川の水量がわかった時点で水車の下準備だな。来年の九月くらいからか。まだまだ先だが楽しくなってきたろう?」


「ハハハ、まあ、楽しみではないって言えばうそになりますね」


 とまあ親方はひとしきり喋ってから帰っていった。いい人だ。


 そのあとにも色々とあったが成果は以下の事柄だな。


 大雨が終わってから俺は頑張って棚田をあと二個作った。もう一個は完成間近だか来年には間に合わないかもしれない。これで棚田は十枚か十一枚だな。


 西の丘のドーナッツは変更してるが、あれらはすでにもうほぼ完成に近かったので、ちょっと変えるのはそんなに大変ではなかった。来年の雨季には間に合うな。


 塩も順調に出来てる。この乾季の分を合わせれば、我が家は当分塩には困らない。マギー兄さんには乾季が始まってから、ああ忘れてたと思いだしてから、は会って教えることが出来た。本人は半信半疑だったが、まあ一回自分で作って見ればわかると思う。あとにがりの水が捨てないで取っておいてくれとも頼んでおいた。


 ボウアの車輪付きのシャトルもできたしなんか作業効率があれだけでかなり上がったらしい。飛び杼はなあヤマトが作り方がわからないと言ってたから、これらが一旦落ち着いたら腰を据えて考えてみよう。


 あとは種まきだ。棚田十一枚の田植えを考えると十二万三千七百五十本の苗だ。余裕を見て約十三万五千本だ。冗談じゃないもうこんなの手で出来るない。なので、今回は前回利用した四百本の竹をゼロ段の田んぼにおいて、泥を入れてから上からバラバラと種を撒いている。なんか前よりも密になってる気がする。まあいいや、最悪二十五センチ間隔で植えればいいだろ。


 娘たちは結構喋るようになった。最近は言葉を三つ並べて喋るようにもなって、ますますかわいい。おっぱいは今年で恐らく終わりだな。まあ、一年間はやるって人もいるけど、まあ、ボウアに聞くか。


今日で投稿してから一か月です。ここまでお付き合いいただきありがとうございました。この話はあと十日で終わります。


今続編みたいなのをちょこちょこ書いておりますが、うーん、どうしましょう。

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