表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/97

5)7歳 10月29日の昼から夜 ゲレーン

「あらお帰り」


 いいかげんにしろ、なにがオーク母だ。母さんだよ。


「ただいま、あの土地をもう一回ちゃんと見てきた」


「遠いでしょう」


「うーん、でも、なんとかなりそうだよ」


「お、帰ってきたか、あそこで水田は作れんだろ、本当にいいのか?」


 オーク父か、まあもういいや。


「まあ、そうだな、だから違うことをするしかないと思う」


「大丈夫か?」


「なんとかするしかないだろ」


 と俺は肩をすくめた。そうだよ、この仕草はこっちでも使ってるよ。アメリカ人って誰だ?


「まあ、お前が覚悟を持ってやるのならそれでいい。新しく畑を作るんだ、こっちでも少しは助けてやる、村長もそう言ってたしな。で、飯食ったら午後は俺を手伝え」


「あいよ」


 そして昼ご飯を食べて、そのあとは実家の農作業を手伝った。帰る前には田んぼの近くの小川で水浴びをして、家で夕ご飯を食べながら親とあっちで家を建てたいとか色々話してから寝た。


 相変わらず「僕」は驚いているのか、いちいちうるさいし、たまに頭痛もする。カレーってなんだよ。あれはゲレーンだよ、普通のご飯だよ。さじを使わなくても手で食えるだろ。それに毎回味も代わるから、お昼ご飯も晩御飯もそれでいいんだよ。あと、大きい月ってのはだいたいあのくらい大きいし、太陽も大きいのと小さいのと二つあるんだから月もそうに決まっているだろう。


「僕」に言いたい、まだ来て一日目かもしれんが、ここでのくらしは悪く無いと俺は思うぞ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