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前編

 格子のついた馬車から外を覗くと、二羽のヒヨドリが水瓶(みずがめ)のふちに降り立つのが見えた。

 つがいかな。優しい太陽の光が注ぐ中で楽しそうに水浴びをしている様子は、もう春なんだなぁって思う。私には関係ないけどね。これから私は奴隷として売られていくんだから。


 馬車は各所で止まり、その度私は……ううん、私たちは売りに出される。

 汚いと売れないらしくて、みんな身綺麗ではあるけど、売られた先でどういう扱いを受けるかはわからない。

 最初は十人くらい馬車に詰め込まれていた奴隷も、一人、また一人と売れていって、残るは私一人だけになっちゃった。

 力仕事もできない、料理もうまくない、体力もなさそうな私が売れ残るのは当然なのかもなぁ。

 ひょろひょろっとしているから、色香のある女の子のように娼館に連れていかれることもないし。

 もしかして、このまま売れ残ったら処分されちゃう? まさか、ね……?


 私はいろんなところを連れまわされたけど、結局買い手はつかなかった。

 奴隷商の男がそのたびに舌打ちをして、私はビクビクと体を揺らす。


「ッチ、だからこんな女買うのは嫌だったんだ!」


 え、すっごい勝手なことを言ってるんだけど。

 勝手に連れてきたのはあなたです。いらないなら、そもそも買い取らないでくれないかな。私は貧しくとも、村で小さな畑を耕して過ごしていたいだけなんだから。


 私は売られた時のことを思い出して、はぁっとため息をつきたい気分になった。

 たくさんの花が咲き始めて、なんとなく気持ちが浮ついていた、先週の午後。


「結婚しよう」


 私はプロポーズされた。

 そう言ってくれたのは村長の息子で、どうして私なんかを? って疑問に思ったよ。

 でも、嬉しかった。

 貧しい村ではあったけど、みんなに希望を与えてくれる人だったから。密かに彼に憧れていたから。

 私にも春がきたんだって、そう思った。貧しくても、幸せな結婚ができるんだって。


 それなのに。

 その日のうちにこの男……奴隷商が現れて、私は売られた。

 人を売るには、夫となる男の承諾が必要だったから。だからあの人は私と結婚しようって言っただけ。

 両親を早くに亡くした私は、売るのには恰好の的だったんだ。

 ただ、売り飛ばされるだけの結婚だった。


 村の生活が苦しいのは私もわかってるけど、奴隷として売るなんてあんまりだ。私なんか売ったところで、二束三文にもならなかっただろうのに。


 しかも売れ残ってしまって奴隷商は買い取り手が現れないから、めちゃくちゃイライラしてる。

 日も落ちてきて、辺りが赤く染まり始めた。


「……殺すか」


 奴隷商が馬車の中を覗きながら言った言葉に、私は背筋を凍らせた。


「売れないのなら、逃して……お願いっ」


 私は必死に懇願してみたけど、奴隷商は『なに言ってんだお前』とでも言わんばかりに顔を歪めてる。


「逃げたところで浮浪者になるだけだろうがよ。そうなったら奴隷商への取り締まりが厳しくなって、仕事がやりにくくなる。お前のような奴はサクッと殺すに限るんだ」


 奴隷商はナイフを取り出して舌舐めずりし始めた。いやだ。なんにも悪いことしてないのに、殺されたくなんかない。

 私は馬車の格子を握ると、外に向かって叫んだ。


「誰か、誰か私を買って!! なんでもします!! お願い、助けて!!」


 こんな風に叫ぶなんて恥ずかしいとか思ってる場合じゃない。

 私は自分でもびっくりするくらいの大きな声を出して叫んでた。


「君、奴隷? 売られちゃうの?」


 町の奥の路地から、やたらと身なりのキラキラしたした男の人が現れた。私と同じ十七歳くらいかな。

 周りには騎士が二人に、執事っぽい男の人も従えている。絶対に身分の高い人だ。

 でもそんな身分の高い人が、護衛付きとはいえ、どうしてこんなところをうろついているんだろう。って、そんなことを考えてる場合じゃない! 助けを求めなきゃ!


「売れないんです……だから、殺されちゃうんです……!!」

「ふうん……」


 私がそういうと、そのキラキラした人は隣の騎士さんに目配せした。それに頷いた騎士さんが一歩前にでる。


「奴隷商、出てこい。王子殿下の御前であるというのに引っ込んでいるとは、いい度胸だな」


 騎士の人の言葉に、私の目はこれ以上ないくらいに見開いた。

 このキラキラした人って、どうやら王子様だったみたい。

 息をひそめていた奴隷商が馬車を降りて、王子様の前で跪いた。


「申し訳ございません、第一王子のサマル殿下がいらっしゃるとは露ほどにも思わず……」

「貴様のような者が気安く殿下のお名前を口にするな」


 騎士の言葉に、奴隷商はさらに平伏している。

 第一王子の、サマル殿下……そりゃさすがに聞いたことはあるけど、見るのはもちろん初めてだ。

 確か、私の一つ上……十八歳だったかな?

