17.南は東京都庁の顧問アドバイザーに就任した。
その挨拶で発した言葉は…今の東京都庁は1つの国に相当する財源を持っているのかもしれない。しかし、その財源は明日にでも崩壊する状況がある。
それは地球温暖化による気候変動である。都会は皆さんもご存知の通り。自然災害に脆い現実があります!。洪水や台風も然り。それ以上に首都圏直下型大地震や南海トラフ大地震が明日にも起こるかもしれません。それは、誰も知る由はないのです。
つまり、我々の周囲は危険だらけであり、課題だらけだと言えるでしょう。
例えば目の前にある現実の課題は、少子高齢化社会による人口減少が挙げられます。また大地震による首都圏のインフラ崩壊です。それらの大きな課題で、明日にでも都庁の財源は目びりしたり、場合によれば破綻もするかもしれません。
ではどの様にすれば都庁の持続化財源が可能でしょうか。それは古今東西、チャレンジ意識しかありません。皆さんは安定財源を守る為に、日々何を考え想像しますか。それが今、皆さんに問われているのです。危機意識を日々真摯に受け止めて下さい。
何故、安定財源を守るのでしょう。それは、当たり前の様に想像すれば分かるでしょう!…。
皆様の雇用も含め収入や恵まれた福利厚生も全てが!安定財源があってこそ可能なのです!。
要するに、一人一人がこの財源を守りより高める為に…今何をし、どの様な行動をすれば良いのでしょうか?。これまでの長いものに巻かれろとか。これまでの出るグギはうつではありません!。そして、余計な事して煩わしい仕事を増やすな!ではありません。この様な古い慣習や文化は今の時代では全く通用しない!と職員の皆さんは思うべきでしょう。
それは!稼ぐ職員に変わる必要があるからです。稼ぐとは、一人一人が歳入と歳出を意識した行動です。
民間企業て言えば利益を上げる事です。その利益が財源なのです。今の主な財源の基は何でしょう。それは市民や企業による税金です。先程挙げた環境下ではいつ税の収入が崩壊するかもしれません。
今や想定外が頻繁に起こっています。その1つがコロナで我々は認識したと思います。あの状況は言わなくも、皆様はご存知ですよね。何が起こるか分からない激動の時代には何をすればいいでしょうか?。
都庁の資源等を再利用した「稼げる仕組み」が重要となります。
想像して下さい!その資源とはなんでしょう?。人、これまでのノウハウ、物・事などなど考えれば色々あるでしょう。それを使いながら、一人一人が稼ぐ。又はコスト(費用面)を下げる。
要するに「歳入と歳出」による利益を上げる一人一人の意識が最も大事なんです!。
一人一人の意識改革が重要であり、人の課題となります。
それは…誰がではなく。貴方が利益を高める思想を持つ。その思想から行動を高めるしかありません。それは、明日の危険を避けるリスクマネジメントの思想を一人一人が脳に植え付けて下さい。と挨拶をした…
最後に南は職員に発した…
「今日出来る事は、今すぐに!」
「さあ〜皆さんご一緒に!」
職員皆んなで…
「今日出来る事は、今すぐに!」
と職員皆んなで発した。
南の信念は、1人でも!社会も国も変えられると信じている事である。
福沢諭吉は「学問で社会に役立つ人材を育成する事であった」その為に大学を創設した。
これからは「1人の新たな才能が育めば、社会も国も良い方向に導く事が出来る」と思っていた。その才能を育む人材育成が重要だと考えていた。それは新たな才能を高める方程式が必要となる…
新たな才能の方程式とは…
「想像✖️構想✖️熱意✖️環境✖️周囲の人の支え=改革の成果・結果が数倍」に繋がると言う事である。
南は「企画=仕掛ける」事の重要性を身を持つて知っていた。何事も仕掛け無ければ生まれない。これからの新たな才能と方程式には、企画=仕掛ける要因が必要だと思っていた。
それと人は周りの「評価」を求めている。どんな環境であれ、どんな時代であれ評価を求めるのが一般の人であるとも知っていた。
人は評価によって態度と考え方が変わる。特に、給料や立場は評価である。それは民間企業も同じである…。
以前、南は地方市役所の職員である友人から忙しい部署とそうでない所があると聞いた事がある。それは民間も同じ状況がある。市役所では社会福祉課は残業も多く仕事量も多いらしい。それらは正しく評価されたいるのだろうか?。
いずれにせよ!公平かつ正しい人事評価がされる事が大前提となる。
稼ぐ公務員の人事評価システムは非常に重要となる。当然誰もが見られるガラス張りは当たり前である。
民間でもあるが悪い上司がいる部下程、悲劇になる場合がある。誰もが公平に尚且つ上下関係でモチベーションが下がったり、長いものに巻かれの慣習は排除し無ければならない。
公平で部署間の不公平感も無くした職員の「能力主義と実力主義」の評価システムである。
では何を持って能力と実力の評価をするかである。その項目は色々あるが…特に改善と改革に対してのチャレンジとその成果と結果がまず挙げられる。それはどんな部署でも必要である。
次は国民目線による企画計画書=仕掛けの質と数が評価の前提となる。後はこれまでの評価内容が曖昧な点をより具体的にするとか…様々な新たな項目を作る必要性がある。
更に配慮する点は、誰の目から見ても客観的で公平な評価になっているかであると南はあらゆる場面を想像しながら仮説検証を繰り返してしていた。
都庁と大学は、共に同じ様なケースが多いのではないか。と南は思った。
都庁のケースは大学も同じ状況があると南は思った。職員の場合は、大学教員とは多少異なる。それは、同じ個人商店の意識はあれど…大学教員の場合にはあくまでも対象が学生であり。その学生に学びを通してより良い方向に導くのが、教員の仕事であり役割である点には違いはある。
都庁と大学及び職員と教員の意識改革の面では同じである…
つまり、意識改革の方向性は若干異なるが、それぞれの役割と生き残る点でこれまでのやり方から変える改革や変革の面で共通点は同じだと南は思った。
それとエリート意識のプライドの強さも双方同じだと言えよう。それと人の悪式慣習と内部文化の面では非常に共通する点が多いと南は思った…。
目に見える課題を解決するのは、意外と簡単である。例えば、コピー機などの故障や得意先とのメリットなどの目に見える課題解決はその課題を正せばいい事である。
