〈テルアデス〉その1
〈テルアデス〉に到着した。
港町〈テレアデス〉に到着した。港町は、欧風…モダンな街並みだ!。〈八の要〉が一人…〈ララ〉が、治めている。第二の都市である街は、そこそこ広い。〈トパーズ大神殿〉に参拝に向かう者。クアンダ大陸行きの船…シテリア大陸行きの船の寄港地でもある。また…数ある〈錨〉の本拠地でもある。〈錨〉は、港町毎に…所属しており、船の護衛と、〈魔獣〉討伐が、主な…仕事だ。船は、一日…三便。定員三十人。で、運航している。一日は、三十二時間。分は、一応あるが、五分単位。時計は、あるが…家の中では、居間か、食堂。それ以外は、オーブに、投影された数字を読む。街中では、中央に建てられた時計塔。一時間毎に鐘が鳴る。一週間は、五日。一ヶ月は、三十日。一年は、十三ケ月。新年祭を十日…挟んで、新年が、始まる。月の名は、〈剣〉の通り名を用いられている。例えば、今月は、〈虹石〉の月。今日は、十三月…〈虹石〉の月の二十四日…午後九時半過ぎ。
週末…新年祭が、近いと、あいまって…人通りは、多い。行き方人々の合間を縫って進む一行。外套をすっぽり覆った〈シーナ〉を抱きかかえるのは、〈三の剣〉。外套をすっぽり覆った上、首元まで、青色の薄布で、覆う。カーンが、その後に続く。リューン、エイナ、ミリリアが、遅れながら続く。三人は、左右に連なる…商店に目がいく。特に…リューンとミリリアは、品物を見定めたら…一喜一憂している。明日は、早朝…小一時間程…自由時間が、有る。買い物表を作っては、次々と、書き込むリューンと、ミリリア。呆れ顔のカーンが、苦笑する。エイナは、他人のふり。〈三の剣〉に至っては、全く…眼中にない。
十分程度経った…街の真ん中…〈コーティアン〉に向かう左手…宿屋が、多く立ち並ぶ。その中の一軒!。三階建ての…そこそこ立派な建物に入る〈三の剣〉。一階は、酒場兼食堂。多くの飲み客で、ごった返えしている。その中を会計所に向かう〈三の剣〉。其処には、若い…少女が、立っている。躊躇することなく…行く〈三の剣〉。「私だ!」オーラを上げ、言う。戸惑う少女。其処へ!年配の女性…女将が、後ろから現れ、「お待ちしておりました!。」深々と、頭を下げる。年配の女性は、〈三の剣〉と、どことなく似ている。「部屋は、三階に成ります!。」「分かった!。」シーナを抱えたまま…階上に上がる。カーンが、その後を続こうとして、「二階に成ります!!。」「あぁ!」カーンが、素っ気なく応える。リューン、エイナ、ミリリアが、続く。
〈三の剣〉が、身に着けている〈青銀の鎧〉は、銀でもなければ…金属でもない!。その見た目から〈青銀〉と、呼ばれているだけだ!。機能性…収縮性に優れ、躰にぴったり…装着する。一分の隙もない!。装着は、数人掛かりで、行う。まず最初に!膝下。肩、肘上、肘下、上半身、膝上、腰…と、装着する。伸ばした状態で、装着後、間接部に!ひだが伸びる。
〈三の剣〉は、一日着用するため…夜は、燻す。汗の臭いを気にしての事だが、その臭いも…花の匂いに似ている為、リューン、エイナ、ミリリアは、気にならない。カーンに至っては、まったく…気にしてない。
「〈三の剣〉…。ゆっくり…休みなさい!。」「はい。〈シーナ〉様!。」左右に二度…前後に三度振ると、首元に着衣ぼたんが現れる。それを強く押すと、鎧は、前後に展開し…脱げる。脱ぎ終わると鎧を四つんばいの形にし…その下に…室内の隅に置かれた…香炉を置く。それをオーラで、燻す。火は…出ない。故に…火事にはならない。〈シーナ〉が、既に…寝台に横になって休んでいる。〈三の剣〉は、下に着ている戦闘衣を脱いで…裸になると…〈シーナ〉の隣に入り、「お休みなさいませ…。〈シーナ〉様。」そのまま…うつ伏せで眠る。