眷属
みんなどうやって三人称とか一人称とか書いてんだろ…
急遽決めた行動指針に従い、家を出て順調に人を殺して魔力変換して喰らっていた私は考えた。
私一人じゃ効率悪くね?と。
私一人でイタダキマスするの限界じゃね?と。
まあそう思い至るまでにも幾つかイベントはあった。
初めて人を殺して、忌避感を覚えなかったことや感慨深かったこと。
初めて他人を食べた感想が、自分の肉よりは美味しくないなって思ったこと。
そんな感想しか出てこない自分が改めて人外だな〜と実感したこと。
人間のスキルが色んなことに特化し過ぎていて、あまり単体だと強くなさそうだなって思ったこと。
魔力が少ないところだと、魔力を集めるのは大変だけど少しの魔力で簡単にものを動かせれる。ということを感じたこと。
そんな前に考えたようなことが思い浮かんだのは、ある程度慣れを感じて作業感が出てきた時に、ある一人が後ろに倒れて落ちてきた石に足を潰されときだ。
まあ自分の死ぬ直前と似た感じになったにだけれど、不意にこう思ったわけだ。
前に眷属作ろうとして魔力を集めた時、何かが足りないと感じた事。
自分が蜂に生まれ変わったのが【転生システム】なるものと、周囲の魔力を利用したということ。
魔力を集めて足りなかったのは【転生システム】とかいうやつなのでは?と
転生とは、肉体が生物学的な死を迎えた後には、非物質的な中核部については違った形態や肉体を得て新しい生活を送るという、哲学的、宗教的な概念。(蜂になって初めてパソコン開いたときに検索したのが生かされた…情報収集ってやっぱ大事よね)
蜂に転生したとき、自分の死体のすぐ側で目覚めたのは何か関係があっても良いはずだと、そう思った訳だ
死体のすぐ側に降り立ち、周囲の魔力を死体の真上に集める。うん、やっぱり正しかったか…なんか自分と違って自意識とかなさそうだけど…
自分とは違い自意識とかはないものの、魔力輪も含め自分によく似た蜂が現れた。まあ体の強度やら能力やらは私の劣化版っぽいけれど…
そして自意識がないから動かない…なんてこともない。言うなれば良く出来たAI、空っぽの魂。
私が魔力操作で作った影響か全部操作しようと思えばできるけど、セミオートっていうのかな?指示出して、細かい動きは向こうがやってくれる。っぽい。
指示は魔力操作でリンクしていて、どうして欲しいのはラグなしで伝えることができた。すげぇ…
眷属も魔力操作を持っているらしくて周囲の魔力を集めて蓄え、少しだけ送ってくる。とりあえず殺した人間を食べさせた後、ついてくるようにした。
其の調子で30体程眷属作った後、少し目立つから家に帰った。
一話の話があるから、インフレが起こるのは確定していた。どうしようってなった結果が、
魔力が少ないところだと、魔力を集めるのは大変だけど少しの魔力で簡単にものを動かせれる。という設定。