目に見えない!人の心の課題は一筋縄ではいかない。そもそも心の課題に気付けるかである。それに気付けないのであれば課題そのものが存在しない事になるからである。だから、その課題は困難であるのだ。
我々の日常で想定外の問題は、殆どが目に見えない課題から問題が突然起こるのである。又は、見えているが放置した事で問題が起こるケースも多い。
それは他力本願で誰かがやるだろと言う煩わしを遠ざける意識からである。その代表例は、今の悪式政治や行政の問題だらけがそれを象徴している。
国や社会が悪化する主な原因は…国民の見て見ぬふりをする他力本願と放置である。世界中、同じ事が言える。特に、日本はそのケースが多々あると南は思っていた。
南は周りの課題だらけの山積みを想像していた。この国と国民は課題だらけである。だから、それを「正す人!」「正して導く人」を増やさなければならないとも思っていた。
課題とは、それを正し改善すれば同然良くなる。だから、日本は今後良くなる可能性は高いとも!南は思い。常に前向きに考え想像し、その課題解決の紐を解こうとしていた。
都庁での挨拶が終わり。小幅知事の秘書より南を始め伊藤と櫻井がお近付きの席に招待された。いつもの恒例である…。
都庁からは、知事と副知事に総務部長が出席をする事になった。
「南先生のスピーチには大変感銘を受ける事が多かったです。先生の問題意識の高さには改めて感服したした」と小幅より満足そうな顔で言われた。
「いいえ、この様な場を設けて頂き感謝です。所で稼ぐ職員の評価システムは、私が提出した改善企画書に書いた内容で宜しいのでしょうか」と南はいきなり切り出した。何故なら、非常に重要な点である故。まだその返答が貰えていなかったからである。
「私はあの内容でよろしいかと思います。それもあり、この席に総務部長の小平を同席させました。後ほど、小平と一緒に人事評価システムについて詰めてください」と小池から小平部長の顔を見ながら言われた。
南は、流石に小幅知事は手回しが良いと思った…
「かしこまりました」
「南先生、今後はどうぞ!ご指導の程、宜しくお願いします」と小平から言われ。名刺を手渡された。
その後、各人が名刺交換をした。
お座敷の席に着いた頃。各テーブルに料理が運ばれ、多少緊張気味に雑談が始まった。周りは緊張気味だったが、小幅と南は何度か打合せをしていた故。リラックスしながら様々な雑談で盛り上がっていた。
「所で伊藤先生は、以前南先生と同じ職場だったと南先生からお聞きしましたがそうなんですか?」と小幅が伊藤の顔を見て質問した。
「はい。私の上司でした。東帝大学も南先生から呼ばれて入りました」と伊藤が返事をした。
「そうなんですか?大学も南先生が呼んだですか。さぞかし、いい上司だったでしょうね!南先生は…」
「はい!。私が最も尊敬する上司であり。先生です。なんと言っても!南先生は、宇宙人ですから」と南の顔を見て笑みを浮かべながら言った。
「そんな…伊藤さん。それは言わない約束でしょう」とすかさず慌てた様子で南が止める様に言い放った。
「宇宙人ですか!。それは分かるよ様な気がします」と小幅が驚いた顔で言うと。皆んなが大笑いをし、場が和む雰囲気になった。
「私も!南先生は宇宙人だと日々実感してます!」と櫻井が言うと…南は困った顔したので、更に皆んなが大笑いをした。
「南先生の職場は楽しそうですねー」と小幅が言うと…
「はい!楽しいです…」と2人が同時に言った。
「南先生の雰囲気がそれを物語ているでしょうねー!」と副知事の矢上が物静かに呟いた。更に…
「皆さんは若いですねー!。特に、南先生は。小幅や周囲の人から南先生の凄さや功績を聞いた時は、どんな人なのかと想像をしていたですけど…その想像は見事に外れて。全く威厳も威圧感も微塵も感じない程。この方は自然体な人だなぁ〜と思いました。皆さんの話しを聞いていて…非常に納得しました。私も、この若さで…あの様な凄い事が出来る南先生は、やはり!宇宙人だったんだと思いました」と言うと、皆んなでまた大笑いした…。
「若いっていいですねー!今回は特に、皆さんを見てそう思いました。勿論、年寄りも負けられませんけど…ね」と小幅が言いながら副知事と部長の顔を見た。2人とも頷いていた。
「実は私の子供は今、大学生でして。内の子も若いですから…今後は期待をしょうかと思いました」と小平が呟く様に言った。
「学生さんですか?どちらの大学ですか?」と南が聞いた。
小平は言いづらそうに…
「実は、東帝大学の二年生でイノベーション創造開発学部なんです」
「えー!お名前は?」と今度は伊藤が聞いた。
「はい。小平努と言います。息子から南先生と伊藤先生の話は度々聞かされていました。やはり、南先生は息子もあの先生は宇宙人だと言っていました。笑 何でも…伊藤先生からそれを聞かされて納得した様でした。また、お二人は学生から非常に人気のある先生だとも言っていました」
「また、伊藤先生!学生まで変な噂を立てないでくださいよ。お願いしますねー伊藤先生」とにゃにゃしている伊藤の顔を見ながら言った。更に、
「そうでしたか…内の学部に息子さんはいらしゃっていたですねー。ゆくゆくは都庁に就職をするでしょうねー」
「多分、来ないでしょうねー。本人は、南先生や伊藤先生の様な研究者になりたいと言っていましたから」
「そうなんですか。研究者に…?それはそれは伊藤先生、良き後輩が出来そうですね」
「はい、今度彼を良く注意しながら指導をしますわー」
「伊藤先生!どうぞ息子のご指導お願いします。南先生も宜しくお願いします!」
はい!分かりましたと2人は言って頷いた。
「日本は若い人達に、大いに期待出来そうですね…今後は特に!」と小幅が笑顔で言った。
「それにしても!東帝大学は綺麗な女性が多いですねー。お2人を見てそう思いました」と小幅が付け加えた。
2人はお互いに顔を見て…
「ありがとうございます!。私達、小幅知事のファンになりました!」と櫻井がすかさず微笑みながら言った。
「良かったねー!お二人とも」と南が言うと。
「南先生も非常にいい男ですよー」と小幅が補足的に言った。
私達もそう思います!と伊藤と櫻井が言いながら頷いた。
「小幅知事も凄く綺麗です!」と南が言うと…
「あらまぁ〜南先生は口が上手いですねー!」と言い微笑んだ。
流石、小幅知事は人の心を掴むのが上手いと南は思った。
約2時間位の料亭で楽しいひとときを過ごした後、お開きとなった。
