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ツマラナイ世の中

 最近、ほんと、日本自体が病んでるよな。

 誰にも余裕がないし、誰も何も信用してないし、誰もが無愛想だし、誰もがどこかビクビクしながら、だからこそ誰もがどこか、イライラした日常を送ってる。

 日本は、こんなじゃなかった。

 こんなじゃなかったと思える日本は、どれくらい前になるんだろう。

 その頃と今は、なにが違うんだろう。


 人間関係ってモノがだめになっていくのは、コミュニケーションの不足が原因だと思ってた。

 現に、コミュニケーションをとらなくてもよくなった世の中となったことが、病んだ一つの原因であることは間違いないとは思う。

 だけど同時に、コミュニケーションが、あまりに取れすぎるようになったことも、人間関係をだめにしていく遠因なのかもしれないと思い始めた。

 だいたい、人と人との距離が近すぎるんだよ。知らないヤツ同士なのに、あーだこーだとソイツの心情がリアルタイムで流れてくる。例えば今俺が書いてる文章を読むことによって……まぁそういうことだろ?

 別に親しくもないのに価値観を押し付けられて、そいつの喜怒哀楽に触れて、そんな"知らないヤツの捨て台詞"が元でまた喜怒哀楽があって、時に知らないヤツラ同士なのに喧嘩になって……。


 知らないヤツに腹を立てて社会にイライラするという不毛の傍ら、親しいヤツに対しても考えモノだ。

 そもそも人間なんてのは百パーセントかみ合うヤツなんて……いないに等しいと思う。その上で、四十パーセントくらいをお互い知って、よくやっていけそうな相手を「気が合う」というのだと思う。

 にもかかわらず昨今のコミュニケーション手段はリアルタイムに待ったなしだ。

 結局余計なテリトリーに侵入しすぎたり、ちょっとした相手との育ちや考え方や習慣や文化の違い(異文化のことを言ってるんじゃない)が許せなくなったり。

 とにかく、このコミュニケートの距離感のなさが気が合うヤツラの関係さえ破壊しかねないことも、俺は普通にある話だと思う。

 富士山は遠くから見るのが一番いい……ってこった。


 コミュニケートは、過度でも過少でも、人間関係を壊す。ってことなんだろうな……。

 その結果、無視をするのも一つの手段となり、それがさらに、人間同士の齟齬を生む。そんなことを続けてたら、知ってるヤツ知らないヤツ含めて人間との距離感わかんなくなるだろうし、それが高じて今の日本がなんだかよそよそしい。


 金、金、金……の世の中なのは、昔からなのかな。

 昔よりも株主が強くなって、効率効率を求めて、ただただ数字ばかりを追う。

 しまいにゃ迷惑系youtuber?……恥も外聞も、モラルも失って、結果『やったもん勝ち』。……さぁ、ビッグモーターどうなるかね。

 ついでに昨今の政治家は強引に政策を押し進めることが実行力だといわんばかりに振り返ることをしない。結果行ってることは権利の侵害と搾取以外の何物でもない。

 やれここにはあの権利だここにはこの権利だ。そっちにはこういう責任があるから賠償だ。……全部、最終的に結びついてるのは金だ。

 こんなに金金というようになったのはいつからなんだろう。俺が子供過ぎて気づかなかっただけか?

 もう少し鷹揚だった気もするんだ。気のせいか。


 あれもダメ、これもダメ。

 なんなら、先日地元の病院に入院した友人の見舞いに行ったら、

「本人との関係性を証明しなければ面会はできない」

 とか言って突っぱねられたんだが、"友人"という立場で、"本人との関係性"を証明できる何かを持ってるやつってどれだけいるの?

 なに? ソイツとの交換日記でも提出すれば信用するの?

「いらっしゃいませ」も言えない店員。エレベーターに割り込んできて「スミマセン」も言えない宅配業者。ラーメン屋でセルフの水をテーブルにぶちまけても何も言わないで出て行く客。

 ……そんなだったかな……日本。


 もうさ。なんだかみんな病的に見える。

 まぁ世間から見れば俺だってそう見られてるのかもしれないし、街全体がそう見え始めた俺ってひょっとして何かの病気?……うつ病みたいなヤツ?

 いや、自分はまともな方だと信じて疑わないんだけど(笑)、そんな世の中においてかれてくことが、あるいは病気なのかもしれないぞ?……適応障害みたいな?


 ……まぁ、つまらない世の中だよ。

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