 黒い髪が印象的な、すごく綺麗な人だなぁ。目が悪いのか、眼鏡をかけてる。雰囲気はふんわりとしていて、威圧感は感じない。

 かわりに騎士二人とお付きの人の威圧感がものすごいけど。


「ねぇ」


 サマル殿下が、見下ろしながら奴隷商に声をかけた。


「奴隷って、売れなかったらいつも殺してるのかな?」

「いえ、あの、それは……っ」

「ふうん、殺してるんだね……」


 奴隷商は沈黙した。それはもう、肯定の意味だっていうのが私にもわかる。


「この三月からさぁ……奴隷の人権保護法が施行されたのは知ってるよねぇ? 奴隷商ならさぁ……」

「は、はい、存じております……っ」


 そんな法があったんだ。全然知らなかった。


「本当は僕、奴隷制度を廃止したかったんだよ? でもこの国では奴隷制が浸透しすぎていて、今すぐには無理だったんだ。わかるかなぁ」


 ゆったりとした殿下の声は、柔らかくて優しくて──


「奴隷制度が廃止された時には君、ただの人殺しだから」


 前言撤回、めちゃくちゃ冷たい声でした!

 びくりと動いた奴隷商を見たサマル殿下は、にっこりと微笑んでいる。


「ところでこの子はいくら? 買うよ」

「へ? こいつを買ってくださるので? 王子殿下が?」

「うん、いくら?」

「じゃあ、仕入れ値の倍の……二万ジェイアで」

「二万……世も末だねぇ、まったく」


 どうやら私の仕入れ値のは、一万ジェイアだったらしい。

 たったそれだけのお金を得るために売られたのかと思うと、泣けてきた。

 サマル殿下はクイっと手で指示したかと思うと、執事のような人がその金額を奴隷商に渡している。


「じゃあ、その子を置いて去ってくれる。次に奴隷を殺すようなことをしていたら、容赦はしないからね……」

「は、はいぃ!!」


 奴隷商は馬車の中の私を外に放り出すと、土煙をあげてガラガラと馬車を走らせて逃げていった。

 その埃にゴホッと咳をすると、キラキラした王子様が近づいてくる。


「大丈夫? 酷い目にあったね……」


 眼鏡の奥には深い藍の優しい瞳、そして同情するように下げられた眉。

 はい、間違いなく美形です。お美しい王子様です。

 私なんかに接近して大丈夫なのかな。私、奴隷ですけど。


「王子殿下、本当にありがとうございました」


 とは言いつつも、これから私はどうなるんだろうって不安になる。

 奴隷落ちしてしまった私は、もう飼い主……つまりサマル殿下の言いなりにならなきゃいけない。

 王族の暮らしなんてどんなものかはしらないけど、きっと人も有り余るほどいるんだろうし、私がなにかの役に立てると思えない……なにをさせられちゃうんだろう?

 死ぬのは回避できたし、きっと殿下は私を殺すようなことはしないだろうけど……でも、これからどうなるかは覚悟しなきゃいけないんだろうな。


「そんなに怯えた顔しなくても大丈夫だよ?」

「えっ」

「とりあえず、君の名前を聞こうかな」

「あ……ビビです」

「ビビだね。僕はこの国の第一王子のサマルだよ。とりあえずは城に帰ろうか。なにか食べさせてあげるよ」


 王子様、えらくフレンドリーですね?! ふわふわとした雰囲気に、すごくホッとさせられるんですけど。

 こうして私はサマル殿下に連れられて、見たこともない大きな門をくぐって、これまた大きくて天井なんかとんでもなく高い城の中に入った。

 ずらっと並んだ騎士と召使いたち迎えられて、その真ん中を堂々と歩いてる。

 世界が、違う。

 多分、王子様が見たら私の住んでいた家なんて、犬小屋よりも酷いんじゃないかな。

 王子様の飼うペットの方が、絶対に私よりいい暮らししてるって断言できるよ。

 っていうか私、王子の後ろを歩いてるけど、入っていいの? 誰も文句言ってないけど、『あいつ誰!』って皆絶対思ってるよね?!


