第八話 第2チャクラの覚醒
朝。
僕と雨宮は山を下って、次の修行場に向かっていた。
空気がやけに湿っていて、下腹部がムズムズする。いや、マジで落ち着かない。
練「師匠、次は何やるの?」
雨宮「誰が師匠だ。第二チャクラだ。場所は下腹部、感情と快楽のチャクラだな」
雨宮「このチャクラは“快楽”をどう扱うかで強さが決まる。
だから供物は――君の“快楽”そのものだ」
快楽―-世の中にはたくさんの快楽があるが、例えば食事なんかも快楽の一つだろう。
夜のまどろみなんかも快楽になるのだろうか? 父は競馬が好きだったがギャンブルなんかも快楽の一種だろう。後は――
雨宮「練。質問だが君はオナニーを週に何回やるんだ?」
僕は膝から崩れ落ちた――
夜。宿の個室。
僕はベッドの上で瞑想していた。
アーサナは“弓のポーズ”。腹筋を締め、背中を反らし、下腹部を意識する。
……が。
練「無理だよこれぇぇぇ!! 刺激強すぎるって!!」
雨宮(壁の向こう)「耐えろ練! そこを越えなきゃ“水の門”は開かん!」
練「壁越しに実況するなよ!!」
部屋の向こうで“チーン”とシンギングボウルの音が響く。
まるで罰ゲームの開始音だ。
翌朝、鏡を見た僕はゾンビになっていた。
目の下のクマ、肌ツヤゼロ。
腹の奥が熱いのに、顔は死人みたい。
雨宮「おい、顔ひどいな。まだ三日目だろ」
練「うん……夢の中で唐揚げが女体化して踊ってた」
雨宮「うん、チャクラが活性化してる証拠だな」
数日後。
僕の下腹部の熱はもう限界を超えていた。
瞑想どころか歩くだけで体内に“何か”が渦巻いているのが分かる。
練「やばい……マジで何か出る……!」
雨宮「出すな! 出したら今までの苦労が水の泡になるぞ! 出るのは水の泡ではないがな!」
練「何言ってんだあんた!」
2週間が経過した。
僕はベットで悶絶していた。
「だめだぁ。おちんちんがパンパンに膨らんで死にそうだ!!」
突如、自室のドアが開かれる。
下着姿の雨宮が立っていた。
「うおおおお!!」
普段のレオタード姿ですら艶めかしいのに彼女は似合わない純白の白の下着をしていた。
そのアンマッチが妙にエロスを醸し出しており、風呂上りの少し湿った肌とシャンプーのにおいが
僕の股間を刺激し、強烈なリビドーwおだめだ、deru
「最後の仕上げだ!練!座禅を組め!
第2チャクラに意識を集中するんだ!」
第2チャクラに意識を集中したその瞬間、腹の底で“ブォンッ”と音がした気がした。
身体全体にオレンジの光が広がる。
理性がふっ飛びそうなほどの熱量。
けど、不思議と気分は澄み切っていた。
全身を赤い光が包む――
練「……はぁ、なんかスッキリした……」
雨宮「ふっ。第二チャクラ“スヴァディシュターナ”開眼だな。おめでとう」
練「師匠……僕、なんか燃え尽きた感じする」
雨宮「それでいい。水のチャクラは感情を燃やし尽くして清めるんだ。
……まぁ、禁欲の副作用でしばらくテンション死んでると思うけどな」
練「なんか賢者タイムがずっと続いてる感覚だ」
雨宮「しばらくインポになるらしいぞ」
練「まじかよ!」
朝日が昇る。
俺と雨宮は無言でスープを啜っていた。
どこかで小鳥が鳴いている。
「師匠、気になった事があるんだけど」
「なんだ?」
「師匠も第2チャクラを開く時、禁欲したの?」
下腹部が、まだじんわりと熱かった。




