僕以外、誰も僕を覚えてない夜明けのように
あなたは夜明けを愛していた
手探りの日々を忘れさせてくれるからとあなたは言った
あなたは長い影になり
夜のあなたとは別のあなたになる
だれも止めることのできない朝が来る
僕は光の中にあなたを探す
こんなにも明るいのに手探りであなたを
僕がいなくなっても世界は何も変わらない……
何も変わらないことに僕は救われる
きっと昼下がりの路地には
だれも知らないひだまりがあるはずだから
すべての人から忘れられるよろこびが
きっとあるはずだから
あなたはもう僕を探さないだろう
あなたはあなた自身を探しながら、再び夜を迎えるだろう