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幻星記~第一部〈八の要〉編  作者: キヒロ
第一章〈ララ編〉
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〈テルアデス〉その4

宿屋で、〈三の剣〉を待つ一行。

「ふーう!。ただいま!!。」袋を抱えたエイナとミリリアが、宿に戻って来た。既に!リューンが、戻って、食卓に座り…串刺しにされた…ハマの身にしゃぶりついている。ハマは、鯣のような少し…硬い部位を持つ魚形魔獣だ。「食うか?!。」束になったハマを差し出す。一本ニ銅貨。十五本位ある。早速…ミリリアが、手を出す。「美味しい!!。リューン!。ありがとう!。」そう言うと、必死に!しゃぶりつくミリリア。呆れ返るエイナ。リューンの右隣に座る見知らぬ人物を凝視する。ハマを左手で、食べているその人物が、声を掛けて来る。「エイナちゃんとミリリアちゃんだね。」「?!。。」少し…驚くも顔に出さないエイナ。「〈ニの剣〉だ。」「えっ!!。」驚いて…上座に座る〈シーナ〉と、その左に座るカーンを見る。二人共…紅茶をゆっくり…優雅に…飲んでいる。「あっ!俺!ついて行かないから!。」軽い口調で、話す〈ニの剣〉。その首元には、貴石の入っていない首輪をつけている。

「〈琥珀の剣〉様!。メルが、出来ました。」女将が、緑色のお茶を持って来る。緑茶の一種だが、金貨一枚する高級品である。「ありがとう!。急須をたのむ。」「畏まりました。」直ぐに!湯呑み五つを持って現れる女将。「エイナちゃんも…立っていないで…」湯呑みに注ぐ〈ニの剣〉。「えっ!!。あっ…はい!。」ミリリアは、注がれたお茶を取ると、カーンの隣に座る。むしゃぁむしゃぁと食べ合うリューンとミリリア。肩身の狭いエイナは、縮こまって…お茶を飲んでいる。「〈三〉…遅いなぁ!。」ぽつりーお茶を飲みながら…言う〈ニの剣〉。

リューン、エイナは、オリハ=ルコス製の胴鎧を着ている。二人共…特注品である。リューンは、背が伸び盛り…直ぐに!小さくなる。エイナは、大きな…胸の為、既製品では、小さい。ミリリアは、ムユの皮で出来た…既製品を着ている。ムユの皮は、丈夫で、伸縮性に優れた品である。カーンは、鎧を着ていない。その代わりに…ムユの皮で出来た…肌にぴったりの戦闘服を着ており、腰には、二本の青銀製の剣を履いている。

「〈琥珀の剣〉様!。ムユのつまみです。」緑色の一口分の大きさに切られたムユを差し出す女将。塩をまぶされただけの簡素な料理。「ありがとう!。」手を出す〈ニの剣〉。「食べていいぞ!。」ずいーとリューン達の前に置く。満面の笑みを浮かべると、さっそく…手を出すリューンとミリリア。「うめぇー!!。」「美味しい!!。」ハマを左手に持ち、右手にムユを持つ二人。交互に食べる。


三十分後。壁に掛かった時計を見て、嘆息をつくカーン。十二時を回っている。足早に入って来る〈三の剣〉。「お待たせ致しました。」「〈三〉…。遅いぞ!。」〈ニの剣〉が、突く。ふーい!。無視する〈三の剣〉。「では、行きましょう」〈シーナ〉が、立ち上がる。カーン、エイナ、が、続く。リューンとミリリアは、ムユを詰め込み、左手にハマを持ち…続く。「〈三〉…頑張れよ!。」手を振り、見送る〈ニの剣〉。

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