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羊が空を飛ぶ不思議な世界の中で私も自由に空を飛ぶ。

作者: 霧雲

寝る前に書いた。改稿なし。

 ぐわんぐわんと不快な音をたてながら、目の前の光景が歪んでゆく。

 瞬間、突然一匹の羊が目の前に現れた。

 しかし何かがおかしい。羊は普通、二本足で立たないのではないか?

 するとずんぐりとした太くたくましい脚で、立っている凛々しい顔立ちの羊は一言呟いた。

 「めぇー」

 すると羊はふわっとジャンプをして、そのまま空に翔んでいった。

 空には何匹もの羊が己の毛をまるでムササビのように膨らませながら、空を飛んでいた。

 羊達は恍惚とした表情で空を飛んでいた。

 私はそれを見て、自分も空を飛びたいなと願った。

 すると、一匹の羊が私に言った。

 「強く願いなさい。信じていればいつか空を飛べる。イメージしなさい。強く。強く!」

 イギリスの紳士が被るような帽子を頭に付けている羊は、上から私を見ながら、ビューと翔んでいった。

 私は、それを脚を使って追いかける。

 いや、脚じゃあ追いつけない。

 羊の脚はたかがしれている。チーターには勝てないのだから。

 ならば飛ぼう

 高く飛ぼう

 空を飛ぶ羊をイメージしながら空を飛ぼう

 私は、地を蹴り上げて思い切り跳んだ。

 身体を支えるものがなくて、目を閉じそうになったが、近くにいた羊が私に向かって強く叫んだ!

 「目を閉じるな!強く見開いて、下の世界を見ろ!」

 羊の言う通り、私はおもむろに目を開けて下の世界を眺めた。

 

 大地は、白い草原におおわれている。

 まだ飛ぶことを知らない羊たちが我々のことを不思議そうに見上げていた。

 ある羊が空を飛ぶ羊たちに質問をした。

「どうやったら、飛ぶことができるんだい?」

 羊達は声を揃えてこう返した。

「空に憧れて、自由に飛び回りたいと願えば、誰でも空の大地を駆け回ることができるはずさ」

 ふーんと大地に立つ羊は頷いて、白い草原の一部をちぎって食べた。

「もっと高いところへ行こうよ!」

「賛成!」

 羊達は一斉に高度を上げて登っていった。

 私もそれに続いた。

空に登りながら、

風によって後ろにたなびく我が毛を眺め、目の前に見えるまばゆいばかりの光をじっと見つめた。

 それはなんとも、綺麗なものだったなぁ。

 完

おやすみなさい

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