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審判(1)

都合上、いつもよりほんの少し短めになっています。

「……で、気が付いたらあんたらの前で、言われた通りに『この日そなたに起きたことを説明せよ』なんていう問いに今し方答え終わったところだ。彼女の答えを聞くまでの時間は長いなんてもんじゃねぇ。聞けず終いさ」


 自身の最期の日に起こった出来事を告白し終えたところで、しばしの沈黙が生まれた。この期に彼は、ここが一体どこであるのかについてを考える。


 この空間は見渡す限り真っ白で、何もない。床と壁の区別もつかないほどに真っ白である。

ここがどういう所かというのは漠然とながらに理解できたし、何より、これ以上理解する必要もないという結論に至った。


「テメェの話の方が長ぇっての。誰が好きだの、死神をどうやって倒したなんて聞いちゃいねえよ。人が黙ってきいてりゃいい気になって馬鹿みたいな説明口調になりやがって鬱陶しい」


 彼の話を聞いていた三人の男のうち最初に沈黙を破ったのは、王子が話している間始終仏頂面を顔面に貼り付けていた男だ。


 背は王子よりも低い。曲がった腰がそれをいっそう強調する。なぜか両手には鉤爪を装着している。口調その他諸々から判断するに、頭のよさそうな雰囲気はあまりない。口汚い言葉を並べて王子を罵倒する。


「まぁ落ち着け。幸せのうちに魂を取られたのだ。いくら話が冗長だからとてそう言った事情も汲んでやれ」


 そういって仏頂面を冷静にたしなめる男。彼は、小柄鉤爪男との対比効果もあって縦に長く見える。各部位が全て大なり小なりの直方体でできているかのように異常に均整の取れすぎた身体付きをしていて、どこか神経質そうな印象を受ける。


 直方体の男が何の気もなく『魂を取られた』と言っていたが、王子自身きっとそうだろうと思ってはいたようだ。


「まさか他人の死神追っ払ったすぐ後に自分の死神に魂持って行かれるなんてな。そりゃ災難だったな、単にテメェがマヌケだったと言うべきかァ? キャキャキャ!」


 全く事情を汲まない鉤爪。その人を馬鹿にしたような口調よりも、主にその内容に関して王子は平静を保てない。


 危険を承知で王女様の死神を退治したのに、最悪とも呼べるタイミングで魂を奪われてしまったのだ。

こんなことがあるというのかという驚きの顔を浮かべる。

 今、こういった場所にいることを考えると何らおかしなことではないのだが、直感的にはどうも受け入れられない。



 しかし、同時に最期に王女が焦ったように駆け寄ってきた理由に合点が付いた。



――とんでもない勘違いをしたまま死んじまったんだな、俺。



 あまりの恥ずかしさに王子は、人目もはばからず地べたにうずくまりたくなった。

 さて、ここに来てのこの展開、いかがだったでしょうか?

 告白の中で告白するというややこしい話ですね(^д^;)


 話自体はここで完結でもいいように思えますが、いかんせん最後のワードが……しかも伝説の脇役て(・∀・;)

 三題噺処女作にして早々にその縛りの洗礼を受けることと相成りました(^д^;)


 ストーリーもさることながら、果たしていかにして最後のワードは回収されるでしょうか。もう少し乞うご期待でお願いしますm(__)m

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