3人で神楽坂駅に向かう途中…
「小幅知事は気さくで…あんなに楽しい人だとは思わなかったわー。人は会って見ないと分からないですねー。すっかり小幅さんのファンになりました」と櫻井が楽しそうに言った。
そうねー!と伊藤が頷いた。私もそう思った。彼女が知事選で圧勝すのが…分かる様な気がした。人の心を掴む聡明さと魅力が…彼女にはあると南は思った。
翌日、南は授業でリスクマネジメントについて学生に講義をした。
「今日、我々は毎日の様に危険にさらされています。例えば、暗い夜道でいつナイフを持った人から、襲われるかもしれません。その危険を少しでも避ける為に、普段からどの様な事に気をつけたらいいでしょうか?。さぁ〜目を閉じて考えて想像してください」と伝えた。
暫く学生に目を閉じて考える時間を与えた。
「目を開けてください。皆さんは何を考え想像しましたか?」と質問をした。
「先生!私は人通りが少ない夜道を避ける様に、普段から心掛けています」と元気良さそうな女子学生が言い放った。
「それは良い心掛けですねー!。でも人通りが少ない夜道を歩かなければならない時はどうしますか?。何故なら、そう言う夜道を避けて通らない状況もあるからです!その時は、どうしますか?」
「そうですねー。そう言う道を通らず得ない場合もありますからねー。でも…そんな時どうしょうかなぁ〜ボーディガードを雇うとか。又は、音が大きく鳴る笛を持つとか?ですかねー!。普段そう言う事を考えないですから、良く分かりません!先生」
「笛などを持つ事は大切かもしれませんねー。普段はあまりそう言う事を考えませんか。多くの人は普段は考えない人が多いでしょうねー」
「皆さん、普段そう言う事を考えていませんか?どうですか…」と質問した。
多くの学生は考えませんねーと言い頷いた。
南はその反応を見て次の事を話しパワーポイントを使って様々な想定を話しながらリスクマネジメントの事を伝えた。
人は、普段刃物持った人から今、襲われる事を考えないし。想像もしないで過ごしている場合がほとんどである。そうすると!突然ナイフで切り付けられそうになったら。せいぜい声を上げる位しか出来ないでしょう。それでは危険を避けるのは厳しい。常に、ナイフを持った人が今!襲って来たらと…想定した想像をしどうやって逃げるかをシミュレーションを描くクセを身に付ける事が大切になるです。
要するに、人はとっさの出来事に金縛りに陥り動けなくなる場合がほとんどです。でも!とっさの事でも危険をシミュレーションで描いた想像をしていると自然に体が動き。その危険を回避出来る様になります。それがリスクマネジメントである。
例えば、私は中学時代は空手をやっていましたが…格闘技は常に相手の攻撃をシミュレーションによる想像をしているので、金縛りにならず身体が自然に動く様になります。それを反射神経とも言われています。
リスクマネジメントとは、如何に危険を回避するシミュレーションによる想像だと言っても過言ではありません。普段から、常にこうなればこうなると様々な危険を想定しそれに対処する想像をシミュレーションで描く習慣化が身を守る。危険を避ける事になると思ってくださいと伝えた。
想定外が起こりやすい時代だからこそ!リスクマネジメントで危険を想定内に予測する事があらゆる場面で重要だと言えますと伝えた。
「危険の回避は、ビジネスや私生活でも同じリスクマネジメントが重要だと言う事でしょうか!先生」
「仰る通りです。危険回避のシミュレーションによる想像はビジネスでも何でも大切な身を守る術となります」
講義終了後、1人の男性学生が近づいて来て…
「南先生!昨晩は父がお世話になりました。やはり、先生の授業は身近な事に役立つ内容なので非常に為になります。いつもありがとうございます」
「もしかして、都庁の小平部長の息子さんですか」
「はいそうです。小平努と言います。どうぞよろしくお願いします」
「いや〜私こそ。昨晩はお父さんにお世話になりました。何でも…研究者志望と聞きましたが…良かったらいつでも研究室に遊びに来てくださいねー」
「ホントですか?。はい。研究者を目指しています。どうか、ご指導の程。よろしくお願いします!」
「了解。気軽に来てね!」
「はい。そうします」
南が廊下を歩いていると研究室の前て1人の女子学生が立っていた。その子が私を見るやいなや。
「南先生!先程授業で先生に直接言われた二年生の前田綾香と言います。授業で話していた危険回避のシミュレーションによる想像に付いてお聞きしたい事があり、先生の研究室前で待っていました」と緊張気味に言った。
「先程の方ですね!」
「はい、そうです。覚えていたんですねー」
「勿論、覚えていますよー。前田綾香さんですか。ここでは何ですから、中でお話ししましょう」
「はい、ありがとうございます」
「どうぞ…」
「失礼します」
ドアを開けて2人で中に入り、デスク前のソファーに腰掛けて彼女の話しを聞いた…
「確か、危険回避のシミュレーションによる想像でしたよね」
「実は、その危険回避のシミュレーションによる想像の観点から、投資などの危険回避も可能なんでしょうか?」
「投資?ですか。今、何か投資をしているですか」
「いいえ。未だしていませんが。友人から株やニーサと言う投資をやるといいよと聞いたものですから。その危険性も含め。南先生からリスクマネジメント上、どうかと思ったものですから、押しかけてしまいました」と作り笑いに不安そうな表情をしていた。
「いわゆる儲け話しね!」
「儲け話しですが、最初は博打同然なのかと思ったのですが、儲かるエビデンスがしっかりしていて。これなら投資しても大丈夫かなぁ〜と思ったのですが…どうでしょう」
「儲け話しの投資に関するエビデンス(統計による科学的根拠)は余り信用しない方がいいでしょうね。投資は何でもリスクが必ず付き物ですからね。そもそも企業や投資話しを持ち掛ける人の統計資料のデータや数字は改ざんや嘘も多いので、鵜呑みしない方がいいと思います。人はお金の儲け話しに弱いからねー。損しても構わないと思ってやる分はいいでしょうけど。損はしないと思わない方がいい。現代人は何でもかんでもエビデンスと言う人がいるが…それはあらゆる事に当てはるとは限らない。例えば、医療や感染病などはエビデンスが大切かもしれないけど…お金やビジネスに関するエビデンスは先程も言った様にほとんど信用出来ない。要するにいい話や儲け話しには必ず裏があると思った方がいい。儲けとは自分でこっそりやるもので、人に教えるものではないからねー。その事を想像し儲けの仕組みを様々な点でああでもない、こうでもないとシミュレーションするとその裏(損の仕組み)が見えてくる。それがリスクマネジメントなんです。
