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もふもふの王国  作者: 佐乃 透子
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こどものクルクル 3

 頭って、頭だよな?頭にのってどうすんだ?

 俺の頭がポンってなりそうで、「わかんね〜」ってマルケスを見たら、おんなじ顔してた。でも、「自分たちで考えないとお勉強にならない」って今、お勉強したばっかりだしな〜。「どうすっかなぁ?」ってマルケスを見たら、「う〜ん」って首をひねってる。

「グルァルァ、グルルァルー」

「俺たち、頭、出す、窓、着く、言った」

「「え?」」

 ルー兄の言葉に二人揃って真ん丸お目めだ。

 ん?イールとイースの頭にのって、二人がピコって頭を出して?窓に着く、って、あれれ??

 「もしかして?」ってな考えに、マルケスを見ると、真面目な顔でうんうんって頷いてくれた。

「「イール、イース、ちょっと良い?」」

「「ルー」」

「良い、言った」

「「ありがとう!」」

 ちゃんと断ってから、良いよって返事をもらった俺たちはイールとイースの足に手を置いて顔が見えないように隠れた。

「「こういう事?」」

 顔をピョコって出して、窓までこうやって運んでくれるのか?って聞いた。

「「ルル〜」」

「正解、言った」

 イールとイースとリオ兄の言葉に俺たちは達成感ってやつだ。

「「やった〜!!」」

「スゲーな。よく考えたな」

 じーじの本当に「スゲーな」のそれには「ふっふ〜ん♪」だ。気持ちいいな〜。わかるのって。

「じゃあ、今から乗っけてくれるか?」

「お願いします」

 俺に続けてきちんとお願いしたマルケスに、慌てて俺も「お願いします」って言ったら、イールとイースが「任せとけ」って感じに鳴いてから伏せてくれた。



       □■□■□■□■□■□■□■□



「「こんにちはー。お手紙、出してちょうだい」」

 ヒョイって感じでイールの頭に乗った俺と、イースの頭に乗ったマルケスは、簡単に到着してたから、部屋の中に居た文官のにーちゃんにニコニコで手を振った。

 おろ?

「あ、アルゴス様!?マルケス様!?」

「はい!そうだよ〜」

 マルケスが嬉しそうに返事したのに、なんかにーちゃんがビックリして固まってた。

「なんだろ?」

「ね〜?わかんないね〜?開〜け〜て〜」

「開〜け〜て〜」

 なんかみんながワーッてなってたけど、カッコいいおっちゃんが窓を開けて、俺たちを順番に抱っこして部屋に入れてくれた。

「はい。アルゴス様、マルケス様、次からはキチンとドアからいらしていただけますか?」

「「?はぁい」」

 なんかよくわかんないけど、「嫌だ」って言えない感じだったから、大人しく御返事しといた。こういうの処世術(しょせーじゅちゅ)ってんだろ?じーじに教えてもらったからバッチリだ。

 あ。今回もじーじは走って部屋に来るんだって。イールとイースに「男だな〜」ってじーじが言って、「まあな」って返されてた。イールとイースが男なのは当然なのに、なにが「まあな」なんだろ。じーじには女に見えてんのかな?わっかんね〜。

「これ、オーシャンのみんなにお願いします。こどものクルクルなんだ〜」

 あ!マルケス!そうだった。


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