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11.悪夢を見る猫(1)プロローグ

 大福はサキちゃんちで飼われているネコさんです。

何故大福と言う名前になったのかと言うと白くてデブッチョだから。

や、生まれた時から太っていた訳ではないんです。

ただその…いつの間にか名前の通りの体型になっちゃったんですね。

名は体を表すと言うか…ペットは飼い主に似るって言うか…。


 あ、でもサキちゃんがデブッチョって言う訳じゃないよ!

そりゃ見た目はちょっとふくよかかも知れないけどとても魅力的な女の子なんだ。

サキちゃんの悪口はこの僕、大福が許さないぞ!

って、それを言ったのは僕だった(汗)。


 サキちゃんの事は置いといて、僕の話を続けるよ。

そんな僕は今年で3歳。もう立派な大人猫さあ!

でも家から出た事ないしずっとひとりだし甘えてばっかりだからまだ子供なのかな…まぁいいや。


 今日もサキちゃんが家を出ている間は暇。

うん、暇。

とーっても暇。


 だから必然的に寝る事になるよね、うん。

猫はねぇ、よく寝るから寝る子って言ってたのが段々猫って呼ばれるようになったんだって。

よく食べてよく寝るからこんなにデブッチョに…ってやかましいわ!


 で、夢の中では僕も結構活躍するんだぜ。

現実ではどこに行くのももそっとしていてそれがまた可愛いって人気なんだけど。

え?人気ってどう言う事かって?


 フフン、実はサキちゃんが僕の動画をネットにアップしてるんだ。

実際よく分かってないけどサキちゃんの話だと僕って結構ファンが居るらしい。

いやぁ、モテるにゃんこは辛いねぇ。

実際ファンがどれだけいようと実際の僕の生活には何の影響もないんだけどね。

ネットですごい騒がれるとその内写真集発売とかそんな名誉な話も来たりするらしいんだけど

サキちゃん宛てにそんなオファーは今のところないみたい…ムム、残念。


 色々芸が出来たり仕草が可愛かったりしたら違うのかな。

僕は何が出来る訳でもなく何をする訳でもなくただ寝てるだけー。

うーん、このままでいいのかな…いや、このままでいいのだ。

だってサキちゃん今のままで十分楽しそうだもんね!これ以上何かをする必要なんてないのさ!


 あれ?何かさっきからずっと言い訳ばかりしているような気がするぞ?

いや!違う!断じて違うよ!僕と言う猫のリアルな自己紹介をしているだけだから!

全くもって何の問題もないからっ!


 あ、そうだ。

何でこんなにずっと話しているのか思い出した。

君には聞いて欲しかったんだよ。

僕が体験したあの悪夢の話を。

どうして僕がアレを苦手になったのかを。

そう、全てはあの日見た夢のせいなんだ。

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