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第7話 いざダンジョンへ


 そして、モナの露天商を訪れた翌日。


 俺とガンナは冒険者登録した後、軽装備で始まりの街から近くにあるダンジョンへと向かっていた。ガチガチに装備できるほどお金がないのだから、軽装備になるのは仕方がないだろう。


 俺の首元には『妖狐の鎖』が掛けられており、指にはいくつかの呪物の指輪が着けられていた。


 そして、俺の腰にはモナが昔使っていたという短剣が下げられていた。


「なんかモナさんから色々と借りちゃったけど、いいのかな?」


 モナの露天商で『妖狐の鎖』を首にかけた後、俺はモナに自分のステータスのことを少し話した。


 普通なら信じてもらえないことかもしれなかったが、俺が『妖狐の鎖』を着けてもピンピンとしている所を見て、信じてくれたらしい。


 モナも早く『妖狐の鎖』を手放したかったということもあり、俺は無料で『妖狐の鎖』を手に入れることができた。


 そして、『妖狐の鎖』を引き取ってくれるならと、いくつかの呪物と短剣もただで貸してくれたのだった。


「まぁ、よかったんじゃないか。あいつなりの誠意なんだろ。これを機に、犯罪につながるような物を買い取ることも減ればいいけどな」


「そう言えば、ガンナはモナさんと知り合いなの?」


「ああ。元々はあいつも冒険者仲間だよ。あいつは俺と違って、魔力を通す回路の方がおかしくなってんだ」


 ガンナはそう言うと、モナのことを少し教えてくれた。


 ガンナの話によると、モナは昔ガンナと同じパーティにいたらしい。そして、ガンナが負傷したとき、モナがMPが切れているのに無理やり魔法を使おうとしてしまった。その結果、魔力を通す回路の方に後遺症を残すことになったとのこと。


「なるほど。でも、それも『聖なる雫』で治るよね……これのお礼をするには、ちょうどいいかな」


 俺はそう言って、首からぶら下げている『妖狐の鎖』を撫でる。


 正直、『妖狐の鎖』はこんな序盤で手に入れることができないはずの呪物だ。それに、他の呪物たちも在庫処分だとは言ってはいたが、確実にステータスを上昇してくれている。


 こんな状態でダンジョンに挑むことができるのも、ガンナとモナのおかげだろう。それなら、二人には可能な限りお礼をしたいな。


「十分すぎるお礼だな、それは。おっ、ダンジョンに着いたぞ」


 ガンナに言われて顔を上げると、そこにはゲームの中で何度も見てきたダンジョンの姿があった。


 始まりの街から最も近いダンジョン、『ゴエティアの迷宮』。


 反り立つ岩壁をくりぬいた洞窟のような入り口を前にすると、その大きさに一瞬言葉を失いかける。


 こうして目の前に立つと、ダンジョンって随分と壮大なものなんだな。


「それじゃあ、行くか。ノーン」


 俺はガンナにぽんっと背中を押され、この世界に来て初めてのダンジョン攻略へと向かうのだった。




「なるほど。ダンジョンの中は明るいんだ」


「階層によって真っ暗な場所もある。いくらHPが減らないからって油断はするなよ」


 俺はガンナと共にダンジョンの一階層を歩いていた。


 ダンジョンは階層が深くなればなるほど出てくる魔物が強くなる。そして、深い階層に行けば行くほど、珍しいアイテムなどを手に入れる確率が上がるのだ。


 『月夜に浮かぶ乙女の魔法』でのダンジョンの立ち位置は、レベル上げとアイテム収集のための場所といった感じだ。


 物語の進行には大きく影響することがない。それでも、必要以上に作り込んであるダンジョンにプレイヤーたちは心惹かれていた。


 俺もその一人なので、エロゲRPGなのにダンジョンに良く潜っていた。なので、この世界のダンジョンに関する知識は豊富にあると言っても過言ではない。


 確か、ここのダンジョンの一階層に出てくる魔物って、ウルフっていう狼の魔物と、ゴブリンくらいだった気がする。


 どちらも初級冒険者でも倒せる魔物たちだから、特に心配するようなことはないだろう。


 俺がそう考えていると、ガンナが突然ピタッと足を止めた。


「ガンナ? あっ」


「魔物だ」


 すると、どこから現れたのか二体のウルフと一体のゴブリンがこちらに向かってきていた。それを見たガンナは腰から下げているサバイバルナイフを抜いて構えた。


 ガンナは元々前衛職として長剣を振っていたらしい。しかし、利き腕が使えなくなってから、長剣を振ることはできなくなったとか。


 俺はサバイバルナイフを構えるガンナを見て、ふむと少し考える。


 ガンナに付き合ってもらいたかったのは冒険者登録をして、パーティを組むという所まで。


 ガンナがどのくらい戦えるのかは分からないが、利き腕と片脚に後遺症のある前衛に積極的に戦ってもらう訳にもいかないだろう。


 俺はそう考えて短剣を引き抜いてガンナの前に立った。


「ちょっ、ノーン」


「下がっていて、ガンナ。せっかく、色々呪物を揃えたんだから色々試させてよ」


 俺はそう言うと、『妖狐の鎖』を撫でてから小さく笑みを浮かべる。


 さぁ、モブの俺がどのくらい戦えるのか試してみようじゃないか。


 ……今ある呪物を最大限に使ってね。


 俺はそう考えて、魔物たちのもとに突っ込んでいった。


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