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ミラーナと最後の竜 〜竜に攫われた花嫁は、孤島で偽りから始まる恋を知る〜

作者:ぬるで
政略結婚の朝、公爵令嬢ミラーナは、自分の運命を受け入れつつも、心は晴れなかった。
眉目秀麗な英雄の曾孫との縁談は、誰もが羨むはずのもの。
それでも、彼の視線の奥に感じる打算や、父との失われた距離に、胸の奥に小さな痛みが残る。

ほんのひとときでいい、自分の心のままに呼吸をしたい。
そう願って彼女は邸を抜け出し、幼いころに乳母から聞いた、竜を倒す勇者のおとぎ話を思い出しながら、湖を望む断崖へ向かった。
そして、誰に届くともなく歌いはじめる。
――その瞬間、空が裂け、漆黒の竜が紅い目を輝かせ、彼女を連れ去った。

目覚めると、ミラーナは噴煙のあがる孤島に囚われていた。
そこで出会った謎の青年は、絶えたはずの竜の血を継いでいた。
竜と人の心との間で揺れる青年ヤロミールと、貴族でありながら自由を求めるミラーナ。
孤島で過ごすうちに、二人の心は静かに、しかし確かに惹かれ合っていく。

だが、追手の足音はすぐそこに迫っていた。
種族も血筋も越えた、真実の絆の行方は――。
プロローグ
2025/07/08 17:31
1.鏡の中のミラーナ
2025/07/08 18:31
2.断崖の花嫁
2025/07/10 18:40
3.竜の島
2025/07/11 18:34
4.謎の青年
2025/07/12 16:34
5.泡沫
2025/07/13 16:10
6.孤竜の告白
2025/07/14 18:40
7.翼の戯れ
2025/07/15 18:13
8.追手
2025/07/16 19:40
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