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ゲンガーノート  作者: 融流
1/1

ハジマリ

ゲーム用のシナリオを小説化しています。

目が覚めると、薄暗い路地裏に一人たたずんでいた。


―ここは、どこだっけ。


頭が割れるように痛い。


―何をしようとしていたか思い出せない。

―何のためにここにいるんだったっけ。


あれ?

そもそも 僕は、私は、俺は 誰だった ?


混乱する頭を押さえて手近な壁にもたれる。

―落ち着け。少し休めば、頭痛だって…


「―わからないの?」。


目の前から聞こえた声に顔を上げれば、少年が立っている。


―さっきまで、誰も

いなかったはずだ。と口にしようとして塞がれた。


「―わからない?なら」

「そのからだ、ぼくらにちょうだい」


冷えた声。

背筋が凍る、とはこういうことだろうか。

少年の双眸も声と同じく冷ややかで、鋭さを孕んでいた。

拒否権はないとばかりに、口を塞ぐ手に力を込められる。


「"ぼくら"だってたくさんがまんした。

 だからこんどはそっちががまんするばん」


あどけなく彼は言う。


「だからね」


「 ち ょ う だ い 」



視界が、暗転した。

楽しんで読んでいただけたら幸いです。

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