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第一話
新作です。
ご都合主義のお話ですが、楽しんでいただけると幸いです。
煌びやかなシャンデリアによって、照らされたパーティーホールに本日の主役である第一王子フェリクスが姿を現した。
金髪碧眼
ひと目で王子だとわかる派手な装い。
相変わらず、派手な人。
彼の腕には、銀髪の少女がいた——。
ざわりと空気が揺れる。
囁き声と視線が、私の元へと集まってきた。
——無理もない。
真紅のドレスに身を包んだ私は、ホールの中央に静かに立っていた。
燃えるような赤髪は結い上げず、そのまま背に流している。
瞳の色は、新緑を思わせる静かな緑。
苛烈で、高慢。
そう評されるのも慣れたものだ。
公爵令嬢エリザベス・ローゼンベルク——
フェリクス王子殿下の婚約者
…それが、私だ。
「陛下のおなりー」
侍従の声が響いた瞬間、ざわめいていたホールがぴたりと静まり返った。
皆が一斉に頭を下げる。
「面をあげよ」
威厳ある声がホールの隅々まで行き渡った。
「本日は、第一王子フェリクスの誕生祝いだ。皆のもの、よく集まってくれた。今宵は、心ゆくまで楽しんでいって欲しい」
陛下はゆっくりと会場を見渡す。
その視線が——
一瞬、確かに私を捉えた。




