異世界生活の幕開け
「ふぅ…転生、したのか?」
ついさっきまでは真っ白い天界に居たのに、今度は…
林の中か…とりあえず足を進めようと一歩踏み出すと、靴裏に違和感があった。
「ん?……手紙?」
白い封筒。差出人はネクサスだった。
気になったので内容を読んでみると…
転生者の新生☆ユウヤさんへ
見ての通り、転生は成功しました。
まずは心の中で『ブック』と念じて下さい。
(『ブック』)
書いてある通り念じてみると、僕の頭上に一冊の本が出てきた。かなり分厚い。
手紙の続きを読んでみると…
それは召喚士だけが所有できる本『グリモワール』です。その書物には様々な情報が記載されています。
魔物、精霊、自身のレベル、ステータス…
まずはステータスのページを開いてみてください。
きっと驚くと思います♪
「思います♪…じゃねぇよ!何なんだよ…ったく」
書かれているステータスのページを開くと……
僕は自身の目を疑った
記載されたレベル、ステータス、スキルを見ると、とんでもない数値を示していた。
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ユウヤ・アマミ (15) ♂
所持金:0 C
職業:召喚士
Lv.999(MAX)
HP:50000
MP:25000
攻撃力:99999(+9999)
防御力:99999(+9999)
スタミナ:25000
スキル
無限召:召喚できる魔物、精霊の数に限りがなくなる
状態異常耐性強化:火傷、凍結、縛木、麻痺、毒、混乱の耐性が強化される
龍喚:龍または竜と名のつくモンスターを召喚するとき、消費MPを半減
起死回生:残りHP1%時、それ以上の攻撃を受けても稀に耐えることがある(自身、パーティ、モンスターに有効)
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「可笑しいだろこれえええ!?」
一通りめを通してみれば、課金ユーザー…いや、チートレベルのステータス、スキルが書かれていた。
普通はレベル1から始めるのが妥当じゃないのか…?
僕はそう思う。最初からこんなずば抜けたステータスでは、これからの異世界ライフは楽しく過ごせるのか不安になる。
某黒炎王や某燼滅刃みたいなモンスターなんて、僕がデコピンするだけで討伐クリア出来るんじゃないかと思うくらいだ。
取り敢えず、まだてがみには続きがあるようなので読んでみる。
驚きました?驚きましたよね??
それが私が言っていた『特典』の一つです。
まだ幾つかあるんですけど、足元にあるリュックが特典です。中を見てみてください………フフッ♪
…なんか最後の笑いが意味深だったけど、取り敢えず書いてある足元のリュックを拾い、開けてみてみ━━━
「……え?ナニコレ、闇?」
リュックの中身は真っ黒。漆黒の闇そのものだ。
またまた驚きました?驚きましたよね??真っ黒ですもん。
実はそのリュック、物を入れられる上限がないんです。取り出す際には、欲しいものを頭に浮かべてリュックに手を突っ込んで貰えれば、取れますので。
ある程度の物はもう中に入ってますのでご安心を。
中身のリストがグリモワールのページのどこかに記されてるので自力で探し出してください。
「正に、これなんてチート?、だよ……んーと、アイテム?のページは……」
アイテム…アイテム… と、ブツブツ呟きながらページを捲る地道な作業。こういうのは嫌いだ。
「あ、あった………これはまた凄い数で…」
ページにはかなりの数のアイテムが記されている。
服、テント、ライター、ナイフ、保存食、棚、ベッド、TNT………もう突っ込むのもつかれたな…無視無視。
まだ続きが……
途中で投げ出すのもネクサスに悪いなと思い、嫌々続きを読む。
どうです?もう滅茶苦茶でしょ?もうチートでしょ?
あ、取り出せないものはアイテム名をタッチして貰えればその場にポンッと出ますのでご安心を。
さて、最後はモンスター図鑑です。
先に言っておきますね、全部埋まってます!
改めて、貴方に幸があらんことを。またいつか会えることを楽しみに待ってます。
慈愛の転生神ネクサスより
「…図鑑、全部埋まってちゃ揃えるたの染みないじゃん……ああ、もう!僕の楽しみを奪うな!あの駄女神め!!」
こうして、僕の(チートな)異世界ライフは幕を開けたのだった。
読了ありがとうございました。
ここで読者様方に質問なんですが、召喚させるモンスター、精霊が全く思い付きません。感想欄で構いませ湯ので、ご意見お寄せください。
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