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神様と、人と、

人間で、出来ないこと

作者: あーちゃん

一週間。居なくなってから一週間が、たった。

行ってしまった。

別れって本当に唐突だと思う。今のように。

あれは逆らえない。きっと運命だったのだろう。

彼女は世界の守護神であった。

()()とは、何か違うと初めから思っていた。

雰囲気が違う。人じゃないと。

見せつけられたといっても過言ではない。 


それが起こったいつも通りの日だった。


ほんの数分の出来事。


天使らしき羽はえた人が入ってきた。

そこから、事態は急変した。

 

その出来事が起こってから、唖然としていた。

一瞬で人が変わった。人じゃ無くなった。

私は彼女に聞いてしまった。


あなたは、と。


もう一緒にはいられないのだと。そう、本能が理性に囁く。

どうせ一緒にはいられなくなる事は分かっていた。

でも、時期が早すぎる。どうしても、足掻きたかった。

彼女が私の日常からいなくなることに。


彼女は、こう言った。


「改めて挨拶を。この世界の守護神、セレーネ。迷惑をかけてしまったわね。」


本当に、人じゃなかった。

周りが驚いている。

普段冷静な先生達でさえ目を大きく見開いていた。


彼女は飛び立って行った。


私を置いて。


その後、集会は慌ただしく終わった。

1時間目は自習だった。 先生達は、職員会議。

人では、理解出来ないことが起こった。

全然集中出来なかった。話している人もいる。

自習じゃなくて自由時間。

神様となった彼女の使っていた机はまだ残っていた。

しかし、彼女の所持品は残って居なかった。

筆箱も。ザックも。教科書も、全て。

まるで、もとから居なかった存在になるように。

2時間目が終わった休み時間に彼女の母親を校内で見つけた。

私は、走った。彼女の事について話した。

正確に言うと彼女の所持品について、だが。

彼女の母親によると部屋のものは全て無くなってしまっていたらしい。

8時半前に強い風が吹いたらしい。

そして、たまたま、彼女の部屋の窓を開けていたそうだ。


部屋の中を見ると、


全て無くなっていたそうだ。


こんなに急な別れがあるだろうか。

もっと、いっておけばよかった。「ありがとう」と。


今更、後悔しても遅い。


もう、残っているのは、思い出という記憶しかない。


記憶はいつか色褪せていく。


忘れないために。日記を書こう。


彼女と過ごした日々を記した。


彼女は元気だろうか。

会えたら会いたい。

今のままでは悲観しかできない。


彼女なら、私に

「そんなの気にしないの!

今いるのは、あなたの人生という冒険の一つなのだから!

悲観して消極的にならない!時間の無駄だよ!」と。


そういえば彼女の方が時間の無駄遣いをしてたきがするなぁ。


前を向かなきゃ。無理矢理でも。


きっと彼女は今の私の姿を望んでいないから。


こちらもまた、思いつき。

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