特に、株は博打そのものでニーサと言う投資も株であり、博打なんです。株やニーサの投資の場合もリスクの事を言うケースがあるが、あれはある意味!自己防衛に近い言い訳である。損した人にクレームを言われない防衛線だと思ったらいい。
つまりあの手の商売のリスク話しは、ありますよーでもね!と言うはぐらかしでありリスク本来とは無縁だと言う事です。要するに、その道の専門家がしかりフォローしますは当てにならないと言う事です。
リスクマネジメントとは、あくまでも!自分でリスクを回避するコントロールだと思ってください。最近は新ニーサの投資もあるけれど。それは政府が国民に投資をする様に仕掛けたものに過ぎない。貯金からお金が動く様に仕掛けたものです。また、今や株はバブルが来る前の現況だと私は思っている。以前の株バブルと同じでしょうね。今回の株高は世界中の金余りが引き起こしているに過ぎない。特に中国の投資家が中国不動産バブルで景気が悪化したものだから、一時的に日本の株を買い漁っているに過ぎない。それに学生なのに投資するお金はあるの?。まさか、借りてやろうと思っていないよねー。それなら、絶対に辞めた方がいいよ。借金地獄に陥るからねー。リスクマネジメントの観点から言えば。余ったお金で損を覚悟して投資しても構はないが、それも身銭ぐらいであればやってもいいけど。そうでなければ…薦めないね。先生は!。
私は、外国為替で円からドルの為替は一時的にやった事はあるが…それも元本割れ寸前に辞めた。また、これまで株などの投資はやった事がない。泡銭を稼ごうとせずに。元本は減らずに着実に返ってくるものしかやらない。例えば、民間保険会社の積み立て年金とか。それは老後の事を考えて…先生は26歳から3つ程。今やっているけどね。月々2万円を3つ。60歳に利子を含め3つ共必ず預けたお金が返ってくるからねー。結構なお金になるよー。最低でも一括入金なら6000万円以上にはなる。また、分割なら毎年470万円で15年間の合計約7000万円位にはなる。毎月、銀行口座への貯金は忘れる時があるけど…毎月銀行引き落としだから忘れる事はないからね。これも予測出来るある意味!リスクマネジメントだと言える。ご参考まで…だけどね」
「なるほど。先生!大変参考になりました。リスクマネジメントとは確実とか備えとか想定する内容を想像し危険を回避した安全策を優先にする事なんですね。非常に勉強になりました。私はやはり、現時点では投資はしません!。余ったお金も。損しても構わないお金もありませんからね!」と不安がなくなった表情になった。
「先生!もう一つ質問してよろしいでしょうか。想像力を高めるにはどうしたらいいでしょうか。これからは先生が良く言う想像力が非常に大切だと思うので、是非レクチャーして頂きたいのですが」
「想像力を高める方法は色々あるけどね。例えば、推理小説を沢山読むのも想像力を豊かにするしね!。
活字だからその行間で起こる事を自然と想像するからね。先生は、普段から何事も疑問を持つ様にしている。例え当たり前の常識に対しても!疑問を持つ。良く1500万年の地層からと地層学者や考古学者が言うケースがあるが。私は、それに対してさえ!ホントに?と疑問を持つんだ。何故なら、その時代に生きていないし。その場面は確かめ様がないからね。
要するに、ある人間が想像の世界で仮説を立てたに過ぎないだよー。過去の出来事の殆どは。未来も同じ。何故なら、考古学では良く当たり前に言われていた事が、新たな発見で新たなものにすり変わる事は頻繁にあるからねー。
つまり、この地球上にあるものは人間が勝手に想像したもので作られているからね。それは正しいかどうか分からないと言う事なんだ。それが今風で言う常識でも。常識とは、そもそもその時代に生きている人が勝手に作ったものに過ぎない。だから、何事も疑問を持つ習慣化が大切かもしれないね。人は疑問がある事に対して、あーでもない。こーでもないと無意識に想像する様になる。その想像をより高めたり、想像の精度を上げる為に、仮説(仮の自身の説、こうではないかと言う説)を立てる事だね!。その仮説が真実に近いかどうかは検証で様々な資料や観察などを通して、恐らく正しいだろうと近付ければいいのかもしれない。
但し、疑問から浮かぶある閃きは、この世に未だ経験した事のないものかもしれないし。調べ様のないものでさえある。それは実験などで繰り返し実証をする事も必要だが。それは時間が掛かる場合がある。要するに、瞬間的な閃きによる想像と仮説こそが人が生きる上で最も大切な要素だと言える。それは、日頃の疑問の数と想像しょうとする姿勢に、その想像の世界を描く仮説を繰り返す習性と言うか習慣化が想像力を豊かにするじゃ〜ないかと先生は思うよ!」
「なるほど…出来るだけ、今から心掛けて見ます。疑問と閃きに想像する姿勢と仮説を持って解き明かす習性と習慣化ですねー。了解しました。南先生!色々大変勉強になりました。また、何か疑問が出たら南先生の研究室にお邪魔してもよろしいでしょうか」
「いつでもいらしゃい!。歓迎します。疑問は非常に大切ですからねー前田さん」
「はい!ありがとうございます」と晴れ晴れした顔で元気よく感謝の言葉を発してドアを閉めた。
南はマーケティングの専門家でもあるが、現代人の多くの人はエビデンスと言う統計やデータに裏付けされた「科学的根拠」を求める人が多い。これは医療や工業製品などの物への科学的数値は大切だが、嘘の数値やデータに改ざんされた物も非常に多い故。
特に、ビジネスや商売又は投資や儲け話しとか商業商品などは決してエビデンスを鵜呑みにしてはいけない。
商品開発の場合もしかりで、市場需要・販売予測や市場動向のリーサチはある意味必要だが、消費者洞察である推察や想像及び仮説による商品開発が成功に導いているのが現実である。
データとは嘘も多いので気を付けるべきである。人はどう思うのだろう?と想像と仮説の精度を高めると騙される率が低くなる。
今の現代人は科学やコンピュータに頼り過ぎて、人間本来の想像力や推測する予知能力が非常に低下している現況がある。
