ちびもふブラザーズ 3
「な〜。じーじ、昼は青空ご飯が良い〜」
じーじにリオ兄たちをちゃんと教える事が出来た俺は、なんだかお腹が空いてきて訴える。
「賛成〜!!ね〜、じーじ、良いでしょう?」
「駄目だ」
マルケスも喜ぶ、すごい良い考えだと思ったのに、じーじに「ダメ」って言われて、わけわかんね〜になる。
「「なんで〜?意地悪〜」」
マルケスとブーブー言えば、じーじはとんでもない質問をしてきた。
「じゃ、選ばせてやる。1、ここで青空ご飯する。2、オーシャンの連中と昼にして、ミーナちゃんと一緒に食べる」
選べるわけないじゃん!!
「「ママと!?」」
「昼の会食に出れば、な」 どうしよう!!
ママと一緒のご飯はとっても良い考えだけど、リオ兄達との青空ご飯も捨て難い。
だって、ママとじーじとだけでも凄く楽しかったのに、リオ兄とイールとイースと一緒なんて素敵過ぎるだろ!!ママ居ないけど。
「「うぅ〜」」
「「グルァル、ルル、グルァ」」
どうしようってマルケスと二人でぐるぐるしてたら、イールとイースが優しく鳴いた。
「美人、ちびもふ、昼ご飯、食べる、終わる、戻る、兄さん、待つ、遊ぶ、言った」
「「良いの!?」」
リオ兄の説明に嬉しくなった俺達はイールとイースをバッと見た。
「「グルー」」
「もちろん、言った」
「「イール〜、イース〜」」
嬉しくてどうにかなりそうで、俺はイールでマルケスはイースの鼻にヒシッとしがみついた。
「わかんね〜」
本当にわかってないみたいなじーじに俺達はキョトンだ。
「わかんないのか?ママと食べたら戻ってきて遊べば良いじゃんって、言ってくれたんだ」
「そう。イールとイースは僕たちよりお兄さんだから、待ってるのは平気だよって。ママとご飯食べてきなさいって言ってくれたの。ね〜?イール、イース」
俺達の「お兄さん」って言ってくれるのが、イールとイースみたいな優しくおっきい飛竜で良かった。
「「グルァルル、グルー」」
「さすが、ちびもふ、わかってる、言った」
また優しく鳴いたイール達に、ひっついたままだった俺達は頭をグリグリ擦り付けた。二頭が鳴いた時にグインッて上がったのが面白かったから、「またやってちょうだい」って言うつもりだ。でも、今は……
「「ありがとう!!リオ兄、イール、イース!!行ってきます!!」」
じーじにペリッて剥がされて、抱っこされた俺達にイール達が目を細めた。
「「グルー、グルァルル」」
「行ってこい、待つ、美人、よろしく、言った。ちびもふ、また」
「「はい!!」」
リオ兄とイールとイースに見送られて、俺達はじーじの抱っこで昼ご飯に向かった。
じーじはお昼一緒じゃないってのはさみしいけど、しゃあないよな。
じーじに揺られててくてく行くと、廊下に見覚えのある背中が見えてきた。
「あ!!ママだ!!」
「ママ、発見〜!!」
「「ママ〜!!」」
嬉しくなって俺達は、じーじの腕からピョンって飛び降りて、ママを目指して走った。
「わ!?アルゴス君!?マルケス君も!!」
皆と居たママはすっごくびっくりした顔で振り向いて、すぐにしゃがんでくれた。
さっすがママ!!俺達が抱っこしてほしいのわかったんだな!!