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竜の親、人の子  作者: 暁月夜 詩音
第一章 始まりや出会い
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 カーミレがヨイヅキの目の前の椅子に座る。初めて会ったときよりも健康的に見える。毎日、風呂に入っているためか髪はつやつやしている。そこそこ裕福なので二食しっかりと食べているので、痩せこけてもいない。


 藍色の髪は少しずつ伸ばし始めているので、今は昔のように男に間違われることは無いだろう。



「恐らく今後現れる、十刻災厄について教えておきたい」

「じゅっこくさいやく?」


 聞き慣れない言葉であったのか、首をかしげている。確かに聞き慣れない言葉である。今の若者もほとんど知っている者は少ないだろう。


「あぁ。壱之刻から拾之刻まで全部教える。伝承と能力を」

「へぇ。強いの?じゅっこくさいやくは」


「あぁ。先日、壱之刻が復活し他らしい。討伐には騎士団が六つ犠牲になった。おおよそ騎士団だけで6,000人。そして、他にも1,500もの人が亡くなった」


 これはシュトラウスが教えてくれたことである。教えた後にすぐに去っていったが。



「いいか。まず、十刻災厄の壱之刻から説明していくぞ」

「まって、壱之刻はもう居ないんでしょ?なら次のヤツから教えて!」


 死んでるヤツの情報なんていらん!と言わんばかりだった。


「わかった、まず弐之刻《教皇》からだ。《教皇》とは──」


 ヨイヅキの説明をまとめるとこのようになる。

 《教皇》は、触れたモノを洗脳し、傀儡化させる能力を持つ。人だろうが獣だろうが魔獣だろうが全て傀儡化させる。それを使って此方を襲ってくる。


 《教皇》自身の戦闘能力は低いが戦闘の途中に味方が傀儡化される可能性が高く、傀儡化されてしまったら最後。助けることはできない。殺すしかなくなる。


 杖を持った巨大な老人のような姿で現れ、額にある三つ目の目を破壊すると活動が止まる。しかし、そこまで近づいてしまえば触れられて傀儡化してしまう恐れがあるので、討伐は難しいだろう。


「へぇ。触られたらダメなの?じゃぁ、どうやって倒すの?」


 確かにもっともな疑問である。触れられないなら倒すこともできない。



「魔法で倒すんじゃないか?詳しいことは知らんが」

「ふーん」



「次は参之刻《恋人》だ」

「こいびと、なの?何で?」


「あぁ。それはな──」


 恋人のフリをして近づいたり、嫉妬心を持つ者に幻影を見せて嫉妬心を増幅させたりする。周囲の人間を堕天させる能力である。ちなみに、一番《恋人》が弱かったりする。能力が他に比べて地味なのだ。



「──とまぁ、そう言うことだ」

「えげつないね。こいびと」


「だろう。そして、肆之刻《戦車》だ」

「ねぇ、ヨイヅキ。せんしゃ、って何?」


 見たことも聞いたこともない単語だったのか頭の上に?が浮いている。


「魔導機関で動く馬車みたいなヤツだ」

「へぇ。すごい!」


「こいつの能力は──」


 半径二キロまで任意で爆破させることができるというシンプルな能力。だか、爆破の威力は凄まじく強く広い。故にまとまっていたら一瞬で全滅する可能性がある。


「──という能力だ。ずっと動いていないと行けないから辛いかもな」


「ほへぇ」

 恐らく情報が多過ぎて処理しきれていないのだろう。気の抜けた返事だった。



「まぁ、後数体いるがその説明は後でにしようか。カーミレ、遊んできていいぞ」


「え!いいの?」

 嬉しそうに笑って、扉に向かった。


「あぁ。俺はシュトラウスの所に行ってくる。俺より先に帰りつくと思うから悪いがナルトリア大神殿に来てくれないか」

「わかった!」

 元気良く行ってきまーす、と言って駆け出していった。


 ヨイヅキはそのままナルトリア大神殿に向かって歩き出した。

すいません。説明が多くて。


次回から物語が動き出すはずです!

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