「ただいまぁ。後で僕の部屋にさ、簡単でいいからなるべく早く栄養のある食事を持ってきてくれない?」

「かしこまりました、王子殿下」


 その中の一人に声をかけたサマル殿下は、「よろしくねー」と笑顔を見せてスタスタと歩いていく。

 え、だから、私はついていってもいいんでしょうか。

 結局立ち止まることもできずに、私は騎士さんたちや執事のような人と一緒にひとつの部屋に入った。

 っていうか……屋敷? 城の中に、屋敷??! 意味がワカラナイ。

 その部屋? の中の足元は、ワインレッドのふわふわ絨毯で、ここに寝転がるだけで安眠できそう。幾何学模様的な柄がとにかくキレイ。

 そしてテーブル、これはテーブルなの? 装飾が凄すぎて、飾り物じゃないんですか?

 椅子も豪華、ソファーだけで私の家くらいありそうな大きさ、カーテンの生地はなんなの、豪奢すぎるんですけど。

 はぁ~と息を吐き出しながらキョロキョロ眺めていると、サマル殿下は私を見てのほほんと笑っていた。


「ビビは、面白いねぇ」

「そ、そうですか?」


 私は貴族や王族と関わるようなことがなかったから、こんな喋り方でいいのか不安なんだけど……

 しばらくすると、いい匂いのする食事が、キレイな女の人たちによって運ばれてきた。私はサマル殿下に促されるまま、食事の置かれたテーブルの前に座る。

 う、美味しそう……! 私なんて中身のほぼない塩味スープしか食べたことないけど、ここには野菜どころかお肉も入ってる! お肉なんて、両親が生きていた頃の誕生日にしか、食べたことない!


「とりあえず、一口飲んでみようか?」


 そう言って、サマル殿下は私の目の前でスプーンを使ってスープを掬い、フーフーと息を吹きかけている。

 あ、これはあれだ。自分だけ食べて、私には見せつけるだけのやつ?!

 そりゃそうだよね、私は奴隷なんだから。こんな食事を食べられるわけが……


「はい、あーん」


 ……はい?!

 なんでか私の目の前に差し出されてるんだけど?!

 そ、そうか、これはアレ! 食べようとした瞬間に『やっぱりあげない』って自分で食べるパターンね!!

 引っかかってあげないと、サマル殿下の機嫌を損ねちゃったら大変!

 私はそのスプーンに向かって大きく口を開けた。そしてゆっくりと口を閉じる……って、早く引っ込めないと食べちゃいますよ?!

 はむっ。

 あ、食べちゃった……おいしい!!


「はわむにゃうみゃぁあ」

「あはは、ビビは美味しそうに食べるねぇ」


 そう言ってサマル殿下はまた掬って私の目の前に差し出してくれる。私はそのおいしさに抗えずに、またパクリと食らいついた。


「いい食べっぷりだなぁ。食べさせがいがあるよ」


 ほわほわした話し方と雰囲気は独特だ。キラキラと無垢な顔を向けられながら微笑まれると、どうしていいのかわからなくなるんだけど……。

 でも私は差し出されるままに、つぎつぎと食事を胃の中に収納していった。


「あの、本当に食べてよかったんですか?」


 すでに食べておいてなんだけど、私は不安になってサマル殿下を見上げる。


「んー? いいよ。ビビに食べてほしくて、持ってきてもらったんだからね」

「サマル殿下……」


 言ってしまってから、ハッとした。さっき騎士さんが奴隷商に名前を呼ぶなと言ってたのに! つい言っちゃった!


「すみません! ついお名前を呼んじゃって……!」

「ん、別に構わないよ? そこにいる騎士のバオとノック、それに僕のお目付役のクオンも、非公式の場所では僕のことは名前で呼んでもらってるしね」


 やっぱりなんかこの王子様、フレンドリー?

 型破りって、こういう人のことをいうのかもしれない。


「ビビも僕のこと、サマルって呼んでごらん?」

「いえ、でも」

「命令だっていえば、いう?」

「え?! えっと、サマル王子殿下……?」

「硬い硬い、サマルでいいよ」


 これ、サマルって本当にいったら、不敬罪で首が飛ぶやつじゃ? ええい、ままよ!


「さ、サマル……様?」

「別に僕、敬称なんてつけられなくてもいいんだけどね」


 サマル様はニコニコしながら、私の頭を撫でてくれる。

 なにその愛しい者を見るような瞳。どきどきしてしまうんだけど!


「かわいいかわいい」


 サマル様の手が私の首筋に移動して、その甲ですべすべと撫でてくれる。

 あ、これわかった! 私はペットなんだ! サマル様にとっては猫を撫でているのと同じ感覚なのか!

 そうだよね、私は奴隷なんだから。王子様のペットになれるなんて、普通の奴隷として生きるよりはどれだけラッキーなことか。

 ペットな私のお仕事は、多分……癒し、かな?

 命を救ってくれたサマル様のために、ペットとして最高の癒しを与えられるように頑張らなきゃ!