南は大学院や研究所でも指導もしているが、「研究論文」に関しても海外と日本の場合は異なる状況がある。海外では「独自の仮説」を重じるが、日本では仮説より検証とする実証を重じる。特に、社会科学系(経済・商学・経営・情報等)や文学系(文学・歴史・考古学等)にはその傾向が強い。
大学時代に恩師からも同じ様な事を聞いた事がある。また、海外の大学で博士号を取得した教員達からも同じ様な状況を聞いた事があった。
南は既に東帝大学とスタンフォード大学の商学系マーケティング専攻で博士号を取得している。通常の博士課程からの博士号取得ではなく。南の場合には実社会での活躍と博士論文のみの論文博士である。博士課程とは博士号を取得する為の論文作成プロセス故。博士論文のみの博士号取得の方が遥かに難しいとされている。
南の博士号論文は、それだけ画期的な仮説に、それを裏付ける仮説実証の検証もが実に素晴らしかったと言えよう。
前に示した様に海外では実証より仮説の精度が重じられるが、日本の場合には実証の方が重じられる故。双方(国内外)での博士号取得は凄いものがある。
南とは異なり。日本では多くの研究員(院生も含む)や研究者は実証し易い仮説を立てる傾向がある故、社会貢献は皆無に等しい現実が顕著である。
民間企業に所属していた時。専門職の人達から、学者や研究者が書いた研究論文は読む価値のないものが多いと良く聞いたものである。特にマーケティングや企画系では。南も読んでそう思う事が多々あった。
主に社会科学系は。何故なら、実社会ではデータ等で実証されて無くとも既に専門職では当たり前の様に使われている事が多い内容を…学者や研究者・研究員はそれを実証する研究論文が非常に多い傾向がある。これでは、企業人やビジネスマンは誰もその研究論文を読まないし。活用する筈もない。
殆どの研究論文は…学者間や研究者間のマスターベイションで終わっているのが実情だと言える。変化が激しく尚且つ先が見えない激動の時代では、尚更「画期的な仮説」が実社会では特に求められている。独自の視点とオリジナル的発想による研究論文である。
そもそも画期的な仮説はそう簡単に実証出来る筈がない!。だから、海外では何世代に渡ってその仮説を実証し続けている学者や研究者がいるのである。
しかし、この日本は残念ながら社会科学系の場合には海外の翻訳に近い受け売りの解説論文だったり、今更実証する必要性もないものを実証研究と称して研究している人が殆どである。
何故なら、独自のオリジナル仮説より実証される事を評価し、修士号や博士号を与える慣習と文化がこの日本にはあると言えよう。
また、論文評価に関して指導教官と研究生・研究員の感情優先の人間関係や権義主義の悪式慣習も画期的な研究論文に繋がらない原因とする大いなる課題でもある。
南はその事を知っていた故。博士論文のみで博士号審査員会に申し出て、書類審査及び論文提出に口頭答弁審査を受けた後に博士号取得者に至ってのである。
前田はあんなに親身に対応する南に、感謝もそうだが…それ以上に喜びが込み上げる感情になった。また疑問が浮かんだら来ようと思った。
南は、非常に頭の回転が速い学生だと思った。更に素直で、積極性もある学生に映った。この子は伸びる!だろうとも思った。前田さんの事は忘れない様にしょうと思った。
学生が去った後。今日の授業は終わったので、研究室のソファに腰掛けニュース番組を見ていた。
南は社会情勢を知る上で、時間が空いた時はニュース番組を見る事を日課にしていた。
そのニュースで石川県での被災者の為に使用されている「水の再生循環型システム」の画期的な開発を知った…。
これは凄い物が出来たと南は思った。水不足が世界中で騒がれている今日。この商品は救世主になるのでは?と予感した。やはり、今の時代はあらゆる面で再利用や再生産の循環型システム開発が必要不可欠になりつつあると確信の様なものを感じていた。
既に水の再生循環型システムが出来ているのであれば。今日様々な地域で、今後求められる事は、あらゆる面で如何に無駄を排除し、新たな再生産に結び付けるかが課題になりそうだと…様々な想像と仮説をぼんやり描いていた。
特に、様々な非常時により効率的な生活を可能にするのは何か?と南は空いた時間を利用して空想に浸っていた。
都庁の就任挨拶と歓迎会の席から、二週間が過ぎ。職員用と一般向けの教育講座を行った…。
教育講座の期間は双方とも一年の長丁場になった。
講座担当は、南と伊藤を中心に南がプロデュースし。後数名の先生方を約2〜3ヶ月毎に数名の先生を入れ替えながらの教育カリキュラムで行う予定である。南と伊藤は毎月2〜3回の講座を計12カ月間を行なう予定となった。講座時間と曜日は、土日の週末に1人2〜3時間の受持と平日の午後19時開始で1人2時間の受持で行う予定になった。
南は「稼ぐ職員のテーマ」とする職員向けの教育講座と。一般向けの「再雇用と副業のテーマ」とする講座を行う事になった。
双方併用した教育内容で、それぞれの立場や状況を考慮した実例や例え話しを取り入れた教育講座にするつもりでいた。
その講座内容は…
「生きる・生き残る力とその方法」の講座から「稼ぐ為の企画発想法」に「様々な課題に対処する課題解決の概念とその方法論」、「危険回避のリスクマネジメントの考え方と対処方法」、「個人ブランドを高め活用する方法論」、「物事を解明し再利用する為のプロデュース論と方法」、「新しい価値を生むイノベーションデザイン概念とその方法論」、「気づく気づかせる感覚マーケティング論」、「物事を発見し構築するコンセプト立案と方法論」、「新たな都市構想のシステム開発論」、「想像と構想力を身に付ける具体的な方法論」などなどの具体的な紐解きを導く概念と方法論の実践的な教育指導を心掛けた内容にする事であった。
明日にでも使え!明日からでも成果と結果を導く「教育内容」の講座が今の時代はより必要不可欠だと南は思っていた。
激動な変化と「予測不能」の時代だからこそ。それに対処する知識と技術の「ヒント」を与える事が大切だと確信に近いものを南はイメージしていた。それはこれまでの実社会でやって来た経験と実績に裏打ちされて来たものばかりでもあった。
都庁職員向けの教育講座で、企画発想法や危険回避のリスクマネジメントの考え方の講座を終えた二週間後に…一本の電話が南の研究室に飛び込んで来た。
