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功労者
相変わらずきたねえ部屋だなおい。首振って見る限り服が散乱してやがる。なんだかよくわかんねえ紙が散りゃばりゃ、なんだかよくわかんねえコードなんてのも落ちている。何で勉強机とセットのイスが部屋のど真ん中陣取ってんだ。そのイスの上に、これでもかとばかりに紙が積み重なって、っておい。そのイスの上の紙の束の中だよ。お前の探してた眼鏡。なんだってそんなトコに。いや踏まないように置いといたのか。その上に積み重ねたのか。お前老いてきてるよ、なんつって。ああん、寒い、だってえ。ふざけんな自業自得だろうがよ。お前が窓開けっ放しにしてったんだろうが。その上オレまで働かせて。ってかオレここ数日間休みなし、ほんとに一秒も休みなしで働きっぱなしだかんなあ、ああん。そろそろオレにも休みがほしいってもんだ。てか、そろそろだろう、秋。仕舞う前にちゃんとキレイに拭いてくれよ。この夏一番の功労者である、このオレを労ってくれよ。