 それからサマル様はキレイな衣服を与えてくれた。

 侍女さんっていうのかな。そんな人が私の髪を洗ってくれて素敵に整えてくれる。

 なにやら書類? のようなものに目を通していたサマル様の前に行くと、眼鏡の向こう側の瞳がなくなるくらいに微笑んでくれた。


「わぁ、とっても素敵だよ、ビビ」


 私なんかより、ふわぁっと笑うサマル様が素敵すぎるんですけど!

 今まで褒めてもらったことなんてなかったから、そんな風に言われると嬉しいし、照れちゃう。


「きっと、健康を取り戻したら、もっと素敵な女性になるよ。あ、もちろん今でも十分にかわいいけどね」


 そう言いながら、私の顔をなでなでなでなでしてくれるサマル様。

 私、そんなに不健康でしたか? たしかに、貧しい村の中でも私はさらに貧しい暮らしをしていたけど、それが普通だと思っていたから。


「おいで、ビビ」


 手を広げられて、待ち構えられても……ど、どうすれば?

 でも私はペットなんだから、呼ばれたら行かないわけにいかないよね。

 ちょろちょろっと近づくと、サマル様のお膝の上に座ってみた。こ、これで合ってる?


「うん、いいねぇ」


 な、なにがいいんだろう? サマル様の手に、私の体は後ろから包まれる。

 わわー、サマル様の息が、私の頬にかかってるよー!

 胸はドキンドキンって、うるさいぐらいに鳴って止まらない。


「じゃあ、そろそろ寝ようかなぁ」


 サマル様がそういうと、騎士のバオさんとノックさん、それに執事のクオンさんがそれぞれに失礼しますとかおやすみなさいませとか言って、部屋を出てった。

 えーと、私はどこに出ていけば?

 二人っきりになってドギマギしていると、ふわっと体が浮いた。え、抱っこされてる?


「じゃ、一緒に寝ようか」


 いえ、そんなキラキラ笑顔で言われましても?!

 一緒にって……え、あの……どういうこと?


 ひとつ奥の部屋に行くと、天蓋付きの大きなベッドが目の前に……

 十人くらいは寝られそうなベッドだから、たしかに二人で寝るくらいは余裕だろうけど。


「あの、私、床で大丈夫ですから! 絨毯ふわふわですし!」

「なにいってるの? ビビは今日から、ここで寝るんだよ。僕と一緒に」


 ぽよんと跳ねるようなベッドの上に降ろされて、私はサマル様を見上げる。胸のドキドキが止まらないよ。

 光沢のあるキレイなサマル様の黒髪が、なんだかすごく艶めかしい。

 眼鏡を外してベッドボードに置いたサマル様が、にっこりと笑う。


「ほら、おいで?」


 また手を広げるサマル様。

 無視するわけにはいかないよね……私はサマル様のペットなんだから。

 恐る恐る近づく私を、サマル様はじっと待っていてくれる。眼鏡を外したサマル様の容姿は、また雰囲気が変わった。色っぽすぎるから困る。

 サマル様の目の前に行くと、ふわっと優しく抱きしめてくれた。そしてそのままゆっくりと二人でベッドに倒れる。サマル様の腕が、私の頭に……もしかして、腕枕をしてくれてる?


「寒くない? ビビ」

「はい、大丈夫です……」

「そう、良かった」


 私の髪を撫でながら、ふんわり笑うサマル様。

 それはペットに向ける目だとわかっていても、なぜだか胸がしめつけられちゃう。


「じゃあ、ゆっくりおやすみぃ……ビビ……」


 サマル様はそう言った瞬間、すうすうと寝息を立て始めた。

 寝るの早っ!!


 整ったサマル様の顔立ちは、眠っていてもとってもキレイ。まつ毛なんかバサバサで羨ましいくらい。

 っていうか、もしかして抱かれるのかも……とか思ってしまった私が恥ずかしいんですけど。

 そっか、そんなわけないよね。

 人は犬や猫と一緒に寝たとしても、抱いたりなんかしない。

 私はただのペットだから、サマル様にとって犬や猫と同じ感覚なんだ。


 胸が痛く感じるのは、きっと春だから。

 春は恋の季節だからって、期待していた私がどこかにいたから。

 奴隷でペットとなった私に、この先春が来ることなんてないって、ちゃんと理解しなきゃ。ばかな気持ちは封印封印!


 でも、目の前にはサマル様の優しく美しい顔がある。

 誰かが隣で眠ってくれるのは、私が十歳の時に天国にいった両親以来だなぁ。


 うれしいな。

 たとえ、奴隷としてでも、ペットとしてでも、誰かの隣で眠れるっていうのは。


 サマル様……不思議な人。


 私は安心感を与えてくれるサマル様の腕の中で、すうっと眠りに落ちた。

 夢の中では、サマル様が私の頭や背中を愛でるように撫でてくれていた。


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