「南先生でしょうか。都庁総務部の小平です。今、お時間よろしいでしょうか」と小平が慌てた様な口調で電話して来た。
「小平部長!どうしました。私は大丈夫です」
「実は…困った事が起こりました」小平が言いづらそうに言った。
「何かあったでしょうか?」
「はい。先程、何人かの部長と課長が私の方に来て。南先生に若手の刺激になる事を余り言わないで欲しいとの抗議なんですよ。小幅にもその事を使えましたが…そんな事は気にする事はない!と言われたのですが…取り敢えず南先生にもその状況はお伝えした方がいいので電話をしておきなさい!と仰せつかったものですから、今お電話をしました」
南はその話しを聞いてピンと来るものを感じた。やはり、来たかと思った。人は居心地の良い環境を荒らされると抵抗する者が出て来る。多分、リスクマネジメントの講座で危険な環境は回避しなければ我が身の危険に陥り。後悔する事になると様々な例え話しを交えた内容を話したのが…若手に大きな衝撃を与えたと南は思った。
それも南にとって予想通りでもあった…
良くある!長いものに巻かれろとか。余計な事で煩わしい事をするな!と言う事だろう…と想像した。
「そうでしたか。で、どんな状況があったのでしょうか?」
「はい、ただでさえ忙しい状況なのに煩わしい事を仕向ける様な発言は慎む様にとの事でした」
「煩わし事?それは何でしょう」
「何でも…前にボツにした業務改善計画書を若手が、同じ様な内容で再度提出したらしいです。それを拒んだら若手職員の数名が!何故ですか?と食ってかかる仕草が出たらしいです。南先生の講座内容を持ち出して…それはおかしいでしょうとも言って来たらしいです」
「そうですか。それで?その業務改善計画書を小平部長は見たのでしょうか」
「それを見せて下さいと伝えたのですが、よその部署の事なので敢えて見せる必要はないでしょうと拒まれました」と薄ら笑いで小平が言った。
「なる程!凡その検討はつきました。その業務改善計画書を是非!拝見したいものです。その方々は無視して構いません。部長の立場もあるでしょうから、私が直接その若手に会って。その業務改善計画書を入手しますので、その若手手の方々か代表の方でもいいので、名前と部署名を後でご連絡頂けますでしょうか」
「その代表名と部署は知っています!。以前も此処に来て愚痴を聞いた事があるので知っています。名前は中村徹と言います。部署は産業商工支援部です」
「かしこまりました。本人と会って事情を確認して対処します。その事を小幅知事にその事を報告して置いて下さい」
「かしこまりました。早速報告して置きます。南先生、どうぞ宜しくお願いします」と小平が言って電話が切れた。
まず本人に会って事情を確認しようと思った。それを含めて彼らの対処を考え様と思った。この様な行動が直ぐに起こるとは?前々から不満が相当蓄積していたに違いないと南は思った…。
特に、若手から様々な不満が色々な所でもあるのだろうと想像と推測をしていた。
南は、若手のやる気と使命感を低下させていけないと思っていた。それはどんな仕事でもどんな職場でも同じである。それが上司の自尊心や威厳やプライドならもってのほかだとも思っていた。
人は権力を持つと縄張り意識で囲い込もうと心理が働く人がいる。それは自分の意志のままに人を動かしたいと言うエゴに近いものとも言えよう。
しかし、そんなものより志しと信念こそが人の生き甲斐であり。周りを幸せにするものだと悟るべきである。
例え、その行動が誰からも賞賛されもせずとも。又はお金持ちや成功者として、周りから尊敬や羨ましがれる状況がなくとも。自ら誇れる人生と納得出来る生き方こそが…幸せな人生だといえるのではないだろうかと…南は心の中でそう思っていた。
人生はたった一度しかない。その人生をどう生きるかが今日問われている様な気がした。
一週間後、南は中村徹と研究室で会う事になった。喫茶店や居酒屋は落ち着いて話せない状況があり、人目も気になるので南の研究室の方がいいと判断した。
平日は業務が忙しいと配慮し、土曜日の午後14時に待ち合わせをする事になった。
「南先生、本日はお忙しい中。私の為に時間を割いて頂き感謝致します」
「いーえ。今日は休日だと言うのに、わざわざ御足労をかけてしまいましたね!。ありがとうございます」
「さぁ〜中村さん、此方のソファにお掛けください。今、コーヒーを入れましょう」と言い。南はホットコーヒーの準備をした。
「先生!お構いなく。南先生にホットコーヒーを入れてもらえるなんて、とんでもない事です」と言って中村が立ち上がろうした瞬間…
南が中村の肩に手を置き。「気にする事はないですよー」と言って、ホットコーヒーを入れた。
それから暫く。ホットコーヒーを飲みながら南の講義なども含め雑談をし、本題に入った。
やはり、予想通りかなりの不満を抱えている状況だった。また、業務改善計画的にも一通り目を通した。
部長や課長の言い分は、こう言う前例がないので難しいと言う言い分だった。この業務改善には、ITやA Iを駆使した無駄な業務は無くして、より企業や自営業者に目を向けた提案や指導に力を入れるべき趣旨と内容が具体的に書かれていた。
何故?部長や課長はその提案が気に食わないのか?である。1つ目はI TやA Iの知識がなく。従来のやり方を維持したいのか。二つ目は自らの威厳や居場所を確保する為に、会議や打ち合わせ及び業務指導がしたいのか?。とにかく何かと口を挟みたいのか?。三つ目は、部長や課長が時代錯誤に近い昭和人故。この業務改善が煩わしく面倒臭いものに映っていて、余計なものだと言う固定観念に囚われ過ぎているのか?である。
「これらの事が予測されるが…どの理由だろうか?。何故?部長と課長は抵抗しているのか?中村さんはどう思う!」と質問した。
「南先生が挙げた点は、どれも当てはまるかと私は思います。特に、二つ目と三つ目の煩わしさや自分達の居場所や権威を頑なに守りたい意識が強い様な気がします。お役所の仕事故。これまでは毎日毎日手作業で書類を整理したり。同じ事を繰り返す義務作業をこなして置けばいいのかと諦めの境地で仕事をしていました。でも!南先生の講義を聞いて行く内に、我々公務員も危機意識を強く持つ必要があると思いました。
