表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虹の末裔  作者: $ung
3/15

第3話 〜女神戦争開戦〜

 タイラーン城、謁見の間には女神戦争を忘れないように天井に壁画が描かれている。


女神戦争は地上に降臨した2人の天使がそれぞれ愛した人を守るために戦った姉妹ケンカである。


そこに絡んでくる人間が一国の王であり、人間の対戦へと戦火が広がった。


その一国の王であり、すべてを支配せんとするバーデン国王キール。


すべてを守り戦い抜く小国騎士団長アルハーツ。


しかし、力の差は歴然でありながらも小さな城を守るアルハーツは必死に戦い抜いた。



その時の出来事である。


バーデン国に送っていた見方軍より知らされる一報があまりにも大きかったのだ。


「アルハーツ様、敵国の国王が突如、何者かにより殺害された模様でございます」


「!!!」


「これは好機である!全軍!死ぬ気で押し返せ!」


アルハーツはすぐさまを軍を押し返すよう命じた。

そして、1人の若き騎士に指揮を任せ、自身は代々に纏わる神の神殿へと向かった。


向かった先ぼろぼろになったアルハーツは神殿で神に祈りを捧げた。


「私は、小国の騎士アルハーツであります、どうかこの声が届くのであれば、私に力を貸してください」



神々しい光とともに現れたのはミファエルであった。


「あなたはなぜ戦うのですか?」


「あなたは?」


「私は天からの使いでございます」


「敵国は我が平民たちを滅ぼそうとしています、それを太刀打ちできる力が欲しい」


「民を守るためですか?」


「そうです!」


「力を貸す故にあなたにはいくつかの掟を定めさせていただきます」


「それはなんでしょうか?」


「1.すべての人を愛してください」



「2.人を傷つけてはなりません」



「3.何があれ、あなたから攻撃をしてはなりません」




「この3つを守ってください」


「その3つの条約守ると誓います」


「それでは、今日からあなたは1つの国の王です。神の力が宿るこの剣があなたを導くでしょう」


「!!!」


「その一国の名はタイラーン、あなたはその国の王アルハーツ・R・タイラーンであります」


「私が国王?」


「さぁ、あなたの民が待っています、私も後から追いかけますのでお先に向かってください」



アルハーツはミファエルの剣を手にして神殿を去った。


ぼろぼろだった傷はすべて癒え、光沢をまじ合わせた鎧は神々しい光で包まれている。


しかし、彼の守っていた小国は落城し、国王はすでに自決していた。


だが、アルハーツはミファエルの剣を掲げ、言った。


「私が現世、唯一の王である!もう戦う必要はない!両国は今滅んだ!そして私と共に新たな一国を作り上げようではないか!」


その神々しさを纏ったアルハーツには誰もが何一つ異議を持たなかった。


滅んだ両国は支えるなにかが欲しかったのである。 


国王アルハーツと共に新たな国が生まれ、彼らはそれをタイラーンと呼んだ。


 タイラーンはキールが率いていたバーデン国と、小国をまとめ、強大な国となり、平和が続くと思われていた。



 アルハーツが国王になって10年たった頃の出来事である。

ミファエルはずっとアルハーツのそばを見守るかのように国政の補佐をし、アルハーツの考えを尊重していた。


その際に、アルハーツはミファエルと恋に落ち、初の人間と天使の間に子供が生まれたのである。


「ミファ、これからもずっとこの国と皆を守ってくれ、もし私が死んでたとしてもこの約束、守ってくれないだろうか?」


「あなたとの約束です、あなたが私との条約を守ってくれている限り、この国に不幸は訪れないと思いますよ」


「私はもう死ぬまで人を殺めることはない、君がそうさせてくれている」


「私もこんなに幸せで良いのでしょうか」


「天使も、人も生きる者に変わりない」


「私にもその約束ずっと守られせてくださいね」


「ありがとう、ミファ」


これをきっかけにタイラーン城を再建築し、難攻不落の城ご築き上げられた。


天空の城、タイラーン城。


2つの山の境目に架け橋の如く建てられたタイラーン城は、弓矢や砲弾の攻撃が通らないように作られ

そしてミファエルの祈りの力によっていかなる魔法もその防御を崩すことは出来ない城である。


その上アルハーツは約束を守ることができ、そして彼女は彼を殺めることなく平和な日々が約束された。












だが....





闇は潜んでいる。







『ネミエル』







女神戦争より彼女の行方は知れず、恋人を殺めさせられた姉への怒りを隠し姿を変え、人間界に潜んでいた。






「にく、い」





きえてなくなればいいのに...





天使も...





人も...







カミ...









キールに宿していた力はネミエルに返還と共に邪悪さを増して、キールの意思を継がんとばかり、禍々しさを溜め込んでいた。




 とある嵐の日である。

ミファエルに異変が起きていた。


「どうした!ミファ!しっかりしろ」



「ゔぁーーーーーあー!」



突如ミファエルは頭痛と幻聴が聞こえ始め、我を失いかけていた。


数分後


アルハーツに抱かれたまま意識を取り戻したミファエルが言った。



「彼女が来ます」


「だ、れのことだ?」


「ネミエル」


「!?」


「私の妹の...」


「彼女がどうしたと言うのだ?」


「彼女は私を恨んでいるの」


「!?」



ミファエルは涙ぐみながら言った。



「私が彼女の大切な人を殺めさせたの」



あまりにも残酷な仕打ちをしたミファエルの真実にアルハーツは驚きを隠せなかった。


そしてミファエルは全てをアルハーツに話す。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