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幻星記~第一部〈八の要〉編  作者: キヒロ
第一章〈ララ編〉
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〈テルアデス〉その2

〈テレアデス〉の宿に、一泊した一行。翌日…リューンが、階下に下りると、〈三の剣〉達は、修練の最中。

だが、相手には、ならない。

朝、起きて…階下に降りると、女将から…「〈紫銀の剣〉様達は、中庭に居られます。」うんざり顔で、「へぇぇぇーー」答え、渋々…向かうリューン。


そこそこ広い…中庭。白い花が、可愛い…カマーンの大木を背に〈三の剣〉と、対峙しているカーンとエイナ。

既に!〈三の剣〉が、カーン、エイナ…相手に修練…手合わせ行っている。大剣を振りかざし…必死のエイナ。中剣二本…繰り広げ、少し…余裕のあるカーン。それぞれ…猛烈な攻撃を繰り広げている。それをひらり…ひらり…余裕で、交わす〈三の剣〉。剣は、全く…合わさっていない。息が、荒くなっていくエイナ。それでも…やめない。〈剣〉相手に剣を交える機会など、早々…ない。五感全てを使って…楽しむ。いや…楽しませてもらう。其処へ…リューンが、とぼとぼと…嫌々…近づく。「リューン!!。」エイナが、抗議の声を上げる。「エイナ!!。下がれ!!!。リューン!!!入れ!!!。」,続くカーンの声も怒気混じり。「はぁぁぁ!!!。」深い嘆息を吐くと、エイナに代わり入る。と、同時に…中剣を抜き、構える。間八入れず…〈三の剣〉の蹴りが、リューンの腹に…入る。避けきれず…後ろに!大きく…深く…後退するリューン。「痛ってぇぇぇ!!!。」前のめりになり…言う。ぷい!!ーー〈三の剣〉が、そっぽを向く。エイナは、大剣をしまい…息を整えている。其処へ…〈三の剣〉が、近づくと…左腕を引っ張り…強引に!!脚裁き〖ステップ〗をする。軽快な脚裁きに…思わず動いてしまうエイナ。「剣より此方の方が、似合っている。」ふぃーー苦々しく顔を背けるエイナ。気まずい場を変えたのは、カーンの一言。

「そろそろ…朝食の用意が、出来ている頃だろう。」カーンの声に「そうだな!。」〈三の剣〉が、応える。

にぱぁぁーーリューンが、満面の笑みを浮かべる。エイナは、そそくさと…その場を立ち去りたくて、仕方がない。だが、〈三の剣〉に対して…礼を失する言動は、出来ない。リューンもカーンに睨まれて、動かない。カーンが、おもむろに…「〈紫銀の剣〉…。」様は、つけないカーン。それを許す〈三の剣〉。「あぁ!!。」一言発すると、立ち去ろうとする〈三の剣〉。それを見送りながら「リューン…エイナ!。行くぞ!!。」カーンの一言に「うん!!。」元気いっぱいに答えるリューン。「分かった!。」渋々…応えるエイナ。

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