私だけでなく、若い人は誰もが感じた筈です。つまり、どうせ仕事をするなら、やり甲斐と自身のスキルアップを目指したいとか。都民や企業等から期待や信頼される人になりたいと思う人は…役所であろうとも多いと思います。特に、若い人は…。もし、財源が不足して解雇される状況が来たら我々公務員は今のままだと何処もやっとってくれないと言う不安もあります。
昭和の人達である部長や課長職の人達は、協調や足並みを揃えなさい!とか。波風を立てて周りに迷惑な事をしてはいけないと良く言われます。南先生が仰る様に、これから先の変化が激しい時代に、足並みを揃えているだけでは益々時代錯誤の環境で我々は仕事をする事になると強い危機感になりました。波風を立ててこそ!新たな気づきや発見があり。国民目線や都民目線で様々な発想や問題意識も高まると思うのですが…上の人達は自分達のテリトリーで仕事がしたいと言う思いが強いと思います。
若い人は諦めの心境で飼い慣らされているのが都庁職員の現況の様に思われます。此処でやりたい事が出来ない!と志しを持っている方は退社して行く人も後を絶ちません。私もその1人かもしれません。南先生の講義が終わる迄は退社しない様にしょうと思いました。そう思っている人は私だけではありません。私の知る人でさえ数人います。お金は大切ですけど…人生はそれだけではありませんからね。どうせ仕事をやるなら、機械作業で流れ作業の如く。毎日毎日同じ事を繰り返してやる仕事はある意味辛い面もあります。
やはり、やり甲斐や期待される仕事にチャレンジして見たいと思います。南先生はそう言う人生を歩んでいる人なので…私の言っている事は甘いでしょうか」
「その気持ち非常に分かります。また、散々辛い思いをして来たんだと思いました。公務員や都庁職員こそ!やり甲斐と国民や都民に期待される仕事をして欲しいものです!。やはり、放置や現状維持はダメですね。中村さんの話しやこの業務改善計画書を読んでつくづく思いました。私は微力ですが…私なりに今の環境を変える行動をしますね。中村さんの気持ちがよく分かる故。尚更、何とかしなければと思いました。
どの様な仕掛けで環境を変えるか?を考えたいと思います。今、暫くお待ち頂けますか。悪い様にはしませんので…中村さん。お約束します!」と南は今の環境を変える覚悟をした。
南の表情や言葉から伝わる信念を中村は強く感じた…。
「南先生!どうかよろしくお願いします。私が出来る事があれば何でもお申し付けくださいませ。今日、南先生と直接お会いし話しが出来た事を心より感謝申し上げます」と泣きそうな顔で告げられた。
「こちらこそ!中村さん、ありがとうございました。さぞかし、言いずらかったと思います。貴重な話しと意見に、私こそ有り難く思う時間になりました。何かあれば、また連絡しますね!」
約3時間近く中村の話しを南は静かに聞いていた。それと業務改善計画書を預かった。
今や人手不足で企業は深刻な状況に陥ってにいる。東帝大学の学生は、今や官僚を希望する人はごく僅かになっている。都庁も同じ状況だとも言える。
要するに、若い人が職場を選ぶ時代だと言えるだろう。ただ、その会社に就職出来たとしても活躍し出世が出来るとは言えない。それは本人次第いだからである…。
能力や向上心の高い若手は何処でも行ける環境だと言える。その事を中村さんにも同じ様に伝えた。
来週でも早速、小幅知事と小平部長に今日の中村さんの状況を報告しょうと思った。どの様な仕掛けをするかである。南はいつもの様に家路に着く間。様々な考えと状況を想像していた。
部長や課長を呼んで頭ごなしで若手の気持ちや状況を伝え。改善させる事は簡単である
要するに、人事評価制度をチラつかせて命令すればその様に動くだろう。但し、一時的に従うだろうがそれは長続きはしない。心の問題は難しい面がある。人は感情の動物なので…どの様な仕返しをして来るか分からない。
例え、それが知事命令でも同じである。特に、公務員は解雇する事が非常に難しい。配置換えや降格は出来たとしても、それを脅しにした命令も避けたい。
では…どうするか?である。
誰でも!環境改革をされるのは嫌なものである。ましてや!これまでの居場所を変えられる恐怖は強いだろう…。どうすれば前向きに改革協力に漕ぎつけられるか?である。南は様々な想定から可能性のある空想を色々な視点で描いてみた。
その人達の立場や威厳を尊重しながら、そのプライドを折らない様に前向きにやりたいと思わせる仕掛けとは何か?。
減点法ではなく。加点法によるメリットを考えるか?。いわゆるインセンティブの人参を付けるか?。それとも…?。と様々な想像を働かせた。
今の時代状況をきめ細かく説明しこれまでの状況でいいのか?と説得する姿勢が大切ではないか?と思った。
時代の変化に対応しなければ何処もかしこも取り返しが付かない事態に陥る可能性は高くなる事をリアルに説明説得するしかないと思った。
小細工は辞めてこの国の危険度を共鳴する話をしたいと思った。何故なら、これまでとこれからは明らかに違う点がある。それは何処も安定安全はこの国にはないと言う実態と現実だからである。
政治屋が堕落した実態で、国民や都民は誰を信じ!誰が導く役割が出来るでしょう。それは都庁職員ではないのか?と心からその事を言いたい。
つまり、都民を支える役割をする仕事への誇りこそがこれからの時代の生き方ではないか!と腹を割った「本音」でその人達と語りたいと南は思うと同時に強い決意をした。
お互いに!一生懸命に生きませんか。と言う事である。その今を一生懸命に生きてこそが…人生ではないかを語りかけたいと思った。昭和の人間は…ああでもない!こうでもない!と言うより、やってみなはれ!が昭和の人間ではないですか?と訴えようと思った。
今、昭和に憧れる若者が多いと聞く。若者に昭和の人間の生き様をガッカリさせないで下さいと人情や心境を突いた仕掛けが的を得ているのでは?と南は予想した。
これからの部長や課長の役割とは…昭和の「ガツとチャレンジ」を与え。寛容な気持ちで見守る!その役割と居場所の再認識だと熱く語る方が心に刺さると南は思った。
具体的な仕掛けは…
その見返りとして…ガツとチャレンジの「成果と結果」に応じたボーナスを高める支給の人参を付ける。
所謂!インセンティブ仕掛けである。それは民間も同じ様な状況がある。それを持って公務員と都庁改革をしょうと南は思った。
月曜日の午前中に南は小幅知事に電話をし、火曜日の午前中に知事室で小幅知事と小平部長にその事を話した。
