ちびもふブラザーズ 1
ママがエリゴスと一緒に仕事に行ったのは、ちょっとさみしいけど、泣くほどじゃない。今の俺達には重大な任務がある。そう!!じーじをリオ兄達に紹介するんだ。
「リオ兄、イール、イース、じーじは俺達のじーじなんだ!!そんでもって、なんでも知ってるんだ」
「そうなの。でも、僕達だけのじーじじゃなくて、フォレストみんなのじーじなんだよ」
俺達の言葉に小さく頷いてから、イースとイールはくんかくんかしてる。リオ兄は、小さく鼻をすんってならしてからじーじをじっくり見てた。
じーじ、臭くないぞ?でも、イールとイースは飛竜だから、なんか違うのか?
わかんないな〜と、マルケスと首を傾げていたら、リオ兄が口を開いた。
「転生?違う。じーじ、何?」
てんせーってなんだ?
聞きたいけど、違うってリオ兄が言ったし、てんせーってのじゃないって事だろうから、今は教えてもらわない。後でママに聞こうと決めた。
「同じだ。オーシャンの」
じーじが話しながらニヤッて笑うと、リオ兄が頷いた。
わかんね〜!!
リオ兄とじーじだけはわかったみたいだけど、仲間ハズレみたいでなんかムカつく。隣のマルケスもむむってしてる。
「「何が同じ?」」
俺たちも仲間に入れろ!!ってつもりで聞くとじーじが頭を片手でくしゃくしゃって撫でてくれる。でも、気持ち良いけど、騙されないんだからな!!
「ん?ああ、ちびもふブラザーズもだな」
「「だから、何が同じ?ちびもふブラザーズも同じって何〜?」」
ママをお見送りした時から俺達を抱っこしてくれてるままだけど、答えを教えてくれない。マルケスはイライラしてるし、俺もじーじに噛み付きたくなった。
「考えてみろ」
あ!!答えを教えてもらえばズルになんのか!!今の無し!!俺達は自分で考えて、大人になるため頑張るぞ〜!!
「ん〜。なんだ?」
「わかった!!ママが好きな人が集まってる!!」
むむってしてると、マルケスが明るい声で叫んだ。
うん!!そうだよな!!特に俺達はママにメロメロだもんな。
マルケスの答えが当たりだろうと、じーじを自信満々に見る。
「「グル」」
「そうだ、言った」
イールとイースもそうだって言ってるし、絶対当たりだな。
「そうだけど違うな」
わ!!何すんだ!!
じーじは俺達の口をかぷってして、「はい。次〜」と言う。手で俺は一生懸命に拭うけど、マルケスは違った。
「え〜?違うの〜?」
笑って言うじーじに、マルケスはかぷってされたあとをほっといて、残念そうに呟いて、また考え始めてる。代わりに俺がペロペロしてやると、気持ち良さそうに目を細くしてた。
でも、そうだよな〜。俺も、マルケスのが当たりだと思ったし。他になんか……。
「ん?あ!!みんな、ちん〇んあるぞ!!男だから同じ!!どうだ!?」
じーじを見上げる。
「そうだね!!男だけだね。あ、イールとイースは男だよね?」
「「グールル」」
「男だ、言った」
マルケスも「今度こそ当たりでしょ!!」って興奮してる。じーじは答えてくれないけど、当たりに決まってる。
「「じーじ!!答えは!?」」
「当たり。よくわかったな」
ふふって笑ったじーじに俺達の尻尾は止まらない。
最初っから内緒にしなきゃ良いのにな!!でも、クイズみたいで楽しかった。マルケスも笑ってるし、今度ママにも教えてあげなきゃな!!