死
サブタイトルってどうやって決めてるんですか?
東京都在住。30歳、ニート。
才能は人並み以上にあった。
中学までは順調だった。受験でいい中学に入った時は、輝かしい自分の未来に夢を膨らませていた。
中二の時インフルにかかった。その間病気を理由に勉強しなかったのが始まりだろう。休む習慣を抜けられなかった俺はそのまま引きこもりになった。
食生活は乱れ、そのせいで鬱気味になった。一日のほとんどを布団で過ごすようになり、筋肉や体力が極端に落ちた。そうなって来ると、精神だけでなく、体力的に学校に行けなくなった。
この時だったらまだ修正が効いたはずだ。少しずつでも散歩なり何なりで体力を戻していけば、少しはマシな人生になっていたのかもしれない。
中学の期間が終わり、義務教育のモラトリアムが終わった。
中卒という響きが、何もしない蛆虫の癖にプライドだけは変に高い自分には許せなかった。
高校に行ったはいいものの、出席日数不足で中退。
家の中でもできる内職などもせず、資格を取るなりの勉強もせず、風呂にも2週間に一度入るか入らないか位。
なまじ、親の遺産として十分な金があり、働かずとも一生生活できるのが問題だった。
親から貰った家をゴミ屋敷にし、ゲームとアニメ、ラノベに親からのお金を注ぎ込んだ。
デブ、ハゲ、異臭がする、歯が抜け落ちている。
ホームレスの方がもっと人間らしいであろう。
ゴミを漁っても、物乞いをしても、家がなかったとしても、少なくとも自分の力で生きているのだから。
社会がどうのこうの以前に寄生虫の害獣である。
自殺やらと考えたこともあったが、そんな勇気があるはずもなかった。
ある日トイレに行こうとした時、床にあったゴミ袋でコケた。
まわりの光景がやけにゆっくりと感じられた
頭を何か固いものに打ちつけたような気がしたが、それよりも転んだ衝撃で机の上から木製の重い箱が落ちていることに血の気が引いた。
落ちてきた箱は俺の右の足を潰した
(痛い痛い痛い痛い痛い痛い、、、アアアアアぁァアァァーぁ)
傷口が尋常じゃなく熱く感じられて、全身がドクンドクンと脈拍を感じた。
(寒い寒い寒い…熱が感じられない…体が重い……俺は死ぬのか?)
横にあるタンスが、倒れてくるのが視界に入った。
人の呆気なさと、陰鬱な人生の終わりを俺は感じた。
(これから死ぬのか…いがいにも清々し、いや意外でもなんでもないか)
(悔いがあるかと言われれば無数に言えるが、死ぬ瞬間がそんなに苦しくないおかげか意外にも満足感がある。不思議だ…)
(怠惰に生きるには世界の広さに対し、人生はあまりにも短く儚い。もしも生まれ変わるなら、怠惰な生活に合う生を送りたいものだ…)
こうして怠惰で呆気ない俺の人生は幕を閉ざした。
[【スキル】と【称号】が付与されま……肉体情報が存在しません…特例措置として周囲の魔力を利用し肉体を生成…転生システムを利用します]
これをプロローグにすればよかった…