2人揃って非常に共感し。その方向で進める事となった。
その時、小幅知事から
「南先生、非常に納得しました。若い人達がそう言う思いでいたとは知りませんでした。先生への幹部に対する配慮もろとも。私は先生の深い洞察と先を考えた仕掛けには、とても納得する面が多々あります。昭和人の感情を逆手に取るとは、流石だと思います。この内容の改革推進なら反対する人はいないでしょう。また、何かあればいつでもご連絡下さいませ。ボーナスの件は総務の小平と調整の上。その通りにやらせてもらいます。金額と公務員条例を照らし合わせ新しい制度も作り直したいと思います。全ては前向きの能力・実力主義を取り込みによる!稼ぐ都庁職員を確立する為ですから。これらの事に各議員も異論を唱える人はいないでしょう。もしあったとしても!私の方でその異論は封じ込めます。南先生の思う様にやって構いません。私どもは先生に全面的な信頼を寄せていますので…どうぞこのまま何卒、お力添えをよろしくお願いします」と言われた。
また、小平部長からは…
「南先生、先生の配慮は凄く感銘さえも受けました。幹部が偉い剣幕で来て捲し立てられた時は、一時どうしたものかと悩みました。知事より、トップダウン方式の命令と注意をし、場合によっては処分等も検討しないと行かない状況かもしれないと知事と話し合っていた最中でした。南先生が仰る通りだと思います。権力や威圧で封じ込めても。それはあくまでも一時的なものでしかありませんね。人間の感情とは非常に複雑ですからね。先生の幹部職員と若手職員の双方を思う心に私も知事と同様に、感銘と納得感を頂きました。
やはり、南先生に話して良かったと。今、思えば…そう思います。先生のこの様な指導と提案なら、例え幹部職員でも反対する人はいないでしょう。寧ろ率先して環境整備をすると、私個人はそう思います!。知事も同じ気持ちだと思います。働きやすい環境を作るとは…そう言う事なんですね。双方の立場を徹底的に考慮し、双方が対立する事は排除し。どう仕掛ければ互いに納得した環境が作れるかを突き詰める事なんですねー!改めて非常に勉強になりました。
やはり、息子が言う通りでしたねー。南先生は人間では知る由もない事を見抜き、的確な推理で的を得る…まさに宇宙人ですねー」と小平から発せられた時。南は頭をかきながら…3人で大笑いをした。
その数日後。幹部職員のみを大会議室に集められ。知事と総務部長同伴の席で、南から挨拶と集めれた理由を述べ。今後の社会情勢や迫り来る危険環境を伝え。本題の内容に入った。
まず、若手職員の思いを固有名詞は使わずに彼らの気持ちをヒャリングから明らかになった事を伝えた。
更に、業務改善計画書を1つ例として、若手職員が書いた内容を紹介し。それについの解説を事細かく租借した内容で解説を加えた。
本題である環境整備とその環境の作り方の点で、知事と部長に伝えた。昭和人の誇りと気質を南なりに洞察した内容を伝えると同時に、心を込めて南の本音を静かに淡々と語る様な伝え方をした。
それと最後にその成果と結果については…加点方式の前向きな姿勢によるインセンティブの仕掛けを事細かく伝え。組織としての人情と善意を全面的に伝える事を心掛けて、心込めて優しく語る様に話した。
その内容を聞いていた幹部職員の動揺の声と聴き終えた反応は、非常に納得感と積極的な同意と共に…やる気を見せる発言と会場が割れんばかりの拍手で幕が閉じられた。
すなわち、大成功で終える事が出来た。これもひとえに職員をただの駒ではなく。人の気持ちに寄り添う人間尊重を全面に出した「本音」で語ったのが良かったと言えるだろう…と南はそう思っていた。
また人の上に立つ人は、あらゆる面で公平且つ人間味溢れた人情と的確さが、今後はより求められるとも認識した。そう言う点で良い経験になったと南は実感した。
それから、数ヶ月後に都庁職員がどの部署でも生き生きと仕事をこなしている姿を見る事が、非常に増えた。それは若手職員も幹部職員も同じ状況だった。寧ろ幹部職員の方が以前より、やり甲斐を思わせる程。自信に満ちた笑顔と寛容さが高まったと小平部長と小幅知事から報告を受けた。
また、研究室で事情を聞いた若手職員の中村からは、丁寧な感謝の手紙が研究室宛に送られてきた。
どんな組織だろうと、組織内の過度の競争ではなく。前向きな競争は組織を活性化させ。更にやり甲斐を各自に与える場合がある。
故に組織内のいい意味での競争は必要不可欠だと言えよう。
南の講義で行われたイノベーションデザイン(新しい価値の設計)は、人のダイバーシティ(多様性)が求められる。何故なら、多様な人のアイデアや考え方から出たものをキーワードとして結び付ける事で、全体のイメージが見つかる場合がある。物事はまず全体のイメージを描く事が重要である。それをデザイン=設計すると言う。
従って、都庁の様に様々な部署があり。色々な専門性がある場合には、その方々を集め協力しそれぞれの立場から様々なアイデアを出させ。全体のイメージを設計すれば様々な課題に対処出来るのと、より効果を上げる事に繋がるからである。
その事も踏まえて縦割り組織から、横断的な組織及び人材の流動と活用で、よりやり甲斐と課題解決への効果と成果も上がっていたのである。
これらの状況から稼ぐ都庁職員へと様変わりして行く様子が目に見えるまでになった。
それと同時に、一般人への雇用促進や学び直しも。これらの講義を通して個人ブランドの大切さと。今後生きる上で何が求められるか?について、各自が真摯に向き合う様になった。それぞれがこれから何がしたいのか?。何をしなければならないかが明確になり。取り敢えず、ただ就職をするのではなく。自身の役割も含め。目標と目的が定まる様になった。その結果、就職も副業も上手く行く状況になったと嬉しい報告が続々と届けられた。都庁職員も同じ状況であった。
人は自らの役割が明確化すると進む道もやりたい事も見えて来る。この世は、ただ働き収入にする事が人生でもない。お金が今すぐ必要な人は取り敢えず就職をすれば良い。その職場で余った時間を利用してやりたい事や副業にするやり方もある。
今の時代は多様な生き方と働き方がある。それ故、副業を推奨する企業も年々増えている。
南は色々な生き方や様々な人の役割の大切さを伝え。何かに目標や目的を持てる様に導く事が自身の役